自由過ぎるカオスな羅漢さん「昭和羅漢(東堂山満福寺)」【福島】

満福寺・昭和羅漢
これまでもいろんなお寺の羅漢さんを見てきましたがこれほど自由な羅漢像は見たことがありません。フリーダムというよりはカオス。福島県満福寺の個性的すぎる昭和羅漢をとくと見よ!

奈良時代に開山されたお寺

満福寺・昭和羅漢
福島県、磐越道の小野インターチェンジ近く。標高660メートルの東堂山の中腹に東堂山満福寺(とうどうさんまんぷくじ)というお寺があります。開山は奈良時代。807年に高僧徳一大師によって建立されたお寺です。この満福寺の昭和羅漢(しょうわらかん)が一見の価値ありなのです。

米俵に、絶叫!?

満福寺・昭和羅漢
門前の参道に並んだ羅漢像。この時点ですでに自由度全開です。米俵を担いだ豊年羅漢、ムンクの叫びのような絶叫羅漢。

羅漢は悟った聖者たちだけど……

満福寺・昭和羅漢
羅漢は元々サンスクリット語でいう仏教の修行者・阿羅漢(アラハン)のこと。悟りに達したという聖者を指すのですが、そんな定義はこの際どうだっていい!という気持ちになります。階段に並んだ羅漢を眺めながら先へと急ぎましょう。

どこかで見たことあるような

満福寺・昭和羅漢
お寺の五百羅漢には必ず自分に似た人、知り合いに似た人が一人はいると言いますね。ご近所で見たことあるような愛犬家、なんとなく見覚えがあるキーボードを弾く男性。強烈なデジャヴを感じます。

もはや羅漢像ではないかも

満福寺・昭和羅漢
こちらは日本舞踊が好きだった方かしら。もはや羅漢像ではなくて舞踊人形ですね。

希望通りのポーズに彫ってもらえる

満福寺・昭和羅漢
これらの羅漢像は昭和60年から奉納されたもの。石屋さんに依頼して希望通りのポーズに彫ってもらえるのだそうです。遠方の方や忙しい方は一切合切全部石屋さんにおまかせすることもできるんですって。

まだまだ序の口の仁王門

満福寺・昭和羅漢
やっと仁王門につきました。すでにお腹いっぱいな気もしますが、まだまだここまでは前菜。この仁王門は史跡名勝天然記念物に指定されている立派なものです。

本堂の奥がメイン

満福寺・昭和羅漢
境内の本堂を過ぎてさらに奥へ進むと、たくさんの羅漢さんが並んでいます。ここからがメインディッシュ。

羅漢さんいろいろ1

満福寺・昭和羅漢
立体似顔絵となっている羅漢像。左の人は写真がお好きのよう、左の人はパターを小脇に抱えてゴルフボールをつまんでいます。とてもリアルに造形されていますよ。なかなか腕のよい石屋さんですね。

羅漢さんいろいろ2

満福寺・昭和羅漢
こちらの羅漢さんは着物姿ですが、頭に妙なものをかぶっています。これは……? ひょっとしてミッキー帽でしょうか。ディズニーが大好きな方かしら。

羅漢さんいろいろ3

満福寺・昭和羅漢
目を細めて気持ちよさそうに歌を歌ってる羅漢さん。股覗きをしている羅漢さん。

羅漢さんいろいろ4

満福寺・昭和羅漢
左の方もゴルフ好き。右の方はお仕事熱心。

羅漢さんいろいろ5

満福寺・昭和羅漢
こちらのお三方はにこやかに宴会中。

羅漢さんいろいろ6

満福寺・昭和羅漢
こっちでも団体さんの宴会中。

羅漢、羅漢、羅漢!

満福寺・昭和羅漢
羅漢、羅漢、羅漢のオンパレード。自由すぎる羅漢さんたちに思わず笑みがこぼれます。みんな生き生きしていて実に楽しそうです。

苔むしていて風景になじんでいる

満福寺・昭和羅漢
昭和60年からの奉納ということはここ30年で集まった比較的新しい羅漢像。バラエティに富んだデザインですが、どれも苔むしていて風景によく馴染んでいます。境内はひっそりと静まっていて心が落ち着きます。

あなたのお気に入りの羅漢さんは誰?

満福寺・昭和羅漢
カオスながらも全体として統一感がある羅漢像。一つ一つ見ているとあっという間に時間がたってしまいました。個人的にはこちらの羅漢さんが好き。鼻をほじってとぼけたお顔がユーモラス。自分に似た羅漢さん、お気に入りの羅漢さんを探すのも楽しいですよ。圧巻の五百羅漢でした。(2013年11月26日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

東堂山満福寺(とうどうさんまんぷくじ)昭和羅漢(しょうわらかん)

住所 :福島県田村郡小野町小戸神日向128
電話 :0247-72-6938(小野町産業振興課)
時間 :見学自由
休業日:年中無休
拝観料:無料
駐車場:なし
関連URL:東堂山昭和羅漢 – 小野町公式ウェブサイト

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