カップヌードル食べてるー? 大阪は池田にあるインスタントラーメン発明記念館は、カップ麺の父・安藤百福(あんどうももふく)氏とインスタントラーメンの全てが分かる博物館です。
カップ麺の父・安藤百福
ここはインスタントラーメンの生みの親・安藤百福(あんどうももふく:1910~2007)氏の歴史と日清食品とカップヌードルの歩みを紹介した体験型のミュージアム。銅像の手には彼の発明したチキンラーメン。新しい日本の食文化となったインスタントラーメンを通じて、発明や発見の大切さを学べる施設です。
無料で楽しめる人気スポット
オープンは1999年11月ですが、2004年にリニューアルされました。入場料が無料と言うこともあって、館内は親子連れ・カップルであふれかえっております。親御さんもすでにインスタントラーメンで育った世代だし、親しみがあるんでしょうね。
戦後の人々を救った食品
安藤氏がチキンラーメンを発明したのが、ここ池田の地。昭和20年代の研究小屋が再現されています。当時は戦争による深刻な食糧不足で、日本全体が飢えていました。簡単に誰でも作れて、お腹いっぱいになれる安価な食品で多くの人を救うにはどうしたらよいか、安藤氏はこの小屋で日夜開発の努力を続けました。
あさま山荘事件で知られる
1958年に丼に入れてお湯をそそぐだけのチキンラーメンの商品化に成功。これが大あたりし、高度経済成長の波に乗って事業を拡大。さらに1971年に世界初のカップ即席麺・日清カップヌードルを発売。それが翌年1972年のあさま山荘事件で日本全国に知れ渡ります。機動隊員が雪山でカップヌードルを食べる姿が中継され、若者を中心に爆発的に売れたのです。
世界に、宇宙に大進出
今やインスタントラーメンは世界各国に広まりました。いえ、世界だけではありません。日清食品は宇宙にまで進出。2005年スペースシャトル・ディスカバリー号に世界初の宇宙食ラーメン・スペース・ラムが搭載された事がニュースになりましたよね。宇宙飛行士・野口聡一氏も上出来と評価したそうです。
日清食品は27日、26日午前10時39分(日本時間午後11時39分)にケネディ宇宙センターから打ち上げられたスペースシャトル「ディスカバリー」に持ち込まれた宇宙食の即席ラーメン「スペース・ラム」を公開した。同社とJAXA(宇宙航空研究開発機構)が共同で開発したもので、無重力空間でもスープが飛び散らないように、粘度を高めたほか、シャトル内で給湯可能な70℃の湯で調理できるようにした。
昔が思い出される展示
ずらりと歴史順に並んだカップ麺のディスプレイを眺めると、自分の過去が思い出されてとても懐かしいんです。「子供のころ、これ大好きだったなあ」「大学生の時、こればっかり食べてたよ」なんて。あーなんかカップラーメン食べたくなってきた!
カップラーメン王・安藤百福氏の生き方
創立者・安藤百福氏の生き方を知って心が大きく揺さぶられました。成功する人は、夢がガッチリとしてぶれていません。「こうなりたい、こうしたい」という願望が明確で、自分自身を心から信じ切っているのです。
世界の飢える人を救うために
安藤氏は世界の飢える人を救いたい、人に喜んでもらいたいという夢がありました。普通の人は「たった一人で何ができるものか」と諦めてしまうのですが、彼はどんな努力も惜しまずに寝食を忘れて開発に取り組みました。信念と情熱がある人には必ず協力者が集まってきます。そして着々と成功への階段を登っていくのです。
人間の進歩の殿堂に永遠の地位を占めた
安藤氏は国内外の数々の賞を受賞し2007年に亡くなりました。ニューヨークタイムズでは「人間の進歩の殿堂に永遠の地位を占めた(Ramen noodles have earned Mr. Ando an eternal place in the pantheon of human progress.)」と氏の訃報を伝えています。
お腹も満足、心も元気になれる博物館
オリジナルヌードルも作れる体験コーナーもありますよ。有料(300円)ながら大人気なのでものすごい長蛇の列! オリジナルカップラーメンでお腹も満足、心も元気になれる記念館です。(2008年08月15日訪問)
参考文献
地図&情報
インスタントラーメン発明記念館(いんすたんとらーめんはつめいきねんかん)
住所 :大阪府池田市満寿美町 8-25
電話 :072-752-3484
時間 :09:30~16:30(入館は15:30まで)
休業日:火曜 年末年始
入場料:無料(体験は有料)
駐車場:なし
関連URL:インスタントラーメン発明記念館