京都市東山区の清水寺といえば「清水の舞台から飛び降りる」という言葉で有名な、一級の観光地。清水の舞台の驚くべき建築は、新世界七不思議の最終候補地の一つとなりました。
10年前のレポート・地主神社の呪い杉
清水寺を当ブログで取り上げるのは二回目。前回はもう10年も前のことでした。観光客が大挙して押しかける、超有名観光地の裏の顔(?)として、地主神社(じしゅじんじゃ)の呪い杉の木をレポートしました。人形(ひとがた)祓い所はゾクリとする場所でしたね。
今は中国・韓国からの旅行者でいっぱい
10年前は修学旅行生でいっぱいだった清水寺でしたが、現在は中国・韓国からの観光客でぎっしりです。訪れたのが週末の午後だったこともあって、清水の舞台までの道は押すな押すなの大混雑状態でした。いやはや京都の観光地もすっかり様変わりしましたね。
清水寺が新世界七不思議の最終候補地に
さて、そんなメジャー観光地のちょっと面白いお話を。スイスに拠点がある、新世界七不思議財団(New7Wonders Foundation)によって新世界七不思議が選ばれたのはご存知でしょうか? 全世界からのインターネット投票により、日本から唯一この清水寺が21の最終候補地として選ばれたのです。
驚異的な懸造り(かけづくり)構造が選出理由に
選出理由は「金具をいっさい使わず、貫(ぬき)と楔(くさび)だけで柱だけで高さ13メートルの舞台を支えている構造」。結局七不思議の最終選考には落選してしまいましたが、世界的にも非常に珍しい建築であることは間違いありません。
また同じような懸造り(かけづくり)構造の建築物として、福島県の左下観音堂(さくだりかんのんどう)があります。こちらも非常に美しい建築物ですね。
一番最初に飛び降りたのは、忠明という青年
ところで冒頭の「清水の舞台から飛び降りる」ですが、飛び降りた人で一番古い記録が、13世紀前半ごろの『宇治拾遺物語』にあります。忠明(ただあきら)という青年が、不良にからまれて清水寺に逃げ込みここから飛び降りました。でも鳥のように飛んで見事着地。これも神仏のご加護なるかな。
レッツチャレンジ……したらダメ!
清水寺の古文書調査によると、江戸時代には234件も飛び降り事件が発生しています。年平均1.6件。男女比は7対3で男性が多く、10代〜20代が73%を占めています。(「清水の舞台から…」 無茶な飛び降り、実は願掛け|旅行・レジャー|NIKKEI STYLE)これは「助かれば願いが叶う」という観音信仰によるものと言われています。
生存率は85.4%だったそうなので、命がけでチャレンジすれば結構な確率で願いが叶うかも。どのみち死んだとしても観音様のもとにいけるのだから万事オッケー……なわけない! どうぞ絶対に飛び降りないでくださいね。(2015年10月31日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
清水の舞台(清水寺)きよみずのぶたい(きよみずでら)
住所 :京都府京都市東山区清水1丁目294
電話 :075-551-1234
時間 :06:00~18:00(季節によって変更)
休業日:年中無休
拝観料:400円
駐車場:有料
関連URL:音羽山 清水寺
「清水の舞台から…」 無茶な飛び降り、実は願掛け|旅行・レジャー|NIKKEI STYLE
新・世界七不思議 – Wikipedia