天然痘、マラリア、腸チフス、赤痢──古代日本では怨霊のしわざか神の怒りであると考えられていました。京都北区の今宮神社は疫病退治のために建立されました。叩くと怒る石もご紹介。
病気への恐怖心は今も昔も……
病気の治癒を神仏に祈る古代人を私たちは笑うことはできません。現代人だって不治の病にかかったら、藁にもすがる思いで眉唾な心霊治療を受けたり、カルト宗教に入信したり、馬鹿高いインチキ健康食品に手を出してしまうかもしれませんからね。治療法のなかった昔の人々の病気への恐怖心は、現代よりももっと大きかったでしょう。
今宮神社は疫病退散の御利益あり
古くは正暦5年(994年)に平安京で疫病が流行った時、疫病退治のための御霊会が行われたそうです。4月の第2日曜日に開催されるやすらい祭(鎮花祭り・はなしずめのまつり)は、桜の花が飛び散るように流行る病を鎮めるためのお祭りです。
叩くと怒る石・阿保賢さん
さて、ここ今宮神社の面白スポットは阿保賢(あほかし)さんと呼ばれる石。重軽石・神占石とも言われます。なんと、叩くと怒る石として有名なんですよ。石なのに感情があるとはこれいかに?
阿保賢さんへのお願い事の仕方
お祈りの仕方が書いてありました。
(1)手のひらでペチペチ3度石を打つ
(2)持ち上げてみる
(3)心の中でお願い事を言う
(4)手のひらで3度石をナデナデする
(5)持ち上げてみる
持ち上げてみた結果は?
最初に持ち上げたときよりも石が軽くなっていれば、願い事が叶うのだそうですよ。私がやってみたところ、軽くなっているようななっていないような……。珍スポットめぐりも体力勝負。どうか病気になりませんようにとお祈りしておきました。(2006年05月13日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
今宮神社(いまみやじんじゃ)
住所 :京都府京都市北区紫野今宮町21
電話 :075-491-0082
時間 :09:00~17:00
駐車場:無料(10台)
関連URL:今宮神社