青森市青龍寺の昭和大仏は、奈良や鎌倉の大仏よりずっと大きい大仏です。青銅製の坐像仏としては日本一の巨大仏。体内巡りや水子地蔵を見てメメント・モリな気持ちになれます。
高さ21メートル35センチ、重量220トン!
昭和大仏の大きさは幅15メートル、高さ21メートル35センチ、重量220トン。写真で私の大きさと比べると、その巨大さがお分かりになるかと。でも奈良や鎌倉に比べると昭和大仏ってあまり知られていないですよね。
でもなんであまり知られていないの?
Wikipediaにはこう書いてありました。
寺院自体が戦没者供養を目的とした仏像設立を動機としたものであったという事情もあり、一般的には昭和大仏の名称の方がよく知られている。知名度が記録と比較して低いのは、宗教法人なので青森市も青森県も名勝としてはPRし難いと言う側面が、存在するためと言われている。
なるほど。大人の事情ってやつです。でも見事な大仏だしもっと宣伝してもいいのではないかしら。
胎内巡りの地獄極楽絵巻
もちろん胎内巡りもできますよ。壁に飾られているのは地獄と極楽が描かれた六道輪廻の絵巻。地獄で苦しむ亡者の姿がリアルに描かれていて、どよーんとした気分に。ううう。
胎内巡りの地獄極楽絵巻
迫力ある不動明王像のレリーフ。コンクリ&漆喰の壁に蛍光灯の光なので、白白としていてせっかくのレリーフ像のありがたみが薄れているような。ダークな壁にろうそくの光だともっと神々しい感じになるかも。
一面に広がる風車の花畑
入り口から大仏に向かう参拝路でひときわ目をひくのが、カラフルな風車。数百本もあるでしょうか。川倉賽の河原地蔵尊でも見たプラスチックの風車です。まるで一面に咲き乱れる花畑のようです。
青森にはあちこちに水子供養が
言うまでもなくこの風車は水子供養のためのもの。青森ではあちこちで見かけますね。水子地蔵には切ったばかりの花が供えられていました。参拝者もたくさんいるのでしょう。ゴミひとつなく丁寧に掃き清められていました。
白昼夢のような光景
一面の風車は鮮やかな色合いがまぶしく、カラカラと一斉にまわっている様は白昼夢を見ているようです。華やかである分よけいに哀しい感じがするんですよね。色あせないプラスチック製なところがより寂しさを感じさせるのかもしれません。
今度は金堂へ(シャレ)
入り口正面にある金堂もぜひ見てみましょう。中に入ると右手におまもりなどのお土産売り場、奥にご本尊があります。できたばかりなのかまだピカピカでした。この日は参拝者は他に誰もいないようでした。
迫力の阿弥陀聖衆来迎大絵図
裏側へまわると、寺宝の阿弥陀聖衆来迎大絵図(あみだしょうじゅうらいごうだいえず)がどかーんと展示されています。デカイ。まばゆい。キンピカで派手です。ありがたや、ありがたや。
トラウマチック絵本『地獄と極楽』
金堂のお土産売り場で子供用の仏教絵本を2冊ゲットしました。胎内巡りの六道輪廻の絵巻がフルカラー写真絵本と、ほのぼのした絵で地獄の怖さを伝えるマンガ。どちらも読んだ子供は確実にトラウマになるシロモノ。あらゆる意味でメメント・モリ(死を想え)な珍スポットでした。(2006年06月05日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
昭和大仏(しょうわだいぶつ)・青龍寺(せいりゅうじ)
住所 :青森県青森市大字桑原字山崎45
電話 :017-726-2312
拝観料:大人400円
休業日:年中無休
時間 :08:00~17:30(04月~10月) 09:00~16:30(11月~03月)
駐車場:無料(300台)
関連URL ;昭和大仏|全仏山 青龍寺