神奈川県足柄市の大雄山 最乗寺。130ヘクタールという広大な土地を持つ曹洞宗の寺院。大小様々な下駄や天狗の銅像で知られているお寺です。世界一の大きさという巨大下駄が見どころ。
ハイキングコースとしても人気
カラン コロン、カラン カラン コロン♪ お化けのポストに手紙を入れりゃ どこかで鬼太郎の 下駄の音♪
今時のちびっこはリアルの下駄の音を聞いた ことがあるのか、いやでも水木しげるロードの大繁盛ぶりを見ると「ボクも履きたい!」と下駄をねだったりするのか。今回の主役はこの下駄。そして天狗であります。
境内の天狗像
境内の天狗像です。左は大天狗、右は小天狗。小天狗は鳥のようなくちばしをしているからカラス天狗とも呼ばれます。なんとなく大天狗の方が小天狗よりもボスっぽいのかなと思いますが、元々天狗は翼とくちばしを持った姿だったものが後になって大男の山伏のイメージに変化していったようです。小天狗の方が先輩なんですね。
天狗に変身した弟子
最乗寺と天狗の関係は寺の建立の歴史に由来します。1394年、了庵慧明(りょうあんえみょう)という僧が最乗寺を開山した際に、了庵の弟子の道了が寺を守るために天狗に変身したという伝説があるからなんです。上の写真の像だけでなく境内の各門には天狗の像がそれぞれまつられています。
重さ3.8トンの巨大下駄
さて最乗寺一番の見所へ足を運んでみましょう。看板には「世界一大きい和合下駄」とあります。重さは1000貫、3.8トン! まあ他の国では下駄は作んないだろうし、日本一の時点で世界一でしょうな。下駄は二つで一つのものだから、夫婦円満、夫婦の和合に通じると言われています。
天狗を想像して木々を見上げる
じゃん。これが世界最大の下駄。写真だと大きさが分かりにくいですが、高さは1メートル以上あります。木ではなくて金属製。3.8トンの下駄を履ける天狗の身長ははてどのくらいか。大下駄の前で上を見上げてみます。樹齢500年以上の杉の木がうっそうと茂る境内なら、そんな巨大な天狗ものっしのっしと歩けそうです。
大小さまざまな下駄がずらり
世界一の下駄の周りにはたくさんの小さな(と言っても通常サイズの数倍はありそうな)下駄がたくさん並んでいます。これらはみんな奉納されたもの。材質は鉄が多いのかな。中にはステンレス製なのかぴかぴかと光り輝いている下駄もあります。
下駄には絶対に乗らないこと
見ていて気がついたんですが、ほとんどが二本歯の下駄なんですね。天狗といったらやっぱり一本歯の高下駄のイメージなので意外。でも3.8トンの一本歯なんて安定性が悪くて危険だから二本なのかな。注意書きに下駄に乗らないでくださいと書かれていますので試しに履いてみようかななんて思わないこと。
オリジナル下駄作りは大変
いったいどんな人が奉納したんだろう? こんな大きな鉄下駄どこで手に入れたのかな? と思って調べてみたら、「弘明寺ご近所お散歩」というブログ(※リンク切れ)のNerさんが下駄の一つをお作りになったという記事を書かれていました。なんでもお一人で1ヶ月かかって溶接作業を進められたそうです。こういったオリジナルのものを溶接で作るって大変なんですね。
純金製の葉団扇が当たるかも!?
おみやげには100円のおみくじをどうぞ。招き猫や小槌などの10種類の縁起物ミニチュアに混じって、純金製、純銀製の天狗の葉団扇が入っているおみくじがあります。天狗の神通力だのみで、純金製よ当たれ~!(2009年03月01日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
大雄山 最乗寺(だいゆうざん さいじょうじ)
住所 :神奈川県南足柄市大雄町1157
電話 :0465-74-3121
時間 :参拝自由
休業日:年中無休
入館料:無料
駐車場:無料(250台)
関連URL:曹洞宗 大雄山最乗寺道了尊