(閉鎖)あの巨大な建造物はいったい何!?「ソーラーアーク」【岐阜】

ソーラーアーク
東海道新幹線近くの異様な巨大建造物。その名はソーラーアーク。2002年に建設された太陽光発電の施設です。長さ315メートル。表面に貼られた太陽光パネルはなんと5046枚!

閉鎖している施設です。ご注意ください。親会社のパナソニックホールディングス(HD)が大阪の不動産会社に土地を売却したため、ソーラーアークの解体が進む見通しです(2022年11月29日)。詳細は記事下の追記を御覧ください。

パネル5046枚による太陽光発電

ソーラーアーク
うを、でかい! ソーラーアークは2002年に建設された太陽光発電の施設。全長315メートル、高さ37.1メートル。年間発電量53万キロワット時。表面に貼られた太陽光パネルは5046枚もあるんですよ。21世紀に力強く船出する箱舟をイメージしたそうです。

「人と・地球が大好きです」

ソーラーアーク
内部から見た、横方向のソーラーアークです。薄い鉄塔のような形をしています。ソーラーアークは「人と・地球が大好きです」がスローガンの三洋電機が建設しました。ところでこの「・(なかぐろ)」は何を表現しているのでしょうか。読むときは一呼吸置いた方がいいの?

中は「太陽電池科学館ソーラーラボ」

ソーラーアーク
建物はやや弓なりになった平べったい形をしているのですが、中は太陽電池科学館ソーラーラボという科学館になっています。未来を担う子供たちに地球環境問題と太陽光発電の科学への関心を高めてもらおうという目的。

自転車こいで太陽へ行こう!

ソーラーアーク
お子さん向きだけあって体験型展示がメイン。太陽系の星の重さを比較・実感体験で吊り輪をぐいぐい引っ張ってみたり、太陽まで自転車で近づくトライアルでがむしゃらにこいでみたり。このペースだと太陽に到着するのにあと611年かかるよ……。係員のお姉さんがたくさんいるので詳しい解説を聞くこともできます。

三洋電機は太っ腹

ソーラーアーク
太陽というテーマをメインにエネルギー問題、環境問題、宇宙、三洋電機の歩みを学ぶことができます。内装は小綺麗でオシャレ。カフェみたいな雰囲気です。しかも無料ってんだから、巨大企業の財力はさすが。なのに観光客はまばら。目立つ建物ですが意外に訪れつ人は少ないのでしょうか。

太陽電池飛行機による北米大陸横断飛行

ソーラーアーク
ソーラープレーン・タンポポ号の1/3モデル。冒険家の番場健司(ばんばけんじ)氏が、開発・製作したもので1990年に、太陽電池飛行機による4000kmのアメリカ大陸横断飛行に成功しました。三洋電機がスポンサーだったのね。将来は有人飛行も可能になるのでしょうね。楽しみ!

このお宝は見逃せない!

ソーラーアーク
外観は十分珍スポットなんですが、内部は綺麗すぎて珍ではないかも。でもワタクシ的に嬉しかった展示がこれ。世界初の太陽電池内蔵電卓! お宝! 30年近く前なのに洗練されたデザインですね。今は100円ショップでも手に入る電卓けど、当時は高かったんだろうなあ。

パラパラマンガも100円で作れるよ

ソーラーアーク
面白かったのが、オリジナルのパラパラマンガを作ることができるマシン。太陽との関係は不明だけど。連続写真を撮影して印刷してくれるんです。私も機械の前で独り不審な踊りを舞いました。コッパズカシイので完成品はお見せできません。

近未来的なオシャレ科学館

ソーラーアーク
ソーラーアーク内だけでなく、敷地内にはアウトドア型の科学展示も点在しています。喫茶店のアークビューカフェも全面ガラス張りのスタイリッシュ建築。でもコーヒーは230円というリーズナブルなお値段。想像以上に近未来的で格好良すぎなスポットでした。(2007年11月18日訪問)【麻理】

追記:ロゴがSANYOからPanasonicに変更

ソーラーアーク
パナソニックグループのブランド戦略の一環として、2011年08月にソーラーアーク中央のロゴが、SANYOからPanasonicに変わりました。(「ソーラーアーク」のブランド表記の変更について | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan

追記2

2009年6月30日をもって、一般見学を終了しました。行政、教育機関の団体見学のみできますが、個人では見学できません。ご注意ください。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。

追記3

ソーラーアークは近く解体されることが決定しました。詳細は以下。

新幹線車窓の「岐阜の箱舟」解体へ…田園風景の「潜水艦」とも呼ばれた名物

三洋電機が岐阜県 安八あんぱち 町の東海道新幹線沿いに建設した大型の太陽光発電施設「ソーラーアーク」が近く、解体されることがわかった。宇宙船を思わせるような形状で、新幹線の車窓から見える名物として親しまれてきた。環境技術を得意とした三洋電機の象徴的な施設だったが、親会社のパナソニックホールディングス(HD)が大阪の不動産会社に土地を売却した。

ソーラーアークは全長が315メートル、高さが37・1メートルあり、2001年に岐阜羽島駅近くの三洋電機・岐阜事業所内に建設された。壁面には5046枚の太陽光パネルが設置され、半導体などを生産する岐阜事業所に電力を供給していた。

周辺の田園風景の中に突如現れる存在感の大きさから、「箱舟」「潜水艦」などの異名もあった。

太陽光発電の仕組みなどを紹介する展示施設もあり、地元の小中学生らの見学も多かったが、岐阜事業所はすでに生産を停止しており、パナソニックHDは「今後の活用が見込めない」として売却を決めた。ソーラーアークによる発電も、今年夏に終了している。

関係者によると、土地は年内に引き渡される。今後、跡地の活用に向けてソーラーアークの解体が進む見通しだ。

読売新聞 

 

参考文献

地図&情報

ソーラーアーク

閉鎖している施設です。ご注意ください。親会社のパナソニックホールディングス(HD)が大阪の不動産会社に土地を売却したため、ソーラーアークの解体が進む見通しです(2022年11月29日)。

住所 :岐阜県安八郡安八町大森180番地
電話 :0584-64-7050
時間 :09:30~16:30
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
入場料:無料
駐車場:無料

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