愛媛県の別子銅山は1690〜1973まで70万トンの銅を産出した日本でも屈指の巨大銅山。マイントピア別子は坑道を一般公開するため1991年に観光地としてオープンしました。
「トピア」は珍スポット化する可能性が高い
珍スポットの重要キーワードに「トピア」があります。これら物件は珍化する可能性が非常に高い。東筑波ユートピア、ユートピア加賀の郷などをご覧になれば納得されるかと。
入り口には当時の様子を再現した銅像
入り口には当時の労働の様子を表現した銅像があります。静岡は土肥金山のゴールドマッチョを思い出しますが、やっぱり銅だけにあちらよりは地味。男性は45キロ、女性は30キロもの荷物を背負いました。
鉱山鉄道・別子1号でGO
マイントピア別子は入場料無料なのですが、メインのスポットの観光坑道は有料。歩いても10分ほどで行けますが、せっかくなので鉱山鉄道・別子1号に乗ってみましょう。おもちゃっぽくてカワイイ汽車です。緑深い美しい景色をながめてのんびり……する間もなくあっという間に到着。乗車時間は5分ほど。短すぎるよ。
全長700キロ、1000メートルの深さ
駅を降りて坑道へ。当時の坑道は全長700キロ、最深部の海抜は1000メートルもの深さがあったそうです。日本で人間が到達した最深部だそうで。でも観光坑道なので、700キロも歩きませんし、1000メートルも降りていくことはありません。道も整備されていますから普通の格好で大丈夫。
坑道ゾーンには観光鉱山お約束のマネキン人形
坑道ゾーンには観光鉱山恒例の、マネキン人形再現シーンもありますよ。等身大のものと、ミニチュアで再現されたもの両方の展示方法。薄汚れた着物や暗めの照明によって、苦しい肉体労働の様子がリアルに伝わってきます。
坑道風呂はミニチュアサイズです
歓喜坑という名前がつけられた坑道は、楽しそうな名前だけにかえって労働の辛さが伝わります。観光鉱山唯一のお色気シーン・坑道風呂はミニサイズのジオラマ。しかも女性の裸はなし。残念。
あっさり薄味の近代ゾーン
鉱山ゾーンを抜けると、次は近代ゾーン。地下資源や鉱物についての展示です。鉱山ゾーンの力の入れ具合からするとかなり薄味。やっぱり土肥金山に比べると殺風景ですね。銅と金ではきらびやかさが全然違うもんなあ。ここは軽くパス。
チープ&キッシュな未来ゾーン
個人的にツボだったのは未来ゾーン。地下資源の未来、21世紀の世界はこれだ! みたいな予想図のパネルとジオラマです。うわー、おもいっきり20年前の空想だよー。いわゆる「懐かしい未来」的レトロSF。このチープさがたまらない。
お子様向けの体験ゾーン
お子様に人気だったのは体験ゾーン。「仲持(なかもち)に挑戦!」コーナでは、江戸時代の人が担いでいた荷物を背負ってみることができます。幼女ちゃんがトライしてたけど男子で45キロ、女子で30キロの荷物なんだから、あなたより重いよ。
『カイジ』気分で労働体験
過酷な労働体験をしていると、気分は『カイジ』の地下帝国建設現場。手動のポンプも小さなぼっちゃんがパパと一緒にガコガコ動かしてました。まあ、子供にはここ以外はあまり面白くないかも。
見所は蛍光色坑道とやらないか
珍な見所の一つは蛍光ペイントされた坑道。地味さを払拭するためでしょうか、幻想的です。でもやっぱりちょっと20年の年月を感じさせるキッチュさ。
そして昭和の労働者のマネキン。江戸時代のマネキンに比べてこのやっつけ仕事っぷりと言ったらもう。裸につなぎというのも「やらないか」を連想させます。
みなさん真剣な砂金採り体験
帰り道は鉄道でなく景色を眺めながら散歩。途中に砂金採り体験のできるテントがありました。金山でなく銅山なんだけど。看板には「今日から億万長者!」のやたらと景気の良い文字。みなさん、30分の制限時間にあせっているのか、本当に一攫千金を狙っているのか、無言で一心不乱にお皿をゆすっていました。が、がんばれ!(2009年05月04日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
マイントピア別子(まいんとぴあべっし)
住所 :愛媛県新居浜市立川町707-3
電話 :0897-43-1801
休業日:年中無休 ※臨時休館あり
時間 :09:00~17:00 ※時期により変動あり
料金 :内容によって変わるので公式サイト参照のこと
駐車場:無料(約400台)
関連URL:マイントピア別子 公式サイト