鍾乳洞の成長スピードは一般的に1ミリ成長するのに10〜30年かかると言われています。でも石垣島鍾乳洞はなんと3年で1ミリというハイスピード。日本一早く成長する鍾乳石です。
総延長は3.2キロの大洞窟
あまり知名度がない石垣島鍾乳洞(いしがきじましょうにゅうどう)ですが、洞窟マニアにとっては必見の場所。石垣島鍾乳洞の長さは3.2キロ。日本では福島のあぶくま洞などと並ぶ大洞窟で、総延長ランキングは第14位にランクインしています。見学できるのはそのうちの660メートルですが、その美しさはまさに海の御殿そのもの。

入り口にはヤシガニとオオゴマダラの飼育展示
龍宮城の形をしたゲートに入ると、ヤシガニとオオゴマダラの飼育ケースが置いてありました。オオゴマダラは石垣市の市蝶なんですって。
巨大ヤシガニとメタリックオオゴマダラ
ヤシガニ超でかい! なんと体重3キロ。オオゴマダラはサナギの時には黄金色をしています。メタリックゴールドでキラッキラ。でもサナギの時だけで、蝶はメタリックゴールドではありません。(蝶の羽根の色は白と黒です)
熱帯植物に覆われた入り口
植物に覆われた階段を下りて、いよいよ入洞。熱帯植物いっぱいの入り口は南国調で、他の鍾乳洞とは違った雰囲気です。
はるか昔は海の底
洞窟内の平均温度は23度。湿度は90%以上あります。遙かなる昔、ここは海底がでした。石垣の鍾乳洞は地殻変動によって地面が隆起して作られた洞窟です。あちこちに貝の化石も発見できるので探してみるのも楽しいですよ。
洞窟でできる古酒
洞窟内には酒造があって、泡盛を古酒(くーす)になるまで寝かせてあります。泡盛はウィスキーと同じく蒸留酒なので、寝かせれば寝かせるほど風味が増していきます。昔から石垣島では結婚や出産などのお祝いに泡盛を保存する風習があるんですよ。
世界初の鍾乳洞イルミネーション
奥行きも高さもあって広々しています。イルミネーションで彩られた鍾乳洞はまるで龍宮城のようです。鍾乳洞のイルミネーションはここが世界初なんですって。幻想的〜!
受験石(落ちてたまるか石)
ここは受験生必見のスポット。受験石(落ちてたまるか石)。柱状の鍾乳石が何らかの原因で折れたものの、下の鍾乳石の上にとどまっているからでしょう。学生さんにご利益があるといいですね。
鍾乳石のトトロ石
トトロ石なんてものもあります。観光客の間で、トトロに似ていると噂になり、今では記念撮影の人気スポットとなっている場所です。二つの耳がピョコンと立って、ちゃんと鼻までついています。これは削ってこうなったのではなく、自然にこの形になったんですよ。偶然ってすごい。
サンゴの音を楽しむ道
途中にサンゴの鳴き石通りという道があります。昔から八重山の民家の庭にはサンゴの砂利が敷かれています。珊瑚の音を楽しむなんてなかなか風流ですね。このサンゴはおみやげに持って帰ったりしてはいけませんよ。
お年寄りやお子さんでも安心のルート
鍾乳洞の中にはヘルメット着用でかなりハードな見学ルートもあったりしますが、石垣島鍾乳洞はお年寄りやお子さんでも楽に見学できます。見学時間はおよそ30分ほどでサクッと見られます。石垣島で泳ごうと思ったのに雨……なんて日は雨天でも問題のない石垣島鍾乳洞へどうぞ。(2012年05月12日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
石垣島鍾乳洞(いしがきじましょうにゅうどう)
住所 :沖縄県石垣市字石垣1666
電話 :0980-83-1550
時間 :09:00~18:30
所要時間:約30分
入場料:大人 1100円
休業日:年中無休
駐車場:無料(35台)
関連URL:沖縄石垣島観光は石垣島鍾乳洞