タイヤヒラメが舞い踊る極彩色水族館「とんねるすいぞくかん」【千葉】

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
千葉県鴨川市と言えば鴨川シーワールドが有名です。でも同じ水族館でも実入トンネルのとんねるすいぞくかんはひと味違いますよ。なにしろ無料で色とりどりの魚が見られるんですから。

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国道128号線の実入トンネル

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
鴨川市の実入トンネルは小湊から国道128号を天津方向に向かう最初のトンネルです。このトンネルは老朽化が進んでおり、2003年には土砂災害が発生し交通が完全寸断されたこともありました。そのためこのトンネルのすぐ北に現在「新実入トンネル」建設が進んでいます。

この記事を書いてから半年後の2017年10月25日に、国道128号新実入トンネルが貫通しました。完成まであと2年かかるとのことです。追記参照。
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歩道用のトンネル=とんねるすいぞくかん

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
そんな昔ながらの車道の実入トンネルの隣に、赤く塗られた歩道用のトンネルが設けられています。その名もとんねるすいぞくかん。全長233.5メートルのトンネルを海に見立てた水族館なのです。しかも鴨川シーワールドと違って24時間営業中で無料!

まるで海の中をダイビングしているかのようなトンネル

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
ご覧ください! トンネルの内壁には、極彩色の魚たちが生き生きと泳いでいますよ。やや薄暗い照明の演出によって、まるで暗い海の中をダイビングしているかのよう……というのは大げさかもしれませんが、これが結構見ごたえのある壁画になっているのですよ。

トリックアートのような魚たち

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
水族館のガラス水槽をさかなが飛び出しているかのような絵はトリックアートみたいですね。魚が宙を待っているようで面白い。暗いトンネル内をカラフルな絵で彩るのは、防犯的にも素晴らしいアイデアではないでしょうか。ブロークンウィンドウ理論ってありますものね。

ブロークンウィンドウ理論・割れ窓理論(Broken Windows Theory)とは、建物の窓が壊れているのを放置すると犯罪が起こりやすくなることから、環境を改善することで犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。

延べ900人のボランティアが2年がかりで作ったプロジェクト

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
このトンネルの魚たちは日本美術家連盟会員の大森良三画伯と女子美術大学の学生有志を中心に、地元の青年団、ボーイスカウト、鴨川市職員、市民のボランティアなど総勢延べ900人が力を合わせて描いたものです。2003年に始まって2年後の2005年11月に完成しました。

【動画】動画で見るとんねるすいぞくかん


海風とクルマの走る音がゴウゴウと鳴っています。それもまた海の中の音のよう。このトンネルでしばらく行ったり来たりしていたのですが、他に誰も歩いている人がいませんでした。せっかくの美しい絵なのにもったいないなあ。

海漂う美しいクラゲたち

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
このクラゲはとても美しく描かれていますね。女子美術大学の学生さんが描いたものでしょうか。確かなデッサン力を感じます。青色が涼しげですね。でもダイビングをやる私にとっては、毒があるのでクラゲはあまり海の中では出会いたくない生き物かも。

迫力のあるサメ2匹

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
こちらのサメは迫力がありますね。くねらせた尾が生き生きとしていてリアルです。でも目はちょっとマンガチックかな。ギョロリと辺りににらみをきかせています。

一番好きなのはこのキモかわいいタコ

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
一番気に入ったのがこのタコ。この不思議な色合い! 振り上げた足やこちらを見つめる目がリアルですね。どことなく不気味……でも目が離せない魅力があります。どんな人がお描きになったのでしょうか。

子供らしいマンボウもご愛嬌

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
これは地元のボーイスカウトか小学生の子かな? リアルな魚の絵の中、唐突に現れるこのマンボウも味があっていいですね。こんな風にところどころで描いた人の作風が表れるのも見ていて楽しい。描かれてからもう10年も経つのに色あせもなく美しい色を保っています。

天井近くにもところどころ魚が

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
実入トンネルの幅は2.5m、高さは2.5m。上の方は徐々にぼかして白っぽくなっていますが、天井に近いところにもところどころ魚が描かれています。

ミケランジェロはシスティーナ礼拝堂の天井画を描いた時に、何度もその肉体的な辛さを手紙に書いています。長時間上を向いて絵を描くのは肩や首に激痛が走る苦行だったからです。

2年間の作業、お疲れ様でした!

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
上の方にも描かれた魚たちを眺めながら、この絵を描いた人も肩や腕の痛みに耐えつつ描いたのかしらと思いました。2年間本当に大変な作業だったと思います。900人が頑張った力作の水族館、たくさんの人に知られてほしいなあ。(2016年10月10日訪問)【麻理】

追記:2017年12月01日

2016年から工事が進められていた新実入トンネルが、2017年10月25日に貫通しました。完成は2年後とのことです。

国道128号 新実入トンネル貫通を祝い式典 鴨川 /千葉

県が整備を進めている鴨川市の「国道128号実入バイパス」(全長約900メートル)の新実入トンネル(同688メートル)が25日貫通し、関係者による式典が開かれた。今後は路面舗装や照明工事などが行われ、完成は2年後を見込んでいる。

国道128号は勝浦と鴨川を結ぶ大動脈だが、現在の実入トンネル(全長233メートル)は開通から55年が経過。老朽化が著しいうえ、幅も7.4メートルと狭いことから大型車両のすれ違いも難しい。また、トンネル付近では2003年と04年に大雨による土砂崩れが発生して不通となったこともある。そのため、迂回(うかい)する新たなトンネル建設を求める声が高まり、09年から総工費27億円でバイパス事業が行われている。

毎日新聞2017年10月31日 地方版

参考文献

地図&情報

とんねるすいぞくかん(実入トンネル)
住所 :千葉県鴨川市内浦 実入トンネル
電話 :04-7093-7837(鴨川市観光課)
休業日:年中無休
時間 :24時間
入場料:無料
駐車場:なし
関連URL:鴨川市編|千葉ぐるっと景観巡り|ふれあい交差点|地域とふれあい がすたんパーク|ご家庭のお客さま|京葉ガス
※情報修正2017年12月