18年ぶりに日本一低い山になったけれど……「日和山」【宮城】

日和山
「簡単に山に登りたい!」というわがままなあなたの夢をかなえる宮城県仙台市の日和山。標高3メートル。1秒で登頂できます。2014年に日本一低い山として認定されましたが……。

復興……されてはいなかった

日和山
仙台の繁華街を訪れた時、2011年の大震災の爪あとは全く消え去っていて「ああ、もう復興したんだなあ」と思っていました。しかし同じ仙台市内と言っても、臨海地域であるここ宮城野区に足を運んで愕然としました。荒涼とした風景が広がっており、津波で流された家の土台がコンクリートむき出しのままになっていたからです。

日本一低い山って?

日和山
以前、徳島県徳島市の日本一低い山・弁天山をご紹介しました。標高6.1メートル。かつては国土地理院発行の地形図に記載されている自然の山としては日本一低い山でした。

たった1分で山頂まで行ける日本一低い自然の山「弁天山」【徳島】
    山ガールなんて言葉も定着した一方、高齢者の遭難事故などもあって、気軽な気持ちで登山するのも考えもの。しかし、徳島市の弁天山ならお気軽登山OK。たった1分で登頂できるんです。
「日本一低い山」と自称している山は、他にもたくさんあります。大阪の天保山は標高4.5メートル、秋田県大潟村の大潟富士は0メートル、香川県東かがわ市の御山は3.6メートルの、大阪府堺市の蘇鉄山は6.1メートル。

大阪の天保山は人工の山。香川県の御山は国土地理院地図に掲載されていない。

国土地理院が認めた日本一低い山

日和山
そもそも「山とは何か」という定義が曖昧なのです。自然に出来た山を差すのか、人工の山を入れて良いのか。日和山は1991年から1996年まで国土地理院地図において日本一低い山でしたが、大阪の天保山に抜かれてしまいました。そして今年2014年04月09日に国土地理院による調査で標高3メートルであるとお墨付きが出て、再び日本一低い山となったのでした。

いざ登頂!

日和山
では日和山に登ってみましょう! えいやっ。1秒。……登頂終わり。

全く浮かれ気分にならない山登り

日和山
18年ぶりに日本一低い山に返り咲いた山への登頂。でもあまり嬉しくありません……。浮かれ気分にもなりません。だって日和山は津波で流されてしまったことで、日本一になったのですから。

【2004年の日和山】かつての姿を写真で

日和山
ここでかつての日和山の姿をご覧頂きましょう。これはウィキペディアの「日和山」に掲載された、今から10年前の2004年の日和山の姿です。

以下3枚の画像は、クリエイティブ・コモンズにもとづいて掲載。(日和山 (仙台市) – Wikipedia HIYORIYAMA GAMOU2004 タコノマクラ様の投稿 2004年4月29日

【2004年の日和山】漁師が日和るために作った山

日和山
昔の日和山は盛り上がった土の上に階段とやぐらが設置されていて、芝生で覆われていました。江戸時代に流通の拠点となっていた宮城野。明治時代に漁師が出漁の時に天気を見るため(日和るため)に筑山された山でした。昔は漁師さんたちがここから海を眺めていたんですね。

【2004年の日和山】こんもりした可愛い緑の山だった

日和山
海を望む小さな丘には松の木や下生えが生えていて、こんもりとした可愛らしい緑の山だったのです。それが、津波によって無残に流されてしまいました。2014年現在、日和山跡には、賽の河原のように積まれた石の山があるだけです。

干潟で鳥たちが羽を休めていた

日和山
日和山神社近くの高砂神社です。ここ一体は蒲生(がもう)干潟と呼ばれていて、サギや千鳥が羽を休める美しい干潟でした。高砂神社は干潟の脇にあり、仙台藩三代藩主の伊達綱宗が貞山運河の成就を祈願して建立したと伝えられています。

無残な高砂神社の光景

日和山
しかしそんな歴史ある神社も、地元の方によって海岸で集められた漂流物が残っているのみで、狛犬はバラバラに割れ、鳥居が立っているだけの寂しい風景になってしまいました。「日本一低い山に登ったぞ、バンザイ!」という気持ちにならないのは当然のことでしょう。

また元の姿に戻る日は来るのか

日和山
でも再建された日和山の看板は「”我望”山は残った、復活ダッ! 祝・日本一低い山(3m00cm)おめでとう…。」の文字とともに、ここを訪れた人々のたくさんの書き込みで埋まっていました。日本一でなくなってしまうかもしれませんが、日和山が緑に覆われた元の美しい山に戻ってくれたらいいなと思いました。頑張れ、日和山!(2014年05月05日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

日和山
住所 :宮城県仙台市宮城野区蒲生
※情報修正2016年08月

スポンサーリンク

「日本珍スポット100景」書籍化

当ブログ「日本珍スポット100景」が書籍化されました。あなたの珍スポ旅行のおともにぜひどうぞ。

訪問の前にご注意

注意事項

……というのは珍スポットではよくあること。上の情報は記事掲載後に変更されている事があります。お出かけの際は事前にご確認ください。(「注意・免責事項」ページ参照

もし「もう閉鎖されたよ」「時間が変更されてた」などの情報がありましたら、早急に修正いたしますのでメールフォームにてお知らせください。あなたの情報が珍スポット(と管理人)を救う!

注意事項

■当ブログに掲載されている情報は、予告なしに変更する場合があります。

■当ブログに掲載されている情報には情報作成時期におけるものです。情報が更新された際には修正を心掛けておりますが、内容の正当性及び正確性、安全性を保証するものではありません。

■当ブログに掲載されております情報(文章・画像全て)の転用・複製・販売等一切はしないでください。特にまとめサイト、キュレーションサイトなどの使用を固く禁じます。無断使用の場合はサイト管理者に使用料を請求します。