愛知県聚楽園駅の近くに大きな大仏様がいらっしゃいます。十円玉のような色ですが、実は鉄筋コンクリート製。名古屋名物の守口漬の考案者・山田才吉氏による私設の建立仏です。
語感の面白さで訪れたスポット
聚楽園大仏は、聚楽園公園の中にあるんですがこの公園は「しあわせ村」と呼ばれているんです。しあわせ村、鉄筋コンクリートの大仏という語感の面白さだけで訪れてしまいました。しあわせになれるかな。
お花見シーズンで賑わう
ちょうどお花見真っ盛りの時期だったので、たくさんの家族連れとすれ違いました。雲一つ無いさわやかな春の一日。みなさん大仏をバックに携帯で写真を撮っています。最近みんなケータイカメラ。カメラを持ってる人は一眼レフの本気モードの人だけですな。
名古屋の実業家・山田才吉氏が建立
説明書きによると、聚楽園大仏は名古屋の実業家・山田才吉氏が大正天皇御大典記念事業として発起し、後に天皇陛下(昭和天皇)御成婚記念事業として完成させたものだそうで。聚楽園自体も山田氏が開園したものなので、かなりの財産家なんですね。
鎌倉大仏よりも大きいコンクリート製
大仏はコンクリート製。高さ18.79メートルだから、鎌倉の大仏(11.5メートル)より大きいですね。台座には、一切経の写経石が埋められているそうです。後ろに回ってみると封鎖された扉があります。昔は胎内めぐりもできたんでしょうか。
残念!胎内めぐりはできず
「珍寺大道場」様の聚楽園大仏のページには「実は大仏さんの管轄が近在の寺に移り、その際『仏の尻から入るとはけしからん』との理由から封鎖されてしまったとの事。 ちなみにかつて中に入った方の話によると左右に階段があり仏画や仏像が展示してあったそうだ」と書かれていました。お寺の理由がおもしろいですね。
実業家の山田才吉氏とは?
大仏の正面にある階段の両脇に仁王像が立っています。高さは5メートルほど。どことなくコミカルな感じがする仁王様です。実業家の山田才吉氏に興味が沸いていろいろ調べてみましたら「愛知限定 歴史レポ」様のブログに詳細が載っていました。
実業家・山田才吉氏の生涯
なんと、山田氏は名古屋名物の守口漬の考案者だったんですね。漬け物屋さんから出発して缶詰工場を建て、日露戦争の軍部の注文で莫大な利益を得て事業を拡大していった山田氏。豪奢な洋館や遊園地を次々と建て、愛知県会議員にもなっています。
波瀾万丈の人生に興味津々
途中計画が挫折したりいくらか財産を失ったり……と波瀾万丈の人生を歩んだようですが、彼の奇抜なアイデアや商才、行動力は素晴らしいです。「愛知限定 歴史レポ」様のレポートに詳しく彼の生涯が書かれていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
みんな大満足のスポット
大仏様だけだとそっけないけど、その裏話は興味深く、ワタクシ大満足。しあわせ村には温水プール、14種類のお風呂がある温浴ゾーン、レストラン、トレーニング室など盛りだくさんの施設があって、親子連れ大満足。それと大仏様が見下ろす先には、工場地帯が広がっているので、工場萌えの方々も大満足。 (2008年4月06日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
聚楽園大仏(しゅうらくえんだいぶつ)
住所 :愛知県東海市荒尾町西廻間2-1
電話 :052-689-1600(しあわせ村・健康推進課)
時間 :08:30〜21:00
入場料:無料(しあわせ村の施設は別料金)
駐車場:無料
関連URL:しあわせ村・聚楽園(しゅうらくえん)大仏/東海市