おだやかな風景が広がる小平市の東京都薬用植物園。しかし薔薇に刺があるように、この植物園のもう一つの顔を忘れてはいけません。死に至る毒草園など背筋がゾクリとするエリアも。
薬用植物を収集、栽培、研究する東京都の施設
東京都薬用植物園(とうきょうとやくようしょくぶつえん)は昭和21年の設立以来、薬用植物を収集、栽培、研究している東京都の施設です。総面積31,398平方メートルの広い敷地には、温室、冷房室、資料館など植物関係の建物や植物栽培のための植物区があります。
たくさんの年配のカップル、グループが散歩を楽しむ
緑が多い園内には、入園が無料ということもあってたくさんの年配のカップル、グループが散歩を楽しんでいます。巨大な温室では、写真が趣味らしきオジサマが、熱心にファインダーを覗いていました。
散歩や息抜き、ウォーキングにはぴったり
空気も美味しいし、珍しい草花が見られるし、ベンチに座ってのんびりできるし、散歩や息抜き、ウォーキングにはぴったり。くつろげますね。ご近所さんがうらやましい。
柵で囲まれた、厳重警備の一画
しかし植物園の東の端っこに、柵で囲まれた妙な一画が。柵の上には鉄条網が張り巡らされ、何やらセンサーらしき機械警備システムも。ここだけぴりぴりとした空気が流れているようです。
御法度の植物が生えてる!
実はこれ、日本では御法度の植物、ケシやアサ。許可なく勝手に育てたり、売ったり、買ったり、使っちゃったりしたら即、御用でございます。わーお、ホンモノ初めて見たわ。
ノリやシャレで忍び込まないように
ここはド●ッグの調査研究もしてるので研究対象として植えてるんですよ。たぶん忍び込もうって輩がいるんでしょうねえ。近くの学生諸君、飲み会のノリとかシャレとかでチャレンジしないようにね。マジで捕まるわよ。
身の毛もよだつ植物区
異様な雰囲気のスポットはケシ・アサ栽培地区だけじゃありません。植物区の北の端っこにあるこの区画、円形に並んだ花壇が可愛らしい一画ですが、実は身の毛もよだつ植物ばかりなんですよ。
重度の中毒症状を起こす猛毒植物も
その名も「有毒植物区」。身近にある有毒植物を栽培しているんです。日本には200種類以上も有毒植物があるんですって。かぶれたり、お腹を下すぐらいの軽い症状から、死亡するような重度の中毒症状まで有毒植物がいっぱい。
死亡する、死に至る……
「死亡する」「死に至る」「落ちている果実は拾わないでください!」……解説プレートを読んでいるとゾクゾクします。すれちがいに年配の女性のグループが「これ、食べると死んじゃうのねえ」「あら覚えておかなくっちゃ、ウフフ」と笑い合っていました。ま、まさか、ご家庭でお試しになったりしないですよね……?(2006年08月27日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
東京都薬用植物園(とうきょうとやくようしょくぶつえん)
住所 :東京都小平市中島町21-1
電話 :042-341-0344
時間 :09:00~16:30(04月~09月) 09:00~16:00(10月~03月)
休館日:月曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始(薬事資料館は土・日・祝日閉館)
入場料:無料
駐車場:無料
関連URL:東京都健康安全研究センター » 東京都薬用植物園