ジャングルの中にお風呂!? 巨大な温室の中に熱帯植物が生い茂っています。千葉県房総市のジャングルパレスは昭和テイストのレトロ旅館。どこもかしこも懐かしさいっぱい!
なぜか南国ムードいっぱいの房総市白浜
ジャングルパレスは房総半島の南端、房総市白浜にあります。都心からクルマで2時間以内に行ける南国です。日本列島の中ではそれほど南にあるわけではないのに、ヤシの木やソテツなどの街路樹が植えられていて、なんとなく南国ムードを醸し出していんですよね。
昭和レトロテイストのフォントが物語る
千葉珍スポット旅行中の宿泊地として選んだジャングルパレス。理由はこの看板を見ていただけるとお分かりになるでしょう。どうです、この素晴らしいフォント。まさに昭和レトロテイストではありませんか!
真っ赤なじゅうたんの大階段がお出迎え
中に入ると大階段といらっしゃいませの文字がお出迎え。階段は真っ赤な絨毯敷きです。案内してくださったご主人が「すみません、エレベータはないんですよ」とすまなそうなお顔をなさっていたのですが、エレベータなんていりませんよ! 階段だからいいんですよ!
海を一望できる広々としたロビー
階段上から眺めるとこんな感じ。広々としたロビーには海を一望できるチェアセットが置かれています。真っ赤な絨毯と緑のカーテン・椅子のコントラストがいいですね。
懐かしさいっぱいの昭和テイスト
ジャングルパレスは、どこもかしこも昭和テイスト。アラフォー以上の人は、あたりを見渡すと記憶の扉が次々と開くはずです。「昔、家族旅行でこんなところに泊まったなあ!」「この籐の椅子実家にあった、懐かしい!」と思わず声をあげてしまうに違いありません。
このお土産、昔実家にあった!
おみやげ屋さんもこの通り。この貝殻のモビール、昔実家に飾ってあったなあ……と子供の時のことが蘇りました。ご主人、エレベータなんてどうでもいいんです。ジャングルパレスはもっと「懐かしさ」を全面に出して宣伝した方がいいですよ。
150人収容の大広間の天井に注目
150人が食事をすることができる大広間は、ジャングルパレスの名物です。天井をご覧ください。ジャングルパレスの名にふさわしく、ツタがみっしり絡まっていますよ。もちろん地面は緑色の絨毯敷きです。
天井の緑は本物ではありませんが
ん? よく見るとこれは本物ではなくて人工のツタです。緑色のネットに造花の観葉植物をからませて飾っているのですね。こういうキッチュなインテリア、大好きです。
宴会場のステージと大樽とちょうちん
大宴会場の全面にはステージもあります。そして上部にはちょうちんがずらりとぶら下がっていて、なぜか大樽の日本酒が置かれていました。大衆演劇やカラオケ大会など行われるのでしょうか。ジャングルとのミスマッチさがたまりません。
たくさんの皿が並ぶ盛りだくさんの夕食
夕食のお料理です。海が近いので、魚中心のお皿がテーブルに乗り切らないほど並びます。私たちの隣の席は親子3世代の大所帯で、食事に飽きたちびっこが走り回るのを親御さんが必死で止めていました。これもまた昭和にはよくある光景だなあと懐かしくなりました。
名物の大ジャングル風呂は巨大な温室の中にある
ジャングルなのは大広間だけではありません。こちらはジャングルパレス一押しの、大ジャングル風呂です。広さは150坪! よくある自然の中に作られた露天風呂でしょ──なんて思ったら大間違い。これは巨大な温室の中に作られた浴場なのです。
熱帯の植物を育てるのに最適な高温多湿の環境
この写真をご覧になればお分かりになるでしょう。ガラス張りの壁にトタンの天井。内部は高温多湿状態で、熱帯の植物を育てるのにベストな環境となっています。天井近くまで伸びたヤシの木やシュロがみっちり。まさにジャンゴー!
まるで森の中にいるような究極の癒やし風呂
男湯も女湯も温室内に3つのお風呂、そして温室の外にそれぞれ1つ露天風呂があります。お湯に浸かって天井を仰げば密林のような木々の緑が広がっています。まるで森の中にいるよう。なんと癒されるお風呂でしょうか。
個人的には妖しい南国ムード漂う、夜の入浴がおすすめです
ガラス越しにはスラリとしたヤシの木が何本も並んでいるのが見えます。そしてその向こうには房総の海。清々しくて最高の気分に浸れます。でも朝風呂も良いですが、夜の薄暗いお風呂は妖しい南国ムード満点でお薦めですよ。
【動画】で見る大ジャングル風呂
ここでぜひ動画で撮影したジャングル風呂もご覧ください。動画の方が熱帯植物の生い茂った様子がわかりやすいですね。気分はジャングルの奥地をさまよう川口浩探検隊。お若い方はご存じないでしょうが、これまたアラフォーにはたまらない懐かしさです。
貸し切り露天風呂は……
貸切露天風呂もあるので、ワクワクしながら行ってみました。人工芝の上にポツンと置かれたジャグジー。……。うん、まあ、私は昭和っぽくていいと思うな。大ジャングル風呂に入れただけでもう十分ですよ。
お部屋は昔ながらの旅館そのもの
お部屋はこんな畳敷きと、板の間がある昔ながらの旅館タイプです。中居さんにもいろいろお話をうかがうことができました。こういうコミュニケーションも昔ながらの旅館といった感じで素敵です。部屋にはそれぞれ南国の島の名前がついています。泊まったのは「タヒチ島」です。
中学生の時の修学旅行の思い出が蘇る
栓抜きつきの冷蔵庫、緑のビニールスリッパ、砂壁のトイレに小さな洗面台──。私は中学生の時の修学旅行を思い出しましたね。まるでタイムスリップしたような感覚です。このホテルは青二才や小娘には早すぎる。酸いも甘いも噛み分けた中年以降の方にぜひご利用いただきたい。
ハワイそのものの風景をぜひSNSで
客室の窓から眺めるとまるでそこはハワイのワイキキ。「しもしも? 私今ワイハ〜。なーんちゃって」と昭和的死語を駆使して、ぜひジャングルパレスの風景をSNSにアップしてみてください。懐かしい思い出がきっと蘇ることでしょう。(2016年10月09日訪問)【麻理】
追記
ジャングルパレスの露天風呂は私が訪れた後、2017年にリニューアルされました。今の貸切露天風呂風景は上のようになっています。前の露天風呂もあれはあれで味がありましたよ。私は好きでした。
参考文献
地図&情報
ジャングルパレス
閉鎖している施設です。ご注意ください。ホテルジャングルパレスは2020年にZOZO前社長の前澤友作氏に売却されました。住所 :
千葉県南房総市白浜町根本1337-1
電話 :0470-38-3981
駐車場:無料(40台)