京都の中心、ど真ん中ってどこ?「へそ石・頂法寺(六角堂)」【京都】

頂法寺(六角堂)
京都のど真ん中はどこ? 阪急河原町駅あたり? 近いけど惜しい。京都の中心は実は中京区の頂法寺、通称・六角堂にあるのです。京都のへそをピンポイントで訪れてみました。

本堂が六角形だから六角堂

頂法寺(六角堂)
京都の頂法寺(ちょうほうじ)は、地元の方や観光客には「六角堂」として知られています。本堂が六角形をしていることからそう呼ばれます。なにせ見どころが多いお寺ですから、ガイドブックには必ず載っている有名なお寺です。

由緒正しい、聖徳太子創建のお寺

頂法寺(六角堂)
由緒の正しさとしては一級。「聖徳太子が四天王寺を建立するときにここを訪れて夢のお告げで開いたお寺」であり「親鸞上人が毎夜叡山を下って六角堂に百日参籠した」という逸話が残っているぐらいですから。

いけばな発祥の地

頂法寺(六角堂)
それだけではありません。六角堂はいけばな発祥の地でもあるのです。生花、華道と言えば池坊(いけのぼう)。その池坊家が代々六角堂の住職を務めているのですよ。こちらは生け花発祥の地としてのモニュメント。華道を習っている方は上達のご利益があるそうです。

あまりにもメジャーすぎて珍スポットと呼ぶのははばかられる

頂法寺(六角堂)
六角堂のすぐ隣には巨大な池坊会館があります。毎年4月には境内をライトアップして、「春のいけばな展」も開催されます。歴史的にも観光的にもメジャーなお寺ですから、珍スポットと呼ぶのははばかられるかもしれませんね。

京都のど真ん中にあるへそ石

頂法寺(六角堂)
でもそんな有名寺でぜひ注目していただきたいのがこちら。「へそ石」です。境内にある直径50センチほどの平らな六角形の石。この石は江戸時代あたりから京の都のど真ん中、へそにあたると言い伝えられてきました。

ひとりでに本堂が移動した!?

頂法寺(六角堂)
もともとへそ石は六角堂の本堂の礎石でした。平安京を建設する時にお堂が街路にちょうどかかってしまい、六角通を作る際に困っていました。そこで桓武天皇が祈ったところ、六角堂がひとりでに北へ五丈(15メートル)も動いたという伝説があります。

ただし明治10(1877)年に現在の建物が作られた際、通行のじゃまになるからと、この位置に移されてしまいました。だから厳密に言えば、現在は京都の中心からはちょっとだけずれてしまっているんですよね。

可愛らしい小坊主の十六羅漢

頂法寺(六角堂)
六角堂はこぢんまりしたお寺ですが、他にも見どころがたくさんあります。こちらは十六羅漢さん。普通羅漢さんは素朴な作りのものが多いのですがこちらは写実的な小坊主さんのお姿です。マンガチックでかわいらしいですね。

聖徳太子自作の仏像を安置した太子堂

頂法寺(六角堂)
朱塗りの太子堂は、境内の池の隅に浮かんでいます。ここには聖徳太子自作の南無仏の像が安置されています。南無仏像は聖徳太子の2歳像と言われています。

近づくと噛まれる白鳥

頂法寺(六角堂)
聖徳太子が沐浴したと言われる泉の跡に作られた池。ここには白鳥が数羽飼われています。優雅ですが「かみつきますので白鳥に近づかないようにして下さい」と注意書きがあるのでお気をつけて。

意外にハイテク、オートマチック鐘つき堂

頂法寺(六角堂)
もう見どころだらけでお腹いっぱいですが、最後に一つ「珍」なものをご紹介します。それは道を挟んだ六角堂の向かいにある、全自動撞木(しゅもく)です。もともとは池坊御用達のお花屋さんのご主人が代々鐘をついていたのですが、先代が体を悪くしたためにオートメーション化したそうです。

一年に一度だけ一般人もつくことができる鐘

頂法寺(六角堂)
毎日6時、12時、17時には全自動で鐘をつくハイテク仕様。ただ原爆投下時刻、終戦記念日、五山の送り火にはお寺の方が手動でつくそうです。そして一年に一度、大晦日には一般開放されるので、お近くの方は12月31日に鐘をつきにいってみるのはいかが?(2016年02月27日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

頂法寺(六角堂)(ちょうほうじ・ろっかくどう)

住所 :京都府京都市中京区六角町東洞院西入堂之前248
電話 :075-221-2686
時間 :06:00~17:00
拝観料:無料

タイトルとURLをコピーしました