大阪の全興寺では極楽度・地獄度チェックなる占いの項目に答えていくと、地獄へ行くか極楽へ行くかエンマ大王が判断してくれます。やたらリアルな鬼と奪衣婆もあなたをお出迎え。
昭和の懐かしい風景
全興寺(せんこうじ)は聖徳太子が大阪平野の地に薬師如来像を安置し、そこから町が形作られたという由緒正しいお寺です。下町にあって地域に密着した感じのお寺。子供の姿もちらほら見えます。
お寺の隣には駄菓子屋さん博物館
商店街に狭い小道。昭和時代にタイムスリップしたような町、平野。全興寺の隣には駄菓子屋さん博物館があります。昭和20~30年代の駄菓子やオモチャがぎっしりと展示されています。そこでは大人が子供たちにベーゴマを教えていました。ベーゴマに熱中している小学生が微笑ましいです。
地域に根付いた全興寺
おっと本来の目的は全興寺でした。境内はこざっぱりと清められていて、ほのぼのした町のお寺だなあと思いました。ここまではどこの町にもよくあるお寺といった印象です。でも入り口にはユーモラスな鬼の看板「ウソをつくと舌をぬくぞ」。
鬼に導かれて地獄堂
庭にある鬼の道案内。愛嬌のある表情がなかなか可愛らしいです。ほとけのくにと地獄道の二箇所を案内しています。まずは地獄堂から見てみることにしました。
あなたはどっち?
入り口には極楽度・地獄度チェックなる占いが。「感謝して真剣に努力する」or「絶えず不平不満が多い」などの項目に答えていくと、地獄へ行くか極楽へ行くかエンマ大王が判断してくれます。ふむふむ。私は「極楽行き合格」でセーフ!
地獄の世界へ行ってみよう
中にはいると、カラフルな地獄世界が広がっています。中央には恐ろしいエンマ大王の顔。左には地獄の官吏たちでしょうか。「はてさて、こやつは地獄行きか?」と見つめられているようでゾクリ。
やたらリアルな鬼と奪衣婆
右手には、責め道具を持った鬼。ウソをつくとこれで舌を引っこ抜かれるのかな。隣には亡者の着物を奪い取るという奪衣婆(だつえば)。どちらもなぜかやたらとリアルに作ってあるんですよ。一部屋だけのお化け屋敷みたいです。
ほとけのくにで瞑想
恐ろしい地獄を見た後は、仏の世界でほっとしましょう。ほとけのくにと書かれたコンクリートの建物へ向かいました。四国八十八ヶ所の砂が入った手すりを頼りに階段を下っていくとほの暗い一室。
床にはステンドグラス風の曼陀羅
四方の壁の仏像がロウソクの明かりに照らされています。床にはステンドグラス風の曼陀羅が描かれています。この中心に座って、ゆったりと瞑想にふければ仏の世界を覗けるのかもしれません。私も靴を脱いであがってみました。
子供に愛されている幸せな珍スポット
下からの明かりでぼんやりと浮かび上がる曼陀羅。幻想的です。私の後ろから子供たちがガヤガヤと入ってきたので早々と退散しました。子供に愛されている地獄堂とほとけのくには幸せな珍スポットですね。(2006年01月08日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
全興寺(せんこうじ)
住所 :大阪府大阪市平野区平野本町4-12-21
電話 :06-6791-2680
拝観料:参拝無料
駐車場:なし
関連URL:全興寺公式HP_せんこうじ平野区