津軽は遮光器土偶の町です。ポスター、マンホール、看板、町の掲示板──すきあらば遮光器土偶。青森県つがる市が全面的にバックアップするしゃこちゃんスポットをレポートします。
JRの駅に巨大土偶が!
最初はJR木造(きづくり)駅。商店街の終点にドォォォンとそびえ立つのは、どうみても土偶です。何でしょうこのいきなりなシチュエーション。
高さ17メートル・コンクリート製しゃこちゃん
駅舎は木造ふれ愛センターと一緒になっていて、壁に高さ17メートル・コンクリート製のしゃこちゃんが貼りついています。足下にいると踏みつぶされそうです。
商店街にかなりミスマッチな巨大土偶
それにしてもいくら木造町が土偶の町といってもミスマッチ感溢れすぎ。以前は電車が通ると目が光ったらしいのですが、今は子供が怖がるために自粛しているそうです。小さい子にはかなりトラウマチック。
地元の方にとってはありふれた光景?
私にとっては違和感ありまくりでも、住民のみなさんはこの風景が日常。普通にキップを買って、普通に待合室で座って、普通に電車に乗ってるんですよ。「わあ」とか驚いたり写真を撮ったりして挙動不審な動きをしているのは私だけでした。
地図&情報
JR木造駅(きづくりえき:木造ふれ愛センター)
住所 :青森県つがる市木造房松10
電話 :0173-42-2110(JR木造駅)
入場料:無料
休業日:12月28日~1月3日
時間 :09:00~21:00
駐車場:なし
1887年に遮光器土偶が発見された町
つづいて訪れたのが亀ケ岡石器時代遺跡。つがる市がなぜしゃこちゃんに力を入れているのかというと、ここで1887年に遮光器土偶が発見されたからなんです。歴史の教科書では必ずといっていいほど遮光器土偶の写真が載ってますよね。
遮光器土偶は謎の多い土偶
私が昔学校で習ったのは「遮光器は日光から目を守るために古代人がつけていたサングラスのようなもの」という説。でも今はこの説は否定されています。
古代に流行した目の化粧を表しているとか、単なる美術的な表現とかいろんな説がありますが、結局のところよく分かってないんですよね。我々、珍スポマニアは「宇宙人説」「超古代文明の宇宙服説」「古代核戦争に使用された防護服説」をおさえておけば十分です。
地図&情報
亀ヶ岡石器時代遺跡(かめがおかせっきじだいいせき)
住所 :青森県つがる市木造亀ケ岡
電話 :0173-42-2111(つがる市商工観光課)
入館料:無料
休業日:年中無休
時間 :見学自由
駐車場:無料
山の中の博物館
次はつがる市縄文館。亀ケ岡石器時代遺跡跡と田小屋野貝塚の近くにあるんですが、山道を行けども行けどもたどりつかない。不安になってきたぐらいにやっと建物が現れました。
縄文後期~晩期の土器や石器類が1千点
縄文後期から晩期の土器や石器類が1千点ほど展示されています。展示物に添えられた名前の札は年配の方のような名前ばかり。発見した近隣の農家の方みたいですね。「田んぼ耕したらこんなん出てきた」みたいな。
地図&情報
つがる市縄文館(つがるしじょうもんかん)
住所 :青森県つがる市木造館岡屏風山195
電話 :0173-42-3450(縄文館)
入館料:大人200円
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始
時間 :09:00~16:00
駐車場:無料
縄文展示資料館カルコ
最後に縄文展示資料館カルコ。カルコとは、「Kamegaoka Archaeology Collection (亀ヶ岡考古館)」の略だそうで。う、わかりにくい。
ある意味一番珍スポット
縄文語で話す古代人ロボット、7/10スケールという中途半端な大きさの竪穴式住居、遮光器土偶が映し出されるホログラフィーなど、ある意味ここが一番の珍スポットでした。(2006年06月03日訪問)【麻理】
地図&情報
縄文展示資料館カルコ
住所 :青森県つがる市木造若緑59-1
電話 :0173-42-6490(縄文展示資料館カルコ)
入館料:大人200円
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始
時間 :09:00~16:00
駐車場:無料
追記:ホンモノの遮光器土偶はここにある!
ちなみにホンモノの遮光器土偶は、東京・上野の国立博物館にあるのでした。つがる市、そんなに大事なもんなら死守しないとだめだよー。(2006年07月14日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
東京国立博物館
住所 :東京都台東区上野公園13-9
電話 :03-5777-8600(ハローダイヤル)
入館料:大人620円
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)、年末年始(2015年12月24日~2016年1月1日)。ゴールデンウィーク期間とお盆期間中(8月13日~8月15日)は、原則として無休。
時間 :09:30~17:00(入館は16:30まで)
関連URL:東京国立博物館 – トーハク