岐阜県各務原市は古くから工業やからくり技術で知られ航空機産業が発展しました。岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は航空機を中心テーマに、空や宇宙について学べる博物館です。
屋外には実物の飛行機が設置
野外展示場には日本各地で活躍した飛行機が設置されています。模型ではなくて実機です。海上自衛隊、陸上自衛隊で使用されていた飛行機、ヘリコプターも。つまりどれも引退した飛行機です。写真は全日空の中型旅客機YS-11A-500R。1959年から1972年まで飛行しました。
名誉館長はマンガ家の松本零士先生
博物館の名誉館長はマンガ家の松本零士先生。福井県敦賀駅の松本零士モニュメントでもおなじみですね。大阪府立大型児童館ビッグバンの館長でもあります。手広くやっていらっしゃいますな。メーテル&鉄郎のパネルもあります。ちなみに松本零士先生はお父上が陸軍航空隊のパイロットです。
ホールまるごと航空機の歴史
館内の展示はさらにすごい。ヘリコプターや飛行機、グライダー、人力飛行機が所狭しと並んでいます。航空機の歴史がこのホールにまるごと入っているようです。床に設置されているだけでなく天井からもぶらさがっています。
低騒音STOL実験機の飛鳥
こちらは低騒音STOL実験機の飛鳥。初飛行は1985年10月。1988年3月までに97回の飛行実験が行われました。STOLは「Short Take-off and Landing」の略。短距離で離着陸し、騒音も従来の飛行機より小さい設計です。STOLは結局実験機のみで実用化はされませんでした。
飛行機の中も見学できる
実験機だけあって中はかなり殺風景で地味。操縦席のパネルにはレトロなスイッチや計器がたくさん並んでいてマシン萌えします。並列式の操縦席の場合、機長は左側、副操縦士は右側に座ります。飛鳥という名前は全国の小中学生から応募された4,563通の中から採用されたそうですよ。
政府専用機の総理大臣のイス
政府専用機のイスというコーナ。内閣総理大臣や国賓の方々がお使いになる飛行機ですな。総理大臣専用席、秘書官席、記者会見席など実際に使われていたイスで、一部座ってみることができます。やはり総理大臣ともなると、革張りの豪華なイスです。ふははは。総理大臣気分。
でっかいH-IIロケット
このロケットは宇宙開発事業団(NASDA)開発のH-IIロケットの衛星フェアリング。全長50メートルのH-IIロケットの先端部分にあたります。種子島宇宙センターのニュース中継で見たことあるけど、実物はこんなにでっかいのね。
ヘリのフライトシミュレータ
これはフライトシミュレーター体験コーナ。インターフェイスが実物のヘリコプタで、模型を操縦するもの。うひょー、メカの操縦大好き! でも「本日終了」の張り紙。……がーん。
ブルーインパルスフライトチームのサイン
個人的にツボにはまったのがT-4ブルーインパルスのみなさんのサイン。どれもアイドルみたいな華麗なサインなんですよ。確かにイケメンぞろいですが、航空自衛隊のエリートパイロットというイメージとのギャップが妙に面白い。やっぱり花形で人気があるんですね。(2007年12月02日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(こうくううちゅうかがくはくぶつかん)
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館は2018年3月24日にリニューアルオープンし、名称が「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」に変更、展示面積は従来の1.7倍の約9,400平方メートルとなりました。住所 :岐阜県各務原市下切町5-1
電話 :058-386-8500
時間 :10:30~17:00(平日)10:00~16:00(土曜日・日曜日・祝日)
休館日:毎月第1火曜日、年末年始
入場料:大人800円
関連URL:岐阜かかみがはら航空宇宙博物館