この大量の市松人形をご覧あれ! 人形、人形、人形。あなたを見つめる数百、数千の瞳。こんな身震いするような風景が見られるのが和歌山県の淡嶋神社です。この人形たちはいったい?
おひな様を海へ流す奇祭「ひな流し」
紀州の淡嶋神社(あわしまじんじゃ)は、昔からひな祭り発祥の地として有名です。毎年桃の節句・3月3日にはたくさんのおひな様を2艘の舟に乗せて沖へ流す、不思議なお祭り・雛流しが催されます。その日以外にも、境内にはたくさんのお人形が奉納されているんですよ。
人形供養の社として有名
淡嶋神社は古来より、人形を納める人形供養の社としても知られています。訪れたときもちょうど神主さんがお人形のお祓いをしているところでした。中にもおひな様や市松人形が並んでいますね。
ずらりと並んだ市松人形
拝殿の正面に置かれているのが冒頭の写真の市松人形。おかっぱ頭の可愛らしいお人形も、これだけあると背筋がゾクリとします。びっくりしたのは、一番左立っていた等身大の生き人形! 最初、晴れ着を着た子供が立っているのかと思ったほどリアルなんですよ。ああ、驚いた。
人型のだけでなくありとあらゆる動物の人形も
境内はいたるところに人形が置かれています。陶器の人形、布の人形、ぬいぐるみ……人型のものだけでなくありとあらゆる動物の人形が、神社の敷地内にびっしり。
人形を種類別、大きさ別に整理整頓
この神社のすごいところは、人形をすべてジャンル・種類別、大きさ別に整理整頓して並べてあるところなんですよ。ここは招き猫エリア。みんな片手を挙げて、にゃーん。クラクラするほどイッツア招き猫ワールド。
あまりに整然としすぎていて怖いかも
種類事に分類された人形が整然と地面を埋め尽くしている様は、言っちゃ悪いけど度が過ぎているようで不気味。人形って魂がこもるって言うじゃないですか。お祓い済みとは言うもののちょっぴり怖いですね。
でもエリアによっては妙に可笑しい
でも北海道土産の木彫りのクマエリア、信楽焼のタヌキの置物エリア、黒田節を踊る武士エリア、陶器のガマガエルエリアまで見ると、なんだか笑いがこみ上げてきます。クマがみんな鮭くわえたり、全員足並みそろえて黒田節踊ってたりが妙に可笑しい。酒は呑め呑め~、呑むな~ら~ば~♪
アフリカや東南アジアのお土産も
日本の人形だけではありません。古今東西あらゆる人形があるんですよ。ずらりとお面が掛けられている壁にはどう見てもアフリカや東南アジアのものと思われるお土産品が。大丈夫かなあ、神社のお祓いは効くのかなあ。
木彫りの男根や女性器の石も必見
淡嶋神社のご祭神の少彦名命(すくなひこなのみこと)は医薬の神様で、婦人病や安産などに御利益があります。神社の一画にあるお堂には木彫りの男根や女性器の形をした石も奉られていますよ。小さいけれど淡嶋神社は見どころ満載のスポットでした。(2006年10月07日訪問)【麻理】
追記:2012年06月17日に再訪したレポートもどうぞ
淡嶋神社を再訪しました。最新の記事も合わせてご覧ください。
参考文献
地図&情報
淡嶋神社(あわしまじんじゃ)
住所 :和歌山県和歌山市加太116
電話 :073-459-0043
時間 :明朝~21:00(未社明朝より17時まで 人形供養受付09:00~16:00)
休業日:年中無休
駐車場:無料(12台)※利用は30分以内に
関連URL:淡嶋神社