愛知県の紫峰人形美術館は絶句するレベルの超珍スポット。数百、数千体の人形が舞い踊り、日本の美を表現する、頭がクラクラするようなドリームワールドを展開。2012年04月に閉館。
吉浜人形の創業者・花雲斉紫峰氏
高浜市は人形作りで知られる土地。ひな人形・五月人形と言えばCMでおなじみの吉浜人形ですよね。紫峰人形美術館の「紫峰」とは吉浜人形の創業者・花雲斉紫峰氏のお名前です。
等身大の美しい娘人形
等身大の人形の美しさには息を呑むほど。さすが人形のブランド・吉浜人形の名前は伊達じゃない。歌舞伎の名場面の娘人形たちの美しさと言ったら。揚巻カワイイですねー。
入口から珍の香り
ただし看板のフォントは秘宝館っぽいし、「モーレツ歓迎!」なんて垂れ幕があるし、珍の香りを感じずにはいられません。館内にはあちこちに撮影ポイントがあり、看板の通り店員さんも明るく観光客にとって居心地の良い美術館ですよ。
見よ! 500体のおまつり広場
入場料1000円が高いって? 何をおっしゃる。まずはこの動画をご覧あれ。これこそマニアなあなたが求めて止まない究極の珍。500体以上の人形が舞い踊るドリームワールド!
頭がくらくらする空間
赤提灯に祭囃子。ベルトコンベアーに運ばれながらグルグル回るり踊る人形。鏡張りのために無限に続いているかのような空間。なんちゅー、濃厚ファンタジック空間。なんかクラクラしてきた。
日本昔話劇場で観劇
ぐわんぐわんする頭を休めに日本昔話劇場のコーナへ。人形が6分間で再現する昔話の名場面です。一休さんや桃太郎などおなじみのシーンが出てきますよ。頭身の違う人形が使われているため、遠近感がおかしいように見えてしまうのはご愛敬。
ちょっとイメージと違うような
歌舞伎大絵巻のコーナでは15話の歌舞伎を人形で展示。『白浪五人男』の美少年・弁天小僧菊之助。「知らざぁ言って聞かせやしょう」のタンカが有名ですね。でもこのやたらごつい兄貴系の弁天小僧だと女装してもすぐバレるんじゃないかしら。
480体の人形で芝居小屋を再現
480体の人形で表現した江戸時代の芝居小屋もスゴイ。ちゃんと地下には回り舞台があって、役者さんが出番前にスタンバイしているところまできっちり作ってありますよ。開け放たれた窓から部屋の様子を覗くこともできます。
なぜかやたらとのぞきシーン
窓から覗くタイプの展示はいくつかあるんですが、気になるのがかなりツヤっぽい場面も作られているところ。特に男性人形が女性人形をこっそり覗き見てるタイプのシーンが多いことに気づきます。
ジャパニーズエロ満載
さらに多いのが入浴シーン。みなさんやたらと脱いでます。でもドバーン! スッポンポン! みたいな欧米的大胆ポーズでなく、着物がはだけていたり体をくねらせているジャパニーズエロティシズムです。
お客様の旅のお笑ひ草も作ってございます
もちろんこれはお客様へのサービスとして意図的に展示されているもの。「お客様の旅のお笑ひ草も作ってございます」という奥ゆかしい表現で分かります。
心憎い演出の温泉シーン
こちらの演出など実に心憎い。温泉の湯を鏡で表現していることによって、腰巻き姿の人形の下半身を覗けるんです。あちこちの人形の頭におさい銭が乗っているのも味わい深いです。
フィナーレは祇園祭の動画
フィナーレに祇園祭の山車が展示された紫峰閣をどうぞ。吹き抜けの天井は金箔貼り。100体以上の人形の花笠踊り。回る、回るよ花笠が。紫峰人形美術館の3万体の人形の中にいると、日頃のストレスなど、もうどーでもよくなってきますよ。(2008年06月29日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
紫峰人形美術館(しほうにんぎょうびじゅつかん)
2012年に旧紫峰人形美術館の建物は取り壊されました。以降一部の人形は吉浜人形の建物6Fで展示されていましたが、2017年06月に改修工事のために全面的に閉鎖されました。ご注意ください。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。(2017年07月閉館)住所 :
愛知県高浜市屋敷町1-5-14 6Fフロア
電話 :0566-53-5111
時間 :10:00~19:00
入館料:大人1000円
休館日:年末年始
駐車場:無料
関連URL:紫峰人形美術館 – Wikipedia