手型足型が山のように積まれているお堂「三方石観音」【福井】

三方石観音
福井県三方石観音。観音川に沿った参道を上っていくと森の中にひっそりとお堂が建っています。ここは昔から手足の病気や怪我に御利益があり、お堂の中は手足を模した木がぎっしり。

33年に1度しか拝観できない秘仏

三方石観音
三方石観音(みかたいしかんのん)のご本尊・聖観世音菩薩は33年に1度しか拝観できない秘仏です。弘法大師が花崗岩に仏を刻んでいたとき、夜が明けたために右手から先を作らずに下山したと言われています。なのでこの秘仏の聖観世音菩薩は片手しかありません。次のご開帳は2026年10月。当分見られませんね。

木でできた手型、足型(御手足型)

三方石観音
別名・片手観音と言われる秘仏への信仰から、手足の病・怪我に悩む人たちがたくさん参拝されるんですね。本堂の右にあるお堂をごらんください。ここは御手足堂です。木でできた手型、足型(御手足型)が山のように積まれています。

御手足型を奉納した人びとの思い

三方石観音
これらは全て病が治った方々が奉納したものなんです。木の長さは30センチほど。精巧な作りではありませんがあまりに数が多く、御手足型を奉納した人びとの思いが渦巻いているようで圧倒されます。

信仰の力の強さに心打たれる

三方石観音
ぎっしりと折り重なった御手足型の分だけ、手足の病に悩み、癒えた喜びに感謝した方々がいたんですね。信仰の力の強さに心打たれます。治ったみなさん本当に良かったですね。

朝夕患部をさすって祈願

三方石観音
自分で作る人もいるんですが、三方石観音では御手足型を用意しています。右手、左手、右足、左足の4種類から病のある部分の木型を借りて持ち帰り、朝夕に「南無大慈大悲石観世音菩薩」と唱えながら患部をさすって祈ります。快癒したら新しい御手足型とともに借受けた御手足型を返納するのだそうです。

ちょっとだけ珍かも

三方石観音
お堂の御手足型の頂上になぜか手作り感溢れる龍が乗っかっていました。青と赤の原色で塗られた龍が唐突すぎて浮きまくっています。ちょっとここだけ珍の香り。この龍、昔は電球の目が光ったそうですよ。

松葉杖・ギプス、わらじ

三方石観音
お堂の壁には松葉杖がたくさん。もう必要なくなったから奉納したんでしょうね。ギプス、わらじなど手足に関わるものも積まれています。古いものは木の表面がボロボロに崩れてしまっていますが、それだけ長く信仰されているってことでしょうね。

名水・霊水の地としても知られる

三方石観音
また三方石観音は名水・霊水の得られるスポットとしても知られています。本堂横の手水場で飲むことができます。ひんやりして美味しい。この霊水は夏でも涸れることはないそうで、手足の病がない方にも人気だそうです。

どうぞ怪我・病気をしませんように

三方石観音
珍スポット観光のために普段からトレーニングしているワタクシ。山道もガンガン登らねばならないので脚力の強化も欠かせません。今後も怪我・病気をしませんようにと手を合わせました。(2007年06月09日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

三方石観音・三方石観世音(みかたいしかんのん・かんぜおん)

住所 :福井県三方上中郡若狭町三方22-1
電話 :0770-45-0017
時間 :08:00~17:00
休業日:年中無休
駐車場:無料

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