両側のビルに鳥居がめりこんでいる!?「錦市場・錦天満宮」【京都】

錦天満宮
京都市中京区の錦市場は昔から「京都の台所」と呼ばれて賑わう人気の商店街です。そんな錦市場でぎょっとするのがこの鳥居。なんと鳥居の両端が両側のお店の壁にめり込んでいるんです!

江戸時代には魚市場として栄えた錦市場

錦天満宮
様々なお店がひしめく錦市場。観光客や地元の若者が訪れる人気スポットです。錦市場は江戸時代には魚市場として栄えていました。江戸時代の若者も、現代の若者と同じようにこの道をぶらぶらと歩いていたのかもしれませんね。

錦天満宮の壁にめりこむ鳥居

錦天満宮
錦市場の名前は錦天満宮(にしきてんまんぐう)に由来します。錦天満宮の参道が市場になったからなんです。でもこの錦天満宮の鳥居はかなり変わっていますよ。なぜなら鳥居の端っこが壁にめり込んでいるからなんです。

錦市場が商業化され繁華街になったことから鳥居がつかえた

錦天満宮
これは反対側の壁。こちらも鳥居の端が壁の中に埋没しています。いったいなぜ? それは錦市場がもともと参道だったことが理由です。このあたり一体が商業化され繁華街になるにつれて錦小路通の建物が高くなり、鳥居につっかえてしまったのです。

そう言えば愛媛県愛媛県松山市の椿神社の大鳥居もマンションの壁にめりこんでましたね。

鳥居がマンションの壁にめり込んでいる!?「椿神社」【愛媛】
愛媛についたときにはとっぷり日が暮れてしまいました。ここは愛媛県松山市の椿神社の大鳥居。暗くて見難いですが、よく見ると鳥居の端がマンションの壁にめり込んでしまっていますよ!

鳥居の片側がめりこんでいるお店はアニメショップ

錦天満宮
鳥居の片側がめり込んでいるビルの二階はアニメグッズのお店「さくらさく 京都店」様です。グッズを買いに来たのではなくて、鳥居を見たいのですが──と恐縮しつつもお聞きすると「ああ、どうぞどうぞ!」と明るく承諾してくださいました。

アニメキャラグッズと、鳥居・盛塩のアンバランスが面白い

錦天満宮
鳥居は確かに壁をぶち抜いていますよ! ちゃんとミニ鳥居に、御札、盛塩までしてあります。萌えいっぱいのキャラクターグッズにかこまれて、古式ゆかしく鳥居が祀られているアンバランスが妙におかしい。

鳥居目当てのお客様も結構いらっしゃるようです

錦天満宮
お店のスタッフさんによると、私と同じく「鳥居の端っこを見せてください」と訪ねてくる方も結構いらっしゃるみたいです。快く笑顔で対応してくださったさくらさく 京都店様、ありがとうございました。

アニメショップさくらさく京都店は2019年7月30日に閉店しました。楽しい思い出をありがとうございました。

もう片方の鳥居の端がめり込むゴシック&アパレルショップ

錦天満宮
そしてもう片方のビルはというと、ゴシック&パンクアパレル、CD&DVD販売「Ai-華龍」様のお店が二階に入っています。うっ……ファッションに疎い私にとって、黒を基調色としたヴィジュアル系ショップの入り口はかなりハードルが高い……。

恐る恐る入り口で尋ねてみると……

錦天満宮
こちらもひたすら恐縮しながらも「鳥居を見せていただきたいのですが……」とドアを開けると、スタッフの女性が笑顔で「どうぞどうぞ、写真もご自由に撮ってくださいね」と答えてくださいました。わあ、なんて良い方たちなんだろう!

ゴシックなお洋服や小物にかこまれて祀られている鳥居

錦天満宮
こちらも店内はゴシックでファッショナブルなお洋服や小物いっぱいだったのですが、鳥居が突き抜けている辺りは護符やミニ鳥居が祀られていました。こういう新旧の文化が普通に共存しているところが京都の良いところだなあと思います。

『ブラタモリ』でタモリさんもご来店

錦天満宮
おや! よく見るとなんとタモリさんがNHK『ブラタモリ』でいらっしゃっているではないですか。やられた。珍スポットへ行くと、タモリさんと皇室の方々に先を越されていることがよくあります。

錦天満宮にも珍な見どころがあります

錦天満宮
鳥居だけでなく錦天満宮にもお参りしなくてはね。天神様は学問や受験に霊験あらたか。また繁華街にあることから商売繁盛や招福のご利益もあります。鳥居だけ見て帰ってしまう珍スポットマニアもいらっしゃるようですが、それはもったいない。

宮司さん手作りのハイテク紙芝居&おみくじロボ

錦天満宮
ロボット紙芝居からくり御籤(みくじ)をご覧あれ! 錦天満宮の歴史を紹介した機械仕掛けの紙芝居や、機械人形のお獅子が踊るおみくじなど妙にハイテク。大学で機械工学を学んでいた宮司さんの手作りなんですよ。いやはや恐れ入りました。(2017年02月26日訪問)【麻理】

参考文献

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地図&情報

錦天満宮(にしきてんまんぐう)

住所 :京都府京都市中京区新京極通四条上る中之町537
電話 :075-231-5732
休業日:年中無休
時間 :08:00~20:30
拝観料:無料
駐車場:なし
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