(閉鎖)凄すぎ! 日本No.1の秘宝館「嬉野観光秘宝館」【佐賀】

嬉野観光秘宝館
佐賀県嬉野観光秘宝館は、日本最大の規模を誇るスーパー秘宝館。惜しまれつつ2014年に閉館。かつて日本国中に50ヶ所以上あった秘宝館は現在その半数以上が廃館となりました。

「嬉野観光秘宝館」は2014年03月31日に閉館いたしました。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。

以下の記事を読む前に

嬉野観光秘宝館は、基本的に撮影禁止となっています。私はこの秘宝館を当ブログの書籍『日本珍スポット100景』の続編の書き下ろし記事として、5年前に撮影の許可を頂いた上で取材しました。

ところが『日本珍スポット100景』出版後の2008年に出版関連の事業の縮小、大規模なリストラが行われたため、もうこの先『日本珍スポット100景』の続編が出ることはないと思われます(担当の編集者さんも退職されたそうです)。

しかし嬉野観光秘宝館の記事が永久にボツになってしまうのは大変惜しいため、取材から時間がたってしまいましたが、ここで記事として発表させていただくことにしました。

もし状況が変わることがあれば、この記事を非公開にすることもあるかもしれません。以上のことご了承いただけますよう、よろしくお願い致します。あとお約束だから書いておくけど、18歳未満の人はここで引き返してくださいね。

九州唯一の秘宝館

嬉野観光秘宝館
嬉野観光秘宝館(うれしのかんこうひほうかん)の開館は1983年。当時は嬉野武雄観光秘宝館という名称でしたが、現在は「武雄」の字をなくした嬉野観光秘宝館という名前になっています。九州には大分の別府秘宝館、宮崎の愛の資料館、鹿児島の笑喜屋衆楽秘宝舎と数件の秘宝館があったのですが、現在九州に存在するのはここ、嬉野観光秘宝館だけとなってしまいました。

(閉鎖)見やすくて秘宝館初心者にオススメ「別府秘宝館」【大分】
地獄巡りのワニ地獄前にそびえる、大分県の別府秘宝館。看板にも「別府名所」と書かれています。ゲームなど観光客参加型の展示が多く、綺麗な秘宝館です。惜しまれつつ2011年閉鎖。※この記事は閉鎖前のレポートです。

ゴールド観音像が目印

嬉野観光秘宝館
入り口にどーんとそびえるゴールド観音像が目印。ノスタルジックなネオン看板や壁のイラストが時代を感じさせますね。和風の入口には、私の身長よりもはるかに大きい巨大男根像が安置されています。しめ縄も凛々しく迫力がありますよ。

7億円の豪華秘宝館

嬉野観光秘宝館
ご案内の看板には「当館は最新のエレクトロニクス技術の粋を集めた大セックスワンダーランドとして開館いたしました」とあります。総工費はなんと5億円、展示品総額は2億円。今から30年前の総額7億円は相当な額でしょう。

入り口のミニスカポリス

嬉野観光秘宝館
入場券売り場前のマネキン美女です。一人はミニスカポリス、もう一人は──なんだろ? 妙なポーズと表情ですね。元は普通のファッション用のマネキンだったのを流用したのかもしれません。入り口から飛ばしてます。

男根と女陰がご神体の和合神社

嬉野観光秘宝館
和合神社です。ご神体として男根と女陰をおまつりしてあります。ご利益はもちろん夫婦和合、子孫繁栄。お賽銭は、社会福祉事業や交通遺児の方々へ寄付しているそうですよ。

日本で初めての蝋人形のご神体

嬉野観光秘宝館
こちらは日本で初めての蝋人形のご神体・嬉野弁財天です。音楽や知恵の神様。説明書きにあったのですが、蝋人形は古くは古代バビロンの時代に作られた記録があるそうです。素材は蜜蝋(みつろう)。人間の肌に最も近い透明度と艶があるからです。それに薬品を加えて、気温や衝撃に耐えられる強度に調節しているんですね。

エロチックファンタジーながさきオチンチ祭り

嬉野観光秘宝館
「エロチックファンタジーながさきオチンチ祭り」と昭和的フォントで書かれたコーナー。もちろんながさきオチンチとは長崎のおくんちにかけたダジャレですね。薄暗い室内に入ってみましょう。

ブラックライトが光る裸の男女

嬉野観光秘宝館
暗闇の中にぼんやり光る衣。円形の台の上で裸の男女が回っています。ブラックライトで青白く布が光っていてなんとも妖艶。祭り──というにはちょっとおとなしい感じもするけど、これはこれで風流なもんです。天上にもちょっとした仕掛けがありますのでお見逃しなく。

