超瞑想空間! 地獄と極楽をアーティスティックに体験「まんだら遊苑」【富山】.

まんだら遊苑
山岳信仰は富山に古くから伝わる精神文化で、地獄と極楽を表現した立山曼荼羅は中世から近世にかけて信仰の対象とされてきました。そんな精神世界を体感できるまんだら遊苑をレポート。

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立山連峰にある立山博物館・まんだら遊苑

まんだら遊苑
地獄とはなにか、極楽とはなにか? 立山信仰の精神世界を13ヘクタールの広大な敷地で再現したまんだら遊苑立山博物館の野外展示の一部として1991年に建設されました。富山市から立山連峰の細道をずんずん登っていった山の中にあります。いったいなぜこんな場所に?

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山岳信仰が盛んだった立山

まんだら遊苑
江戸時代まで女人禁制だったほどの厳しい戒律があった立山の山岳信仰。わざわざ山中に作られたのはここが富山の信仰の一大拠点であり、山岳信仰を観客参加型の展示物で体験してもらうためなんですね。宗教施設っぽいのに博物館というのが驚きです。

地獄を国内外のアーティストが再現

まんだら遊苑
建物内の撮影は禁止されているので野外の風景のみのご紹介ですみません。立山曼荼羅の地獄にあたる部分は、音や香りなど五感を使って地獄の恐ろしさを体験してもらおうという趣向。普通この手のものはチープなとほほ感が漂うのですが、まんだら遊苑は国内外のアーティストが技工を凝らした作品で表現しているので、スタイリッシュな野外美術館のようです。

地唸鬼の井戸に向かって叫べ

まんだら遊苑
「井戸に向かって呼びかけよ 地の底におのれの罪業が見え聞こえする」と書かれた地唸鬼の井戸。現代アート感あふれる東屋に円形の井戸らしきものが。「おーい!」と叫んでみましたが、何も聞こえず。本当は何か反響する仕掛けなのかな。なにせ作られたのが1991年で30年近く経ってますからね。仕方ないか。

地獄の音と匂いを体験する水窟鬼

まんだら遊苑
「窟を覗け 八寒の地獄の音、匂いが漂ってくる」と書かれた水窟鬼のハッチを開けてみると……微かにゴーっという音と、涼しい風が吹いてきました。特に匂いも感じませんでした。オドロオドロしい血みどろの鬼人形はないけれど、どことなく不気味な気配を感じるような感じないような。

聖霊橋は決して20人以上でわたらないでください

まんだら遊苑
地獄を表した他界の中でもっとも背筋が凍ったのがこの聖霊橋。「聖霊橋は定員20余名です。それ以上の方が渡ってるときはお待ちください

これガチで怖いやつじゃん。このときは他に誰も観光客がいなかったので問題ありませんでしたが、大勢でワイワイわたるのは絶対にやめましょう。

高所恐怖症の人にとっては地獄の拷問

まんだら遊苑
私のような高所恐怖症の人間にとってこういう下が透けて見えるような橋は拷問です。へっぴり腰で膝をガクガクさせ、手汗びっしょりになりながら端まで歩きました。頭の中は「今地震が来ませんように、今地震が来ませんように」という考えがぐるぐる渦巻いていました。

スケスケの橋にガクブル状態

まんだら遊苑ごらんの通り、スッケスケの橋。下まで10mぐらいあるかも。確かに景色は美しいんだけど全然見てる余裕なし。万が一落っこちても誰も助けに来てくれなさそうです。ゼイゼイ言いながらまた引き返しました。

地獄体験の次は極楽体験

まんだら遊苑
地獄体験をした後は、陽の道と言われる散歩道をハイキング。ゆるやかな道を休み休み歩きながら極楽である天界を目指します。険しいことで有名な立山連峰ですが、ここは整備されているので歩くのも楽ですね。

驚きの瞑想空間になっている極楽の天界

まんだら遊苑
さて肝心の極楽体験ですがここも撮影禁止。天界広場、天の回廊、天界窟、天界奏楽洞、天界桟敷、天至界、天界という6つの空間を、国内外の7人のアーティストが造形作品で表現しています。これがかなりすごい瞑想空間になっているんですよ。ああ、写真が撮れないのが悔しい!

まるで宙に浮いているかのような音と光の体験

まんだら遊苑
特に天界にある巨大なコンクリートの楕円体のオブジェが素晴らしかったです。中が空洞になっていて、来場者は靴を脱いで寝転がるのです。音と光が満たされた空間で天井をぼんやり見つめていると、まるで宙に浮いているような不思議な心持ちがしてきました。面白い体験だったなあ。この巨大卵にずっと入っていたかった。(2017年11月05日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

立山博物館まんだら遊苑(まんだらゆうえん)

住所 :富山県中新川郡立山町芦峅寺93-1
電話 :076-481-1216
休業日:月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日、年末年始
※まんだら遊苑は12月1日~3月31日冬期休苑
時間 :09:30~17:00
入場料:大人400円(常設展示、遙望館は別料金)
駐車場:無料(200台)
関連URL:富山県[立山博物館]