愛知県犬山市の桃太郎神社は桃太郎の名場面を極彩色のコンクリート像で再現しています。浅野祥雲先生の作品をたっぷり堪能できますよ。鬼のミイラや鬼の金棒などの珍品も展示。
天才コンクリート像作家・浅野祥雲
コンクリート像の作者の浅野祥雲(あさの・しょううん:昭和53年没・享年87歳)氏は天才コンクリート像作家。軍人墓地、関ヶ原ウォーランド、五色園など東海地方にたくさんの作品を残しています。
中部珍スポットの功労者
もし彼がいなかったら中部の珍スポットはこれほど豊かになっていなかったでしょう。浅野祥雲氏は東海珍スポットの父です。祥雲作品は初期ほどリアルで、後期になるとデフォルメされたユーモラスな形になっています。
悪はサル 病はイヌ 災いはキジ
階段を上ると神社の境内。ピンクの鳥居が目を引きます。右端の張り紙には「桃形鳥居をくぐれば 悪は去る(サル) 病は去ぬ(イヌ) 災いは来じ(キジ)」と書かれています。上手い。
極彩色のコンクリート桃太郎像
民話のヒーロー桃太郎。岡山が有名ですが、実は全国に生誕の地と言われる場所があります。でもこの神社が他の神社と一味違うのは、桃太郎が実在した証拠をこれでもかと見せつけてくれるところです。
おばあさんが川で洗濯した時の足形
これはおばあさんが川で洗濯した時に足形がついたという洗濯岩。桃を持ったおばあさん像はきゃしゃですが、岩についた足形はかなり大きい。私の足と合わせてみても30センチ以上あるような。意外にガタイが良かったんですね。
実は超メジャーな神社
見た目はファニーな神社ですが、常陸の宮様ご夫妻が1965年の8月に訪れ、詩人・作詞家の野口雨情も「犬山桃太郎音頭」を作詞、全国桃太郎サミット第2回大会(1999)では第1回の東京会場に次いで開催地に選ばれるという有名な場所。知名度も高く、由緒正しい神社です。
驚きの珍品・宝物館
神社には桃太郎ゆかりの珍品が展示された宝物館があります。入館料200円を払って入ると、ここがまあ、驚きのグッズ満載なのであります!
桃の化石・鬼のミイラ・鬼の角
この驚愕写真をごらんあれ。桃太郎が生まれた桃の化石、鬼のミイラ、鬼のガイコツ、鬼の角などの写真が展示されています。平成8年の火事で実物が焼失してしまったのがつくづく悔やまれます。
鬼の金棒や鬼の珍宝など証拠の品々
鬼の金棒、イヌがかみ切ったと言う鬼の珍宝なども。これだけの品々を見ると、桃太郎の桃がドンブラコと流れてきたのは「木曽川」であると大いに頷けるのでした。なんてね。(2006年02月19日訪問)【麻理】
追記:2012年10月16日
東海珍スポットマスター・ライターの大竹敏之(おおたけとしゆき)さん主催で行われている「桃太郎神社再生プロジェクト」。ボランティアのみなさんと一緒に第一回に参加してまいりました。綺麗に塗装されてコンクリート像が蘇りましたよ。
参考文献
地図&情報
桃太郎神社(ももたろうじんじゃ)
住所 :愛知県犬山市栗栖大平853
電話 :0568-61-1586
時間 :10:00~16:00(宝物館のみ)
休業日:年中無休
入場料:拝観は無料、宝物館のみ200円
駐車場:200台(無料)
関連URL:桃太郎公園 桃太郎神社