幽霊の仕業かはたまた異次元空間か?「屋島ミステリー坂」【香川】

屋島ミステリー坂
香川県高松市の屋島ドライブウェイに不思議な坂があります。通称・屋島ミステリー坂。一見して普通の上り坂ですが、エンジンを切ってもクルマが勝手に坂を上り始めるのです。

クルマが勝手に坂を上る!


動画を見ていただいた方が早いですね。撮影のため旦那様に運転してもらってます。エンジンが止まっていて、ギアがニュートラルに入っているのが分かるでしょうか。坂はどう見ても上り坂ですが──あららら、クルマが勝手に坂を上っていきますよ!

ドライブウェイ料金所の1.6キロ地点

屋島ミステリー坂
この摩訶不思議な坂は、屋島ドライブウェイの料金所から1.6キロの地点にあります。冒頭の写真と動画は、その帰り道の地点です。上り坂の方が分かりやすいかなと思って最初にご紹介しました。

実は錯覚によるもの

屋島ミステリー坂
地元ではおばけ坂、幽霊坂とも呼ばれている、屋島ミステリー坂。もちろん幽霊の仕業でも、異次元につながっている訳でもありません。理由は「錯視」。実際は下り坂なのに上り坂に見えたり、上り坂なのに下り坂に見えてしまう、目の錯覚なのです。

凹型の地形が錯視を起こす

屋島ミステリー坂
日本の錯視研究の第一人者、立命館大学教授・北岡明佳氏のサイトによると、このような錯視を「縦断勾配錯視」と呼ぶそうです。同大学文学部助手・對梨成一氏の研究では、屋島の坂は160mの傾斜1゜(2%)の坂道と、200mの傾斜5゜(9%)の坂道から成る、真ん中がへこんだ凹形。客観的な傾斜と人間の感覚の傾斜のズレで錯視が生じるんですね。

日本各地のミステリー坂

屋島ミステリー坂
對梨氏によるとこのような坂はゆうれい坂(鹿児島中種子町)おばけ坂(沖縄県久米島町)後戻り坂(青森県階上町)などあるそうです。私が他に知っているのは長野のアベコベ坂かな。この写真は久米島のおばけ坂で撮影しました。缶ジュースの空き缶がコロコロ坂を上っていくんですよ。他にもご存じの方がいらっしゃったら「うちの近所にもあるよ!」なんて教えてくださいね。

勝手にホイールが坂道を上っていく!?「おばけ坂」【久米島】
   タネも仕掛けもありません。沖縄久米島のおばけ坂。手を触れないのに坂道をタイヤホイールが勝手にのぼっていきます。地場が狂っているのか、おばけがいたずらしているのか?

看板、標識に注目

屋島ミステリー坂
今度は行きの下り坂の様子を見てみましょう。料金所から1キロあたりで、走行方向から見て左側に「この先ミステリーゾーン 前方注意」と標識が出ています。ミステリー坂付近には「ミステリーゾーン 上ってる 下ってる?」という看板がありますので分かりやすいですよ。

下り坂──なのにバックする


下り坂(に見える坂)に向かっているのに、ニュートラルだとバックしてしまいます。上り坂(に見える坂)よりは分かりにくいかな。對梨成一氏の説明には「縦断勾配錯視にはさまざまな要因が影響を及ぼしていると考えられる」とあります。道路の周りの木の生え方や坂道の長さ、幅などによっても見え方が変わってくるのでしょうね。

動画で私は「下ってしまいまーす」と言っていますが、「(実際の下り坂を)下ってしまいまーす」ということです。主観的には坂をクルマが勝手に上っていくように思えますよ。

くれぐれも走行注意!

屋島ミステリー坂
種を明かしちゃうと「ミステリーでもなんでもないじゃん」って思うかもしれませんが、実際にクルマを走らせてみると「ええーっ?」ってびっくりしますよ。何度見ても目の錯覚とは思えないですから。ホント。

それからとっても大切なご注意を。屋島ドライブウェイは土日やオンシーズンは大渋滞します。エンジンを切ったり、ギアをニュートラルにしたりするときには、他にクルマが走っていないことを確かめて、十分注意してくださいね。私は夜明け直後の、がら空きの時に行きました。(2009年05月06日訪問)【麻理】

追記:2017年07月

これまで屋島ドライブウェイは乗用車・貨物車(普通・軽・小型)は630円、二輪自動車440円の往復料金がかかっていましたが、2017年07月21日より無料化されました。

7月21日から屋島ドライブウェイ無料化 高松市長「活性化に期待」

 高松市が無料化に向けて準備を進めてきた有料道路「屋島ドライブウェイ」について、同市の大西秀人市長は27日の定例会見で、7月21日から通行料金の無料化を実施すると発表した。大西市長は「市民が屋島の価値を再認識し、屋島への愛着が一層高まることを期待する。また地域経済への波及効果も期待され、市全体の活性化につながる」と述べた。

 道路や山上駐車場などの取得費用などを盛り込んだ補正予算案が議会で可決され、関係機関との協議や事務手続きなどにも見通しがついたため、小中学校の夏休みシーズンに合わせてスタートすることにした。

 これまで普通車630円、バス2520円などとなっていた通行料金を無料化し、これまで無料だった山上の駐車場代を普通車300円など別途徴収する。通行時間はこれまでと同様の午前6時半~午後10時。無料化の初日には屋島の標高(292メートル)にちなんで先着292人にシリアルナンバー入りの記念品を配る。

 また、今後は自転車や歩行者が通行できるように整備する予定で、市道認定の手続きも進めている。

 ドライブウェイについては通行料の割高感が、景勝地・屋島の活性化の妨げになっているとの指摘があり、市は平成26年から無料化の検討に着手。昨年9月には3カ月間、無料化の社会実験を行ったところ、利用台数が過去3年間に比べ1.4倍となるなど、一定の効果が確認された。

 屋島の活性化にとって長年の課題であったドライブウェイの無料化が決まり、屋島山上の旅館や土産店などからは歓迎の声があがった。

 旅館「屋島の宿桃太郎」の女将(おかみ)、浜田領子さん(73)は「社会実験でもかなりの人が屋島に来てくれたので、無料化が定着することで、さらにお客が増えることを大いに期待している」と喜ぶ。

 土産店を営む稲田稔さん(69)は「観光客が大幅に増えるのは確実で、非常にありがたい。これを呼び水として、屋島に活気が戻ればうれしい」と話した。

7月21日から屋島ドライブウェイ無料化 高松市長「活性化に期待」 – 産経ニュース(2017.6.28 07:09)

参考文献

地図&情報

屋島ミステリー坂(やしまみすてりーざか)
住所 :香川県高松市屋島中町98-1
電話 :087-841-9443
時間 :06:30〜22:00
定休日:年中無休
料金 :無料
駐車場:有料(普通自動車300円)
関連URL:屋島ドライブウェイ | 名所・施設 | 屋島ナビ
※情報修正2017年07月

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