滋賀県の鍋冠祭はもともと15歳の少女が鍋冠乙女となり、その中に犯淫の輩がいる場合は鍋が落ちてしまうと言い伝えられてきました。可愛い鍋冠乙女の行列にワクワクが止まりません。
美しい琵琶湖をバックに行列
抜けるような青空と澄んだ琵琶湖に響く、笛太鼓の音。鍋冠祭(なべかんむりまつり)は午後2時に行列がスタートし、猿田彦、城の形をした御輿、奴(やっこ)、太鼓、神主、獅子舞、巫女がぞろぞろと道路を歩いていきます。そして本日の主役がやってきました。
【動画】紙製の鍋をかぶった鍋冠乙女
8人の少女たちはお鍋ちゃんと呼ばれる鍋冠乙女。緑色の狩衣(かりぎぬ)を着た、7~8歳の少女です。鍋冠乙女がかぶっている鍋は本物の鉄鍋ではなく、紙のはりぼて製。鍋は足のついたものやつるりとした底のものなど様々。
お旅所から筑摩神社へ
この一行は「お旅所」から1キロほど離れた筑摩神社(ちくまじんじゃ)へと進みます。私も行列を見送ると筑摩神社へダッシュ。鳥居の前で彼らを待ち受けることにしました。
【動画】なぜ鍋をかぶるのか
どうして彼女たちは鍋をかぶっているのか? もともとは15歳の少女が鍋冠乙女の役をしていたのですが、もしその中に「犯淫の輩」がいる場合は鍋が落ちてしまうという言い伝えがあったそうです。
交わった男性の数だけ鍋をかぶる?
また一説には、交わった男性の数だけ鍋をかぶるものの、その数をごまかしていると鍋が落ちるとも言います。さて、鍋ならぬ猫をかぶって過少申告した人が多かったのか、見栄を張って多くかぶった人が多かったのか?
妙齢の女性だと大問題だけど……
まあ妙齢の女性だと問題になりますし、小学生が鍋冠乙女になるのもむべなるかな。でもそれはそれである種の趣味の男子を大喜びさせてしまうような気も。このような性的な祭は全国各地にあるのでとりわけ奇妙なというわけではありませんが。
どの子も美少女ばかり
8人ともオーデションを勝ち抜いてきたのかと思うくらい美少女ぞろいなんですよ。ちょこちょこと歩く姿が可愛いのなんの。写真の顔にぼかしをかけなくてはいけないのが本当に残念です。
お母様方のガードをかいくぐり撮影
彼女たちの横には正装したお母様方がぴったりはりついていてなかなかシャッターチャンスがありません。でも女性の特権で「写真いいですかぁ?」と気軽に声をかけられます。男性だとこうはいきません。
幼児・小・中学生・高校生も参加
もちろん美少女ばかりでなく幼児、小学生男子、中・高校生・青年も参加しています。ヒゲを描いた母衣人は幼稚園児かな。楽太鼓は小学生。みんなかわいいなあ。
【動画】洋服よりも和服は2割り増し
たとえ茶髪・ピアス・ロン毛でも男性が着物を着るとビシッと決まりますね。洋服よりも2割り増しで格好良く見えます。祭りに限らず若い男性はぜひ着物にチャレンジしてほしいものです。
大満足の一方、ショック
白りんずの衣に緋色の袴の神鏡人。ちっちゃい巫女さんのよう。なんて愛らしいのか。行列は午後4時に終了しました。可愛い子供たちをたっぷり見られて満足した一方、私と年齢が同じくらいの付き添いのお母様もいたことに軽くショックを受けた休日の午後でした。(2006年05月03日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
筑摩神社(ちくまじんじゃ)・鍋冠祭(なべかんむりまつり)
住所 :滋賀県米原市朝妻筑摩1987
電話 :0749-58-2227(米原観光協会)
開催時期:05月03日
関連URL:鍋冠祭保存会のホームページにようこそ