宮古島モニュメント6は宮古牛。場所は宮古島南部のインギャー(イムギャー)マリンガーデンを見下ろす丘の上にあります。昔は屋根の上にいましたが今は東屋のそばに立っています。
昔は屋根の上にいたんだけど
この牛は、これまでの珍モニュメントと比べてそれほど巨大という訳ではありません。今は展望台の横にひっそり佇んでいますが、2009年までは展望台の屋根の上に乗っかっていました。屋根の上になんで牛が!?という珍妙さが面白かったのですが……。
「宮古島に暮らす」様の「牛、現われる! (インギャーマリンガーデン)」という記事に、かつての勇姿と移動工事の様子が載っていましたよ。
疲れてのぼれなかった……
感の良い方はお気づきでしょうが、実は最初の写真は望遠レンズで撮影したものでして、近くまでは行っていません。ごめん。もう日も暮れかかってたし一日海に潜った後に訪れたので、この丘の階段をのぼる気力と体力がもうなかったのよ……。
天然の入り江のプール
そのかわり、インギャーマリンガーデンと宮古牛について解説してお茶を濁しておくことにします(←おい!)。宮古島の海岸線には、このような入江がたくさんあります。中でもインギャーマリンガーデンは天然のプールのようになっていて、絶好のシュノーケリングポイントとして人気。外海の波の影響をほとんど受けないので、初心者にも泳ぎやすいスポットなのです。
地下水によって作られた入江
このような入江のくぼみは、通常サンゴの発達が止まったり石灰岩が溶けてなくなって作られる(※)のですが、地下水の噴出も関係していると言われます。地下水が湧き出ていることによって海水の成分が変化し、サンゴの生育に適さない海水になるというわけ。そうやって複雑に入り組んだ入江が形成されるんですね。
インギャーとは「囲まれた湧き水」
インギャーマリンガーデンのインギャーとは「囲まれた湧き水」という意味だそうで、なるほど地下水が湧き出ているからなんだなあと納得しました。よく晴れた日に潜ってみると、湧き出た地下水が海水の中でゆらめく様子が観察できるみたいですよ。
宮古牛の定義
ところで展望台の横に立っている宮古牛ですが琉球新報(リンク切れ)によると「多良間村を含む宮古地域で生産・育成され、登記書と生産履歴証明書を持つ肥育素牛。宮古地域で15カ月以上肥育した黒毛和種の去勢牛や雌牛」のことなんですね。
人間の戸籍よりも詳しい登記書
牛の登記書は人間の戸籍謄本のようなもので、牛の鼻紋(牛の鼻のスタンプ)、名前、生年月日、審査を受けた日、審査をした人の名前、人工授精をした人工授精の名前、牛の持ち主などが記されています。子牛の登記書には家系を3代までさかのぼって記載されているのだから、人間の戸籍よりも詳しいですね。
宮古牛、頑張って!
旅行中は宮古牛ばかり食べていたんですが、肉を安全に食べられるのも農家の方によるしっかりした登記書や流通業者さん、飲食店産業の方々の努力のおかげ。頑張れ、宮古牛!(2011年04月20日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
インギャーマリンガーデン
住所 :沖縄県宮古島市城辺字友利
電話 :0980-73-1881(宮古島観光協会)
時間 :見学自由
入場料:無料
駐車場:無料(トイレ・シャワーあり)