和歌山県の南紀白浜と言ったら、温泉や海水浴場が楽しめる一大観光地。しかし観光客もおらずひっそりとした佇まいの江須崎島は、島全体が神の聖域となっている神秘的な島なのです。
近くには童謡の園とエビとカニの水族館
江須崎島(えすざきじま・えすざきとう)は日本童謡の園やエビとカニの水族館の近くにありますので、天気の良い日でしたらぜひこちらも立ち寄ってみてください(強風時や雨天はおすすめできません)。
島まるごと天然記念物
江須崎島の大きさは7ヘクタール。周囲はたった3キロメートルしかありません。日本童謡の園の近くの石段からコンクリートの道が続いている陸続きの小さな島ですが、島まるごとが国の天然記念物に指定されている極めて貴重なスポットです。
昭和28年に国の天然記念物に指定
江須崎島の平均気温は17.4度で、ホルトノキ、イヌマキ、ウバメガシなどの亜熱帯植物の宝庫。特に島内の珍種にハマカズラのつるが見られ、珍しい植物が繁茂することから、昭和28年に国の天然記念物に指定されました。
あっさり歩いて上陸
亜熱帯の植物が島中に生えているなんて、冒険気分をかきたてますね。ここはアドベンチャー気分でカヤックやボートで渡りたいところですが、コンクリートの道があるので、あっさり歩いて上陸。こういう陸と繋がった島のことを陸繋島(りくけいとう)と言います。
島全体が神域
江須崎島のもう一つの魅力は、島内の春日神社の神域として島全体が保護されていることです。いったいいつからここが神の島として崇められてきたのかは定かではありませんが、明治六年4月に天児屋根命(あめのこやねのみこと)を主祭神として春日神社が創建されたそうです。
島内はまさにジャングル
ここから先は神の領域なので写真は控えました。島の内部はまさにジャングル。亜熱帯植物が生育できる場所としては江須崎島が最北端となります。木々の樹齢はすべて300年以上。これら植物群が保護されてきたのも、島が神域として地元の方に保護されてきたからなんですね。冒険心をかきたてる美しい江須崎島、今後パワースポットとして注目されるかもしれません。(2006年10月09日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
江須崎島(えすざきじま・えすざきとう)
住所 :和歌山県西牟婁郡すさみ町江住
電話 :0739-34-3200 (すさみ町観光協会)
関連URL:江須崎島:熊野の観光名所