たまに停電になる、ほんのり怖い洞窟探検「七ツ釜鍾乳洞」【長崎】

七ツ釜鍾乳洞
長崎県七ツ釜鍾乳洞は昭和3年に発見され、昭和11年には国の天然記念物の指定を受けた総延長は約1500メートルの洞窟です。「たまに停電があります」の注意書きが怖すぎます。

2005年に合併した長崎県西海市

七ツ釜鍾乳洞
長崎県西海市は2005年4月に西彼町、大瀬戸町、西海町、大島町、崎戸町が合併してできた市です。「せいかいし」ではなく「さいかいし」と読みます。洞窟や鍾乳洞に目がないので立ち寄ってみました。

入り口の不動明王像

七ツ釜鍾乳洞
入り口に妙に味のある不動明王像が安置されていました。4等身半ぐらいの寸胴な明王様。なんとなく珍の香りが漂いますね。こりゃ何だ? 建立は昭和11年の03月。

夢のお告げで不動明王建立

七ツ釜鍾乳洞
注意書きを見てみるとこうあります。

佐世保市の住人松田始氏の、或る夜の夢枕に不動明王が立ち現われ「ここに清水洞から東北四町四十六間の山中に大岩眠りあり、これにより不動明王を刻みなば、清水洞と併せこの地に百万の信者、観光客を迎えるべし」とのお告げが合った。早速に探索の結果、くだんの大岩を発見、それを刻んで建立したのがこの不動明王だという。

夢のお告げ……。珍スポットにありがちなキーワードです。はたして百万の信者や観光客のご利益はあったのかなかったのか。

比較的新しい珍しい鍾乳洞

七ツ釜鍾乳洞
七ツ釜鍾乳洞は新生代・第三紀(約3500万年前)にできた比較的新しい鍾乳洞。洞穴の総延長は約1500メートルですが、観光洞として公開されているのは約320メートル。洞穴内の温度は年中14度から16度。訪れたのは冬ですが、割と中は温かかったですよ。

親子地蔵・金明の滝など

七ツ釜鍾乳洞
見どころは二体のお地蔵さんが並んでいるような親子地蔵や水が流れ落ちている様に見立てた金明の滝など。洞内の名前は昭和3年の調査隊によってつけられました。見学コースは狭い洞窟で息を呑む大洞窟──という感じではありませんがコンパクトに見どころがまとまっていて良いですね。

親子地蔵・金明の滝など

七ツ釜鍾乳洞
七ツ釜鍾乳洞の観光洞は足下を舗装してあるので歩きやすいです。多少天井の低いところもありますが、子供さんやお年寄りでも見学可能。とは言え、しゃがんでやっと通るような場所もありますのでミニスカートハイヒールは無理。

注意書きが怖い……

七ツ釜鍾乳洞
例によって他に観光客がいないんですよ。途中にはこんな注意書きが。

たまに停電がありますが、停電の際には係員が迎えにくる迄、その場に静かにお待ちください。移動しますと大変危険です。

た、たまに停電するのね。「大変危険」の文字が怖いです。

最後のトンネルが不気味

七ツ釜鍾乳洞
見学時間は20分ほど。最後はトンネルです。このトンネルがホラー系RPGゲームに出てくるような雰囲気でちょっと不気味。人がいないのでよけいに。たいてい扉の向こうにラスボスが待っているパターン。

厳重な二重の自動扉

七ツ釜鍾乳洞
トンネルの終点は自動の二重扉になっています。鍾乳洞の生物環境を守るためのものだそうです。自動でガバッと開くのでビックリしました。いったん外に出ると再び中には入れません。こんなところもゲームっぽい。

【動画】自動扉になっている鍾乳洞は珍しいかも

扉の様子を動画でどうぞ。

洞窟探検ツアーも

七ツ釜鍾乳洞
観光洞から先の未公開の洞窟(550メートル・所要2時間)は探検ツアーが用意されています。小学4年生以上が参加資格。ヘルメットにライト、長靴で横になって進んだりよじ登ったり。興味のある方は事前に予約しましょう。(2007年11月09日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

七ツ釜鍾乳洞(ななつがましょうにゅうどう)

住所 :長崎県西海市西海町中浦北郷2541-1
電話 :0959-33-2303
時間 :09:00~18:00(04月~09月 17:30最終)09:00~17:00(10月~3月 16:30最終)
休業日:年中無休
入場料:520円
駐車場:無料
関連URL:七ツ釜鍾乳洞|西海市観光協会

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