2005年のブックオブザイヤー(3)・小説を3冊ご紹介します

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2005年のブックオブザイヤー
ブック・オブ・ザ・イヤー3日目。今日ご紹介するのは小説3冊です。

想定する読者さんは「普段の読書量は1ヶ月に3冊ほどで、不思議な話、心温まる話、恋愛話に興味があり、長編はちょっと気後れするけど、短編なら通学の電車の中で読んでみようかな……っていう学生さん」です。もちろん学生さんじゃなくても大丈夫なんですが、一応そんな方が読んでもハズレのない3冊を選んでみました。

1冊目

伊坂幸太郎は今最も波に乗っているエンタティメント作家の一人です。主人公の死神は、死を査定するために1週間、対象者と行動を共にします。「可(1週間後の死)」か「見送り(死は延期)」か。殺人犯、OL、ブティックの店員、ヤクザなど6人の1週間を描いた短編集。やられた。クールでイカすぜ!

2冊目

山田詠美は本当に文章が上手いなあと感心するのだけど、この短編は名人芸の域に達していると思います。若いボーイフレンドとカマロでドライブを楽しむ70歳、清掃作業員の彼にひたすら料理を作り続ける主婦、父の再婚相手が大学生の時片思いしていた女の子という青年。6編の短編を通して「肉体労働者の男」が登場します。山田詠美曰く「肉体のスキルのある」男性が格好良く書かれてます。お見事。

3冊目

さすが直木賞受賞作。図書館で2ヶ月も待ちました。昔懐かしい大阪の下町風景に心和んでいると、いつのまにか不思議な世界に迷い込んでいるという短編集。「花まんま」は「自分は昔エレベーターガールだった」という生まれ変わりを信じる幼い妹と生前住んでいた所を尋ねる兄のお話。6編の短編どれも不思議で、切ないストーリーです。関西の方に特におすすめ。

たまたま、3冊とも6編から成る短編集でしたね。明日は「エッセイ(1)」3冊です。【麻理】

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