ギネスブックに登録された世界一大きな4.8メートルのゆり木馬。埼玉県の飯能駅南口ロータリーに展示されていましたが今は別の場所にいます。ギネス世界一の木馬の行方を追いました。
飯能市は森の町
埼玉県飯能市(はんのうし)は、市の4分の3を森に覆われています。江戸時代中期頃から杉やヒノキを植林し、今も木材の産地として知られています。2005年には森林文化都市宣言もしているんですよ。
飯能駅ロータリーの夢馬
飯能市の産業を世界的に宣伝するために、2004年07月に地元の材木約100本を使ってゆり木馬が作られました。その名も夢馬(むーま)。高さ4.8m、長さ4.8m、幅2.7m、重さ1.5トン。飯能駅南口ロータリーに展示され、2005年のギネスブックに「世界一大きなゆり木馬」として登録されました。
夢馬がロータリーにいない……
というわけで飯能駅南口ロータリーに行ってみたのですが……。あれ、木馬がないんですけど? 駅に隣接したお花屋さんで聞いてみると、数年前に撤去されたとのこと。ええ〜。
夢馬はきまま工房木楽里に移動
夢馬はいったいどこへ消えた? 実は夢馬は現在はきまま工房 木楽里(きらり)という木材加工工房にいるのです。なぜ木楽里にいるのかというと、もともとこの木馬は木楽里の職人さんたちが作ったものだからなんですね。
これが世界一の巨大木馬だ!
じゃじゃーん! これが世界一の巨大木馬・夢馬です! 商工会議所と市役所で夢馬の住民登録票も作られたれっきとした飯能市市民(市馬)!
トロイの木馬的な感じだと思い込んでました
……。ごめん。正直に言わせて。私、もっと巨大なもの想像してました。トロイの木馬的なイメージがあったからか、世界一というからには屈強な兵士が数十人単位で乗り込めるぐらいの木馬だとばかり思い込んでいて……。私の背丈と比べると分かるのですが、そこまでは大きくありません。
材木を運搬するソリ・きうまをモデルに製作
夢馬のデザインはきうま(木馬)と呼ばれるソリが元になっています。この昔ながらのソリを使って間伐材を集めて製作されました。下を見るとちゃんとゆり木馬のカーブした足がついています。実際に揺らすことはできるのかな。
今は生まれ故郷の木楽里で余生を過ごす
移動の理由は老朽化のためということです。移動前も時々洗浄や柿渋の塗装が行われていましたが、2011年には新しい材木できれいにリニューアルされました。今は飯能駅から生まれ故郷の木楽里へ戻ってのんびり余生をすごしています。
木材加工体験ができる木楽里
きまま工房・木楽里さんでは自分で作ることのできる木材おもちゃなどのキットを販売しています。工房も売店の隣にあるので本格的な道具を使って木材加工体験ができます。ここならいつでも修理してもらえるし、夢馬も第二の人生を安心して送ることができますね。(2016年07月16日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
きまま工房木楽里(きままこうぼうきらり)・夢馬(むーま)
住所 :埼玉県飯能市井上138
電話 :042-970-2007
休業日:火曜日
時間 :09:30~17:30
駐車場:無料
関連URL:きまま工房・木楽里|木工・木の小物・記念品・製作キット|埼玉県飯能市