大縣神社豊年祭が女性のお祭りとするなら、田縣神社の豊年祭は男性のお祭り。通称へのこまつり、ちんこ祭りと呼ばれています。文字通り巨大な男根を模した御輿で知られる奇祭です。
押すな押すなの大混雑
今度は隣の市の愛知県小牧市ですが、大縣神社とはたった3キロしか離れていません。でも宮司さんによると両神社はもともと関係ないそうですよ。行列の出発地点である神明社へ行くと押すな押すなの大混雑。三脚や脚立を持ったカメラマンもどっさり。テレビカメラも何台か入っているようです。
【動画】ウマ男にインタビュー
外国人観光客は2割ほどいるようです。なぜだか手にウマの人形を装着している不思議な外国人2人組が。早速インタビューをしてみました。
麻理:どこから来たんですか?
外国人男子:カリフォルニアだよ。
麻理:このお祭りって外国人にも有名なんですか?
外国人男子:うん。とても有名だよ。
麻理:どこでお祭りの情報を知りました?
外国人男子:Google!
麻理:なるほど。楽しんでます?
外国人男子:うん、楽しいよー!
「このウマの人形は何?」と尋ねると、「これ僕のペットの、イヌ」……。イヌじゃないだろ! 他の外国人にもインタビューしたところ、この祭はニュースやネットを通して海外にも知れ渡っているとか。毎年約5000人の外国人が来て、なんと豊年祭ツアーまであるんですってよ。
女性は大喜び、男性は引き気味
外国人観光客は異常にテンションが高いんですよ。境内には男根型の柱やリアルに描かれたのぼりを見て大爆笑。どっちかというと女性外国人の方が陽気ですね。ぺちぺち柱をたたく女性に対して引き気味の男性。
毎年新調する、大男茎形(おおおわせがた)
これがご神体の大男茎形(おおおわせがた)。ドッギャァァァァァン!(ジョジョ風に)。長さは2メートルほど、重さは300キロ近くあるとか。大男茎形は毎年新しくヒノキを切って作られるのだそうです。ピカピカの童貞ご神体であります。
五穀豊穣と子孫繁栄の御利益
午後2時の出発まで境内は大撮影大会になっています。大男茎形は、触ると五穀豊穣と子孫繁栄の御利益があるんですって。私も人をかきわけぺたぺた触ってきました。
警官も出動!
行列が出発したので、ベストポジションへ先回りして待機。かなりの人出なので警察官も出動しています。もちろんわいせつ物公然陳列罪を取り締まるためではありません。混雑の整理と警備をするため。
猿田彦を先頭に厄男が行列
行列の先頭は大縣神社の豊年祭と同じく、天狗の面をつけた猿田彦。白い装束を着たたくさんの厄男が御輿を担いでいます。厄男は数えで42歳の地元の男子です。
【動画】大男茎形御輿の動きを動画でどうぞ
来ました! 大男茎形御輿です。ぶんぶん、まわっております。力強い動きです。周りから「おおーっ!」という歓声が上がりました。
【動画】お清めの塩をもらう
袴姿の男性がお清めの塩を撒いています。「こっちにもお清め、お願い~!」と叫ぶと「『○○さん(その男性の名前)、愛してるわ』って言わなきゃダメ~」とニコニコ顔。仕方ないなあ。「愛してるわー」この人、女性みんなにこれ言ってるんですよ。
【動画】ミニ御輿にも男根が乗っている
その後ろに続くミニ御輿。ミニと言ってもでっかい男根が乗ってるんですが。男根木を持ったおじさんは「ほらほら、あんた。めったに触れないでしょ。今触っとかなきゃ」とこれまたにこにこ顔。この日はセクハラ発言も無礼講、無礼講。
そして田縣神社へ到着
そして大男茎形は田縣神社へわっしょい、わっしょいと担ぎ込まれて行きました。田縣神社には大小様々な男根が奉納されていて、境内には男根型の巨石があちこちに置かれています。
珍宝窟、おみくじがオススメ
境内には珍宝窟と言われる二つの玉と男根のほこらがあります。玉をナデナデしておさい銭を入れると「チーン」と音が。シャレかい! おみくじは大吉でした。
玉門(ぎょくもん)の塞(せき)を貫き通すような精気が充実し、花の盛りの春が来る運勢です。(中略)今こそ精力的に進むときです。昇天(しょうてん)に達する気運を大切にしなさい
……おみくじも終始一貫している田縣神社でした。(2006年03月15日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
田縣(田県:たがた)神社・豊年祭
住所 :愛知県小牧市田県町152
電話 :0568-76-2906(田縣神社)
開催 :毎年3月15日
関連URL:田縣神社公式サイト