沖縄県与那国島の与那国馬。小柄でお腹がぽってりしている可愛らしい馬です。島のあちこちで放し飼いされています。性格も穏やかだから旅行者は与那国馬が大好きになるはずですよ。

日本には8種類の在来馬がいる
日本には日本在来馬(にほんざいらいば)が8種類います。日本在来馬とは外国の馬と交雑することなく生存している日本固有の馬のことです。北海道の北海道和種(道産子)、長野の木曽馬、宮崎の御崎馬、長崎の対馬馬、愛媛の野間馬、鹿児島のトカラ馬、宮古島の宮古馬、与那国島の与那国馬です。
沖縄には2種類の在来馬が
沖縄県には8種類のうちの2種類、宮古馬と与那国馬がいます。宮古馬については以前記事に書きました。宮古馬はたった40頭ほどしかいない絶滅危惧種なのです。

絶滅が危惧されている与那国馬
与那国馬は2013年現在134頭が生存しています(※上記「在来馬頭数の推移」より)。宮古馬よりは多いですがやはり絶滅が危惧されていて、現在は与那国馬保存会が保存や増殖に力を入れています。与那国島が日本最西端にある離島だったこともあって、純血種として系統が保たれてきた与那国馬。今後増え続けるといいですね。
勝手にどこかへ行ってしまわないの?
さて。東崎では自由に草をはんでいた与那国馬ですが、勝手にどこかに行ってしまわないのか、道路に出てクルマにはねられないか心配になりませんか? でも大丈夫。与那国島には道路にちょっと特殊なしかけがしてあるのですよ。
テキサスゲートで牛馬をブロック
それはテキサスゲート。この写真の溝のようなものがテキサスゲートです。東崎だけでなく、南牧場、北牧場など各地に牧場があるのですが、その近くにはこのようなテキサスゲートが設置されています。牛や馬はこのゲートを越えることができないので、勝手にどこか行ってしまうことがないのです。
溝を怖がって超えられない
犬を飼っている人はわかると思いますが、犬は道路の側溝にある金網の蓋(これ何て呼ぶの?)を怖がって避けたりしますよね。牛や馬も同じで、溝に足がはまってしまったり、落っこちてしまうような気がして怖いみたい。人間にとっても足が挟まる危険性があります。それとバイクや自転車はスピードを落として走行しなければなりませんね。
放し飼いの与那国馬
島内を歩いていると、遠くに与那国馬の親子がいるのを見つけました。以前ちょっとだけ乗馬をやっていたので私は馬が大好きです。近づいてみることにしました。
サラブレッドに比べて随分小さい
仔馬は紐でつながれているわけではなく放し飼い状態。与那国馬は体高110センチから120センチ。サラブレッドは170センチぐらいありますから、近くで見るとちっこいなあと思います。色は鹿毛(かげ)と呼ばれる赤っぽい茶色。
好奇心旺盛な仔馬
眺めていると仔馬が私の方に走り寄ってきました。興味深げに私の周りをぐるぐる歩きます。与那国馬はおとなしくて普段はじっとしているようですが、仔馬は好奇心旺盛で活動的ですね。つぶらな瞳が可愛い。頭と首を撫でると気持よさそうにしていました。
ヨナグニウマふれあい広場
与那国島のNPO団体・ヨナグニウマふれあい広場では、与那国馬の繁殖や調教だけでなく、与那国馬を使った馬遊びのアクティビティを提供しています。与那国馬に乗ってトレッキングしたり、馬と一緒に海で遊んだりできるプログラムがあるそうですよ。次回はぜひ参加して、浜辺を走ってみたいなあ。暴れん坊将軍みたいにね。(2012年05月13日訪問)【麻理】
追記
その後2013年11月03日に念願かなって、沖縄県の久米島でヨナグニウマに乗ることができました。天空の丘と呼ばれる比屋定バンタをヨナグニウマと一緒に冒険。楽しかったなー!

参考文献
地図&情報
ヨナグニウマふれあい広場
住所 :沖縄県八重山郡与那国町与那国4022-179
電話 :098-948-3157 (※乗馬は予約制)
駐車場:無料(5台)
関連URL:沖縄の在来馬 ヨナグニウマふれあい広場