春画と民芸品ギャラリー

嬉野観光秘宝館
ながさきオチンチ祭りが終わると、浮世絵春画のギャラリーがあります。階段を登って2階へと移動。枕草子を春画にした絵がずらりと並んでいます。エロをテーマにした民芸品やおもちゃのコレクションも。昨今の過激なエロに慣れてしまっている我々からすると、かなりシンプルに感じますね。むしろ骨董的な価値があるだけにエロさは一ミリも感じません。

ビバシネマワールド

嬉野観光秘宝館
ビバシネマワールドと書かれたコーナー。映画をテーマにしたエロです。こちらはスーパーマンならぬ「スーハーマン」。説明書きには「だれもがなりたい正義の使者スーパーマンの夢。昼は無理でも夜だけでも、もしも実現したら……それはきっと『性技の使者スーハーマン』」 例のテーマ音楽が流れ、スーハーマンは女性とともにシュバッと宙に浮き上がりました。こういうセンス好きだなあ、私。

アラビアのエロレンス

嬉野観光秘宝館
これはアラビアのエロレンス(もちろん『アラビアのロレンス』のもじり)。ラクダの上で交わる裸の男女の横には、骨になっても重なっている男女が。諸行無常ですな。

ハンドルを回すと……

嬉野観光秘宝館
マリリン・モンロー人形の前には、ハンドルがあってそれを回すと下から風が吹いてきてスカートがパアッとまくれ上がります。わっせ、わっせとハンドルを回すと……見えたー! やったー! なんか嬉しい。スカートめくりする男子の気持ちがちょっと分かった。局部が結構精巧に作られていて感心しました。

燃えよマラゴン

嬉野観光秘宝館
モンローの隣にいる燃えよマラゴンとタイトルのついた人形。説明書きは「香港の舞台を活躍したヒーロー『ドラゴン』の名を目指してくわんばる(原文ママ)第二第三のドラゴンの卵たち 彼もその一人です。でも鍛錬の足りないところが一ヶ所あるようです。『アチョー!』」 手に持っているのはヌンチャク──じゃなくて男根。ズボンがズルっと下がってアチョー!

のぞくべからず

嬉野観光秘宝館
お、のぞくべからずですって。覗くなと言われれば覗きたくなるもの。顔を穴に入れてみると……。

穴を間違えないように

嬉野観光秘宝館
顔の穴は顔出し看板みたいになっていて、向こう側の壁が鏡になっているお部屋。あー、しまった。左の男性用の穴に顔出してしまった。右側に顔をだすべきでしたな。

人形も説明書きもユーモラス

嬉野観光秘宝館
嬉野観光秘宝館の人形はどれもとても良く出来ています。表情もポーズも決まっているし、局部の作り込みも丁寧で良い仕事をしていますね。電動で動くしかけも、ユーモアがあって楽しい。見ていて飽きることがありません。そして何よりも説明書きがとても洒落ています。館長さんやスタッフの方の、お客さんを楽しませようという気持ちがこもっていますよ。

グランドフィナーレ・ハーレム

嬉野観光秘宝館
さていよいよグランドフィナーレ。最後のコーナーは嬉野観光秘宝館が誇るハーレムです。見よ、このスーパーエロティックパノラマを! 色とりどりのライトに照らされた、人形たちの交合絵巻。中央の噴水から水が滴り落ちプールになっています。天上まで10メートルはあるでしょうか。人形は20体ぐらいかな。凄い。こんな秘宝館見たことない。

幻想的なハーレムの風景

嬉野観光秘宝館
階段を降りてハーレムを真正面から見ることもできます。つくづくため息が出ますね。本当に素晴らしい展示です。しばらくするとライトが徐々に暗くなり、夜の風景になりました。水面にライトがキラキラ反射して幻想的です。数分するとまた明るくなります。ライティングで変化する風景をしばらくぼんやりと見つめていました。

2014年03月で閉館!?

嬉野観光秘宝館
現存する日本一の秘宝館・嬉野観光秘宝館。もう何年も前から閉館の噂がのぼってハラハラしていたのですが、珍スポット同士のほいじんがさん(我楽侘箱の世界)のツイートにはこうあります。


なんてこった! もうあと1年ちょっとで閉館してしまうなんて。みんな、見ないと絶対後悔するわよ。佐賀県を訪れる予定のある人はぜひ立ち寄ってみてください。(2007年11月10日訪問)【麻理】

追記:2014年04月に解体されました

嬉野観光秘宝館は2014年04月20日に「嬉野観光秘宝館のお葬式」が開かれ、21日に解体されました。

参考文献

地図&情報

嬉野観光秘宝館(うれしのかんこうひほうかん)

「嬉野観光秘宝館」は2014年03月31日に閉館いたしました。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。

住所 :佐賀県嬉野市塩田町大草野丙13
電話 :09546-6-5515
時間 :09:00~18:00
休館日:無休
入館料:1500円
駐車場:無料
関連URL:嬉野観光秘宝館オフィシャルサイト(リンク切れ)

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