長崎の雲仙地獄は白い煙があたり一面に吹き出しています。訪れる観光客(特に中年の皆さん)はこの駄洒落を言わずにはおれないのです。いおう(異様・硫黄)な臭いがする──と。
辺り一帯白い煙が立ち込める
この白い煙は地下からの高温高圧のガスの噴気です。パンフレットによるとこの噴気は炭酸ガス・硫化水素ガスを含む水蒸気で、最高温度は120度あるそうです。危ないから柵の外に出たらダメ。
なぜ彼らは同じダジャレを言うのか
硫酸酸性の温泉はどこもそうですが、周囲には硫黄の匂いが漂っています。たくさんの観光客とすれ違いましたが、「むっ、いおう(異様・硫黄)な臭いがする!」というダジャレを何度聞いたことでしょう。特に中年の方々。
大叫喚地獄は亡者の絶叫を感じられる
やたらと怖そうな名前の、大叫喚地獄。雲仙地獄の中で一番高い位置にあり、噴気は30m〜40mも上がります。ここに立つと地鳴りのような音がするのですが、この音が地獄に落ちていく亡者の絶叫に聞こえることから名付けられました。うう、嫌過ぎる……。
別府地獄巡りよりワイルド
場所によっては視界が奪われるほどの噴気でして、その卵の腐ったような臭いに気持ちが悪くなるほど。ここにずっと立っているのはかなり辛い。確かに地獄ですな、こりゃ。大分の別府地獄めぐりよりもっとワイルドな感じです。
ネコは全く平気の様子
なぜかここにはネコがたくさんいるんです。人懐こくて観光客もしきりに携帯で写真を撮っています。強い臭気にもかかわらず、ネコは平気そうに寝そべったり毛繕いをしてるんですよ。この臭いは気にならないのかしら。観光客の人気者になってましたね。
環境省による立て札
こっちの看板には「立入禁止 地獄内は危険です 環境省」の文字。環境省が地獄の存在を認めてるのが妙に可笑しい。
地元小中学生の標語
そして雲仙ロータリークラブによるこの看板には「温泉の 温泉タマゴは メチャうまい(雲仙小中学生が考えた標語です)」。あまりにストレートな言葉が、一回りして新鮮に感じました。小学生らしくて大変よろしいです。(2007年11月10日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
雲仙地獄(うんぜんじごく)
住所 :長崎県雲仙市小浜町雲仙
電話 :0957-73-3434(雲仙観光協会)
時間 :自由
休業日:見学自由
入場料:無料
駐車場:周囲に有料駐車場有り