日本の3大仏は? 奈良の大仏、鎌倉の大仏は確定。実は全国に第三の大仏として名乗りを上げているお寺はたくさんあります。岐阜県正法寺の岐阜大仏もそんな大仏の一つです。
かごのように竹を編んでいるから
1832年に約40年かけて作られた岐阜大仏は、別名かご大仏と呼ばれます。というのもこの大仏、骨格を木材で組んだ上に竹材粘土で表面を形作り、上に経文を糊張り、漆と金箔で表面を処理したという乾漆仏なんです。竹でかごのように編んであるからかご大仏ってわけ。
やや前屈みで窮屈そう
歴史が浅いものの、乾漆仏としては日本最大、鎌倉の大仏よりも大きいのですから三大大仏と名乗る資格十分ですね。大仏殿の中はほのかな明かりが灯っているだけ。やや前屈みで、大仏殿に窮屈そうにおさまっています。
回廊は立ち入り禁止
大仏殿の壁にはスロープ状になった回廊があります。ここを歩きながら大仏さんを拝観できるのかなと思ったのですが、入り口は立ち入り禁止になっていました。ありゃ。どうやら下から見上げることしかできないようです。
真柱が首から突き抜けている
大仏の断面図がありました。背骨にあたる周囲1.8メートルの大イチョウの真柱が首の後ろから突き抜けています。なるほど、だから前屈みになっているのね。ぐっと身を乗り出して相談にのってくれるような暖かさを感じます。
大地震や大飢饉の災霊祈願
パンフレットによると、惟中和尚という人が大地震や大飢饉の災霊の祈願のためにこの大仏を建立しました。大仏の開眼式は織田信長の居城以来の盛大な儀式になったんだとか。確かに迫力ありますもんね。
大仏の周りには五百羅漢
大仏を取り囲むようにして五百羅漢が並んでいます。拝観者は私一人。薄暗い中羅漢さんにじっと見つめられているようで、自然と足が速くなります。ちょっと怖い感じ。
大丈夫、大丈夫
壁の上部を見上げると、漆喰の鏝絵で描かれたような仏教絵巻。教典のお話かな。オッケーサインのような指や穏やかな表情は「大丈夫だよ」と言っているようで、心がほっとする大仏さんでした。(2007年11月03日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
正法寺かご大仏(しょうほうじかごだいぶつ)
住所 :岐阜県岐阜市大仏町8
電話 :058-264-2760
時間 :09:00~17:00
拝観料:大人200円
休業日:年中無休
駐車場:無料(数台のみ)
関連URL:岐阜 正法寺大仏殿