昭和レトロな回転レストランにカーレーター!「須磨浦山上遊園」【兵庫】

須磨カーレーター
カーレーターとはカー(車)とエスカレーターを組み合わせた造語。須磨浦山上遊園にあるカーレーターは日本に現存する唯一の乗り物です。昭和的レトロ感あふれる約90mの旅へ出発進行!

60年の歴史がある須磨浦山上遊園

須磨カーレーター
兵庫県神戸市須磨区の須磨浦山上遊園(すまうらさんじょうゆうえん)は、植物園と遊園地から成る公園です。開園は1959年。60年の歴史があります。山頂へ行くためにはまず最初に須磨浦ロープウェイに乗る必要があります。

うみひこ・やまひこゴンドラのロープウェイ

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私が到着したのは夕暮れ時でしたが、連休中だったこともあってたくさんのお客さんが並んでいました。須磨浦ロープウェイは30人乗り。白いゴンドラと赤いゴンドラがあって、白は「うみひこ」赤が「やまひこ」という名前です。

全長424メートルのパノラマが広がる

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眼下に広がる全長424メートルのパノラマ! 神戸の町並みと海のコントラストが美しいです。このゴンドラは2007年03月製造のもので、開業以来3代目です。子供の頃のワクワク感を思い出します。

カーレーターってなんだ?

須磨カーレーター
そんな5分程のロープウェイの旅もあっという間に終了。山頂に行くにはもう一つ乗り物に乗らねばなりません。それがこのカーレーター! 以前江ノ島のエスカーについてレポートしましたね。あれは単なるエスカレーターでしたが、これはカー(車)+エスカレーターという乗り物なんです。

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つまりは人間用のベルトコンベアカー

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カーレーターは急坂を風雨の心配なく座ったまま上れる「動く登山道」として1966年03月18日に営業を開始しました。開業当時は44台が可動(現在は18台)。正確にはエスカレーターと言うより、途中で速度が変化する「人間用ベルトコンベア」と言ったほうがいいかも。カーレーターは1960年頃に日本ベルトコンベアによって開発されました。

2017年02月18日放映のブラタモリにて紹介されたことがあちこちのポスターで告知してありました。さすがタモさん。お目が高い。

現存する日本唯一のカーレーター

須磨カーレーター
カーレーターは琵琶湖のサンケイバレイ(現びわ湖バレイ)にも建設されていたのですが、維持費の問題で1975年に廃止されており、須磨浦山上遊園のカーレーターが日本唯一となっています。さあ、カーレーターに飛び乗って山頂へGO!

【動画】動画で見るカーレーターの様子

カーレーターの様子を動画で御覧ください。ガタガタゴトゴト振動がすごい。乗り心地は正直良くないです。が、この乗り心地の悪さを適度に保つためにわざわざ維持管理に努めているというのだからこだわりが素晴らしい。2011年に行われた3代目のコンベア交換はヘリコプター輸送による大掛かりな工事だったといいます。

振動がすごいので妊婦さんはご注意を

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全長91メートル、時間にして2分20秒のカーレーター体験でした。揺れが面白かったのでもっと乗っていたかったなあ。なお振動があるので体調がすぐれない方や妊婦の方はカーレーターではなくハイキングコースをご利用くださいとのこと(でも身重の妊婦さんはハイキングコースも辞退したほうがよいかも……)。

昔懐かしい回転式レストラン

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山頂にある回転展望閣へ言ってみました。1958年03月開業。これがなんともレトロで昭和チックなのです。昔は回転式のレストランや展望台をよく見かけましたが減少の一途をたどってますね。貴重な昭和遺産です。

45分間かけて360度回るフロア

須磨カーレーター
展望閣の3階部分が回転式となっています。ターンテーブルにより床が360度、約45分間で一周するしくみ。展望室に入るには入場料100円がかかります。よく晴れた日には関空や小豆島も見ることができるそうですよ。

こんな風景、昔どこかで見たような

須磨カーレーター
3階は喫茶店コスモスが営業していてお茶や軽食が楽しめます。この時間は夕方だったので営業は終了していてお客さんもまばらでした。この展望喫茶店も昔子供の頃にどこかで見たような不思議なデジャブを感じました。

床がゆっくり動いている!

須磨カーレーター
床の端っこを見ると、確かにゆっくりゆっくり地面が動いている! 回転レストランについて調べてみると古代ローマ帝国の皇帝ネロが水力によって回転する食堂を作っていたそうで。そんな昔からあるんだとびっくり。近代の回転式レストランは昭和30年代に流行しましたが、現在日本では10箇所もないほど減少してしまいました。

【動画】動画で見る回転レストラン

どのくらいのスピードで動いているのか動画でご覧ください。こんなにゆっくりだから、乗り物酔いしやすい人でも大丈夫。注意深く床を見ていないと動いていることにも気が付かないかもしれませんね。

レトロなゲーセンコーナー

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2階部分はゲームコーナーになっています。わあ! 懐かしい! 今の子供たちってゲーセンが何なのか知らないのかもしれませんね。昔はゲームというのはケータイじゃなくて、わざわざこういう大型のゲーム機が集まっているお店まで行って遊んでいたんですよ。無料じゃなくて1回のプレイに50円〜100円かかりました。

スペースインベーダーのテーブルゲームが稼働中

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30年前以上前、当時そのままのスペースインベーダーがテーブルゲームとしてプレイできます。これまた懐かしさで胸がいっぱいに。昔取った杵柄。名古屋撃ち(※スペースインベーダーの高得点を狙う特殊戦法)してやるぞ!

お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん世代の方々へ

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何から何まで昭和な須磨浦山上遊園。ちびっこ広場やサイクルモノレールなどもありますのでお子様も楽しめますが、ここは子どもたちのための施設というよりも、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん世代の方々の心を直撃するスポットですね。(2018年05月04日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

須磨浦山上遊園(すまうらさんじょうゆうえん)

住所 :兵庫県神戸市須磨区一ノ谷町5-3-2
電話 :078-731-2520
休業日:火曜日 ※夏休み・ゴールデンウィーク期間中は無休
時間 :10:00~18:00(04月〜10月)※季節によって変動あり公式サイト要確認
入場料:920円(ロープウェイ往復)350円(カーレーター往復)100円(展望レストラン入場料)
駐車場:有料

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