愛知県千種区の桃巌寺のシンボルは名古屋大仏。全身グリーンの派手な大仏様で高さは10メートル。無数の男根像、日本最大の木魚、美人でセクシーな眠り弁天など見どころ満載。
織田信長の父・信秀の菩提寺
桃巌寺(とうがんじ)は都心にも関わらず4000坪もあるんです。織田信長の父・信秀の菩提寺という由緒正しいお寺なのですよ。信秀のお墓もちゃんとあります。ちなみに、信秀の葬式の時に信長が位牌に抹香を投げつけたというのは、大須の万松寺(ばんしょうじ)での出来事。桃巌寺ではありません。
16才未満の人たちの団体はだめ?
名古屋大仏の近くに、気になる注意書きがありました。
佛陀の教へ”寂静”を主旨としたいので16才未満の人たちの団体(10名以上)はご遠慮してください
由緒あるお寺をぜひ子供たちにも見てもらいたいなあ……と思ったのですが、私は後でこの考えを撤回することになります。
2006年に全身真緑に
本堂で声をかけると冨士眞奈美さんのような感じのオバサマが出ていらっしゃいました。話し好きな方でして写真も快諾していただきました。名古屋大仏の妙な色についてお聞きすると、作られた当初の1987年にはこんな色ではなかったそうです。2006年に全体的に改修工事をして全身真緑色になったとか。昔は台座のゾウは設置せていなかったんですね。
そんな泥棒いませんって
仏様はくすんだ色の方がありがたいような気が……という言葉を飲み込む私。台の上に置かれているのは、昔の大仏様の唇や目です。唇と目には金箔を貼っているんだそうですが、白毫(びゃくごう・額にあるホクロみたいなもの)は純金です。
「近くで見るとこーんなでっかいのよぉ。昔名古屋城の金鯱盗むために大凧に乗った人がいたでしょ、あんな泥棒がきたら持ってかれちゃうわよぉー!」とおっしゃいますが、多分杞憂だと思います。
日本一の巨大木魚
日本一の木魚は直径1メートル、樹齢100年のクスノキでできてます。片手を触れるだけでも過去の悪業が消滅するんだとか。やった! オールリセット!
美しくセクシーなねむり弁天
桃巌寺にはユニークなねむり弁天様がおわします。極彩色のセクシーなお姿で、祈ると安眠できて美しい夢を見ることができますよ。鳩吹稲荷・弁財天で書いたように弁財天は河川の神様。川の流れる音からの連想で音楽や芸事にも御利益があり、芸能人が数多く参拝してます。写真撮影は禁止なので本堂の写真を。
多数のリンガコレクション
実はねむり弁天は拝観料が1000円もかかるのですが、この先のコレクションを見るためにもぜひ財布の紐をゆるめて(古めかしい表現)頂きたい。理由は数多くの男根(リンガ)。薄いカーテンで覆われたガラス戸の向こうには何本もの男根がみっしり!
インドのヒンズー教に衝撃を受けて
よく観察すると境内のあちこちに男根型の仏様がいっぱい。ご住職の織田楳仙さんが30代の時(昭和39年)にふと思い立ってインドに旅立ったのがきっかけだそうです。ヒンズーの神々を見て衝撃を受け、宗派にこだわらない仏教の門戸を開こうと思い立ったからなのです。あちらはリンガがあちこちで見られますからね。
小中学生には分かるまい
屋上にはエキゾチックな塔が立っています。名古屋の街を眺めながら、なぜ16才未満の団体禁止なのか考えました。多分小中学生の集団はご住職の崇高な考えそっちのけで「わーっ、ちんこ、ちんこー!」と騒ぎまくるからだろうな……と。ちなみに拝観料を払うとお守り(2センチほどの大きさのリアルな金色男根)を貰えます。私は財布に入れてますよ。(2008年04月20日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
名古屋大仏(なごやだいぶつ)・桃巌寺(とうがんじ)
住所 :愛知県名古屋市千種区四谷通2-16
電話 :052-781-1427
時間 :夏季09:00~18:00、冬季09:00~17:00
拝観料:無料(ねむり弁天拝観料は1000円)
駐車場:無料(20台)