愛知県の竹島水族館は、なごみ系のアットホームな雰囲気。1956年開館のレトロ水族館です。魚の説明書きは飼育員さんの気持ちが詰まった力作コメントばかりで思わず頬が緩みます。
レトロ感満載の水族館
竹島水族館は昭和31年(1956)に開館し、昭和37年に現在の地に移転されました。50年以上も年月を重ねていることからも分かるように、結構なレトロ感を醸しています。
かなりの年代物水族館
隣のドライブインもかなりの年代物。今時こんなドライブインはめたにお目にかかりません。看板もハゲハゲで大丈夫かなあ……と心配になりますがちゃんと営業していますのでご安心を。
450種、4500点を展示
休日に訪れたということもありますが、中は家族連れやカップルでいっぱい。海水・淡水の生物およそ450種、4500点が展示されていて、アシカショーも行われていますよ。
子供の頃訪れた水族館みたい
愛知県の水族館と言えば名古屋港水族館が人気ですね。近代的なモダン建築や巨大水槽知られる有名観光地ですが、一方ここ竹島水族館はこぢんまりしたアットホームな雰囲気。子供の頃訪れた水族館みたいで懐かしさを感じます。個人的にはこういう水族館大好きです。
「きけんな魚」コーナーには?
「きけんな魚」という壁の文字。そこにはウツボやハオコゼ、ピラニアなど毒があったり怖そうな魚が。実際にはピラニアはかなり臆病なので、水槽の掃除の時に手を入れても逃げ回って噛みついてくることはないんですよ──なーんて私が、豆知識を披露できるのも水族館の説明書きのおかげ。
壁の説明書きは必見
ブルーアイ・ダイヤモンドテトラはこのように書かれてます。
「一緒に『パラパラ』踊らない? 私を見てピンとこないなんてKYなんじゃな~い!? ダッサ~イ!! あ、ケータイ、着信だ、ハイ♪ モッシィ~♪ ブルーのアイシャドーと赤いリップに注目! こんな子を街や電車の中で見かけませんか? 別名、まさにコギャル・テトラ」という魚」
力の入った手作り展示
ものすごく力入っている説明書きですね。洞窟で生活してきたために目が退化してしまったブラインドケープカラシンには、手書きの文字やイラストまで添えられていますよ。
魚に対する熱意や愛情
この小さな水族館が人気なのもなんとなくわかります。竹島水族館館長による「カンチョのヨタヨタ日記」を読んでも、魚に対する愛情や熱意を感じました。そういうものって必ずお客さんに伝わるんですよね。
世界一周のヨット「エリカ号」
竹島水族館の目玉はエリカ号です。エリカ号は1981年~1986年にかけて長江裕明氏が家族と共に世界一周に旅立った手作りのヨット。娘さんの名前・絵梨佳さんから命名されました。水族館内に移築されたキャビンから、当時の航海の様子が想像できます。
キャビンの様子が分かる
また水族館の敷地内には実物のエリカ号が保存されています。この小さな船でなんと世界25カ国、約6万kmの航海とは! 現在、絵梨佳さんはどんな女性になっているのかなあ。長江裕明氏も大変興味深い方なんで、いつか別の機会にレポートできたらと思います。(2008年05月11日訪問)【麻理】
追記:2016年12月13日
竹島水族館に展示されていたエリカ号ですが、老朽化のために撤去されました。とても残念です。楽しい思い出をありがとうございました。
【愛知】さよならエリカ号 世界一周 ヨット
ジャンル・エリア : 愛知 2010年11月25日蒲郡市は、市内の竹島水族館前に展示しているヨット「エリカ号」を来年2月までに撤去し、取り壊すことを決めた。エリカ号は1986(昭和61)年に世界1周を達成した功績を残す。20年以上にわたる屋外展示で老朽化が激しく、補修にも多額な費用が必要で、市は「安全性の問題もあり、やむを得ない判断」としている。
(中略)
86年に蒲郡港に帰港したのを記念し、市などでつくる「蒲郡エリカ号保存会」が譲渡を受け、同年に現在地に設置した。鉄製の支柱に据え付けてあるが、船体にひび割れや腐食があり、数年前から倒壊の危険性が指摘されるようになった。
市は補修の可能性も探ったが、調査で2000万円かかることが判明し断念。保存会で検討し、取り壊しを決めた。竹島水族館内に移設復元した船室も同時に撤去する。
市では、エリカ号の名を冠した国内最大級のヨットレース「エリカ杯」が毎年5月に開かれている。保存会の山内憲治会長は「海のまちのPRに十分活躍してくれた。台風や地震でマストが倒れないか心配していたので(撤去は)仕方がない。エリカ杯で名前が残っていけば」と話している。(中山聡幸)
【愛知】さよならエリカ号 世界一周 ヨット | 中日旅行ナビ ぶらっ人(※リンク切れ)
参考文献
地図&情報
竹島水族館(たけしますいぞくかん)
住所 :愛知県蒲郡市竹島町1-6
電話 :0533-68-2059
時間 :09:00~17:00(入館16:30まで)
休館日:火曜、年末 ※春休み・ゴールデンウィーク・夏休み・冬休み期間等は火曜日も開館
入館料:大人500円
駐車場:無料
関連URL:蒲郡市竹島水族館