巨大都市東京。地下に張り巡らされた下水道は都民を支える縁の下の力持ち。そんな下水道内部に潜入し、リアルに異臭にふれあえてしまう体験施設、ふれあい下水道館へ行ってきました。
レプリカとかジオラマじゃないリアル下水道
なんとここでは地下25メートルにある稼働中の下水道に入れるんですよ! レプリカとかジオラマじゃない、リアル汚水。「誰が好きこのんで入るか!」という声が聞こえてきそうですが、そんな場所こそ珍スポットなのです。
扉の開けっ放し厳禁!
ふれあい下水道館は本気です。入り口には「お願い! 館内の気圧が下がる為、ドアーを開け放しにしないでください。(下水の臭いが充満します)」という張り紙が。一瞬入館をためらいますが勇気を出して扉を開けてみましょう。
近くに住んでいたのにノーマーク
実は私は大学時代に国立(小平市の近く)に住んでいたのですが、この施設については全くノーマークでした。灯台もと暗しなのか、はたまた潜在的回避本能が働いていたのかもしれません。館内にほのかに漂う異臭は私の気のせいなのでしょうか。
江戸時代から現代にまでの下水や汚水処理のシステム
江戸時代から現代にいたるまでの下水や汚水処理のシステムが、ジオラマやパネルなどで分かりやすく展示されています。下の方にある木切れは、トイレットペーパー代わりに昔の人が使っていた籌木(ちゅうぎ)。
下関係のトリビアがいっぱい
これはまいまいず井戸。深く土を掘るだめにカタツムリのような形になっています。展示パネルには「近くを通る西武線は屎尿など肥(こえ)を運ぶための電車として作られた」(だから西武線は黄色いのです)「江戸時代の大家さんは長屋から出る糞尿を売った代金を得ていた」など下関係のウンチク満載。わあ、誰かに話したい……けどあんまり人に話せないな。
地下へ地下へと潜っていく施設
ふれあい下水道館は階段で地下へ地下へと下りていく構造になっています。ボコボコした壁がまさに地下に潜る雰囲気です。地下2階から地下4階までは下水道に関わる展示フロア。地下5階が例のふれあえる体験フロアになっています。
生暖かい空気に入り交じる異臭
いよいよ最下部の地下5階につきました。生暖かい空気に入り交じっているのはあきらかな異臭。こ、これが下水の匂いなのね。
扉の向こうにホンモノの下水道管
フロアにはシェルターのような分厚い扉2枚で区切られた部分があります。この奥に、ホンモノの下水道管が横たわっているのであります。もうこの時点で私の頭の中ではバイオハザード警戒警報が大音響で鳴り響いています。
うわあああ、無理無理無理無理!
内径4.5メートル。地下鉄も通れる程の大きさの下水道管。下水の匂いの混じった生ぬるい風がべっとり頬をなでます。うわわわわ。なんか目が痛い。
よく映画とかゲームとかで主人公が下水道の中を逃げたりするじゃないですか。無理無理無理無理。実際ふれあってみてよーく分かりました。夏でなく冬に行くことを強くお薦めします。(2006年08月27日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
ふれあい下水道館(ふれあいげすいどうかん)
住所 :東京都小平市上水本町1-25-31
電話 :042-326-7411
時間 :10:00~16:00
休館日:月曜・12月27日~01月05日
入場料:無料
駐車場:無料(7台)
関連URL:小平市ふれあい下水道館|東京都小平市公式ホームページ