亀が動いた時に奈良は海に沈む!?「飛鳥奇石群(7)亀石」【奈良】

亀石
静かに微笑んでいるかのような、カメの形のヘタウマ彫刻。奈良県亀石は長さ3.6m、幅2.1m、高さ1.8m。何のための石なのかははっきりと分かっていない謎の石造物です。

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7世紀頃作られたものか

亀石
亀石(かめいし)は飛鳥奇石群シリーズ(3)の二面石のある橘寺の西側600メートルの場所にあります。田畑や住宅の間にポツンと置かれた亀石。現代彫刻のモニュメントのようですが、時代はやはり斉明天皇の御代、7世紀頃に作られたのではないかと考えられています。

善と悪の顔? 麻薬のレシピ書?「飛鳥奇石群(3)二面石」【奈良】
奈良県の飛鳥奇石群の一つ二面石。石の両側に違った顔が彫られている二面石。その目的はいったい何? 手塚治虫作『三つ目がとおる』では、とてもユニークな解釈をしていますよ。
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亀石に関する様々な説

亀石
亀石の目的については現在様々な説があります。地域の境界を示すためのもの、居住域と墓を分けるための石、碑の台座となる石の未完成品、古墳に関する遺物……。結論は出ていないのですが、今回数ある説の中でも亀石にまつわる不思議な伝説をご紹介したいと思います。

奈良のヘビとナマズの水争い

亀石
昔、奈良県の大和盆地が大きな湖だった時代。明日香村のヘビと、当麻(たいま)町のナマズが水の取り合いで争っていました。戦いの結果ナマズが勝利して水を得ることができましたが、明日香村の水は干上がってしまいました。

死んだカメを供養するたものもの?

亀石
そして水がなくなってしまったためにカメがたくさん死んでしまいました。明日香村の村人は死んだカメをかわいそうに思って、亀石を彫り死んだカメを供養したそうです。それがこの亀石の由来。ヘビとナマズの争いに巻き込まれたカメはとんだとばっちりですね。

少しずつ動き続けている亀石

亀石
さてこの亀石、顔を南西の方向に向けてうずくまっています。しかし元々は側を向いていたのがジリジリと動き、次に側向きになったとか。そしてさらに西へと当麻町の方を向いた時、奈良の盆地は大雨と洪水におそわれ、再び大きな湖になると言われています。

再び奈良が水の底に沈む日

亀石
石が動くなんてまさか……って思いますよね。でも1万年前の古代には大和盆地は巨大な淡水湖であったようです。(天の香具山と「海原」(和歌雑記))。伝説の中に一片の真実が含まれているのはよくあること。亀石が動いて奈良県が泥の海に沈まないことを祈るのみです。(2013年02月03日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

亀石(かめいし)
住所 :奈良県高市郡明日香村川原
電話 :0744-54-5600(明日香村教育委員会文化財課)
時間 :見学自由
入場料:無料
休業日:年中無休
駐車場:なし
関連URL:天の香具山と「海原」(和歌雑記)
※情報修正2017年08月