洞窟の中でバーベキューを楽しめる三重県の磨洞温泉 涼風荘。地底の洞窟に作られたお座敷でワイルド感たっぷりの海の幸、山の幸を楽しみました。リニューアル後の写真もご覧ください。
いきなり腰砕け看板が
ボロボロの看板にやや不安を感じながらも奥に進むと、ベニヤ板に書かれた鬼の絵が出現。大きく開けた鬼の口が入り口です。なんか高校文化祭のお化け屋敷テイスト。しかも夜になると目が光るという中途半端な凝りようがなんともはや。だ、大丈夫かな。
中は薄暗い洞窟ワールド
でもご安心を。入り口をくぐるとまさにそこは洞窟ワールド。ごつごつとした岩壁が暗い奥の方まで続いていますよ。裸電球が天井に灯っているものの中は暗く、しっとりとした空気が肌に貼りつく感じ。洞窟内は一年中18度を保っているんだとか。
三重県半田地区は磨き砂の産地
磨洞温泉 涼風荘がある三重県の半田地区は江戸時代から半田砂という磨き砂の産地でした。昔は洗剤などありませんから、磨き砂で食器を洗っていました。その半田砂を採掘するために、人の手で洞窟を掘り進んでいったんですね。
全長20キロもの巨大な洞窟に
昭和まで採掘作業は続き、なんと全長20キロという巨大な洞窟にまで発展しました。戦争中には数千人が零戦の部品を作る軍事工場として利用されたり、負傷者を運び込む病院として使われたりしたそうです。
現在は250メートルのミニ洞窟で営業
戦後は洞窟内に温泉や遊技場を作ったりして観光地となっていたそうです。現在は大洞窟は閉鎖され、数ある洞窟のうち奥行き250メートルのミニ洞窟が磨洞温泉 涼風荘のお座敷レストランとなっているわけです。
海賊と山賊が洞窟で宴会
昔はこのあたりで海賊と山賊がお互いの大漁を祝って洞窟内で宴会をしたという伝説もあるんですよ。洞窟内でジュージュー海の幸・山の幸を焼きながら、昔の山賊・海賊気分に浸って舌鼓を打つなんてのもまた一興。
三重県の食材は激美味!
また三重の食べ物がめちゃくちゃ美味しいんですよ。伊勢湾の海産物に、三重名物の松阪牛をたっぷり堪能しました。うひょー、なんつー美味さ! 下戸なのが本当に残念無念でございます。
磨洞温泉 涼風荘の温泉・ガーデン風呂
宿泊はこの磨洞温泉 涼風荘を利用しました。植物生い茂るガーデン風呂がメインの温泉です。カルシウム単純泉で、効能は冷え性、疲労回復。これはまあ、ごく普通の温泉ですな。
カップル向きの幻想的な洞窟風呂
面白いのは山賊の湯・海賊の湯という2つの洞窟風呂。小さな灯りが灯っているだけの薄暗い洞穴に、洗い場と浴槽がしつらえてあります。湯気がもうもうと洞内に立ち込めていて、山賊・海賊ムードたっぷり。暗くて湯気で真っ白だから女子は2割り増し美人に見えるはずです。カップルにオススメ。(2006年11月24日訪問)【麻理】
追記:2014年08月16日
読者のIさんより、現在の磨洞温泉涼風荘の写真を送っていただきました。こちらは入り口の看板。すっかりリニューアルされて綺麗になっています。
鬼の顔になっていたゲートは撤去され、小綺麗な木のゲートに変わりました。看板には「地底の楽園」と書かれています。目の光る鬼、結構好きだったんですが……。
内部に飾り付けられていた頭蓋骨のおもちゃなどもなくなっていました。海賊の旗のようなガイコツフラッグのみが残っています。
洞窟内のお座敷の様子。こちらは変わっていないようですね。
別角度のお座敷。
バーベキューのお料理。美味しそう!
山賊の湯、海賊の湯という二つの貸切風呂入り口。
貸し切りの温泉も洞窟風。こちらは海賊の湯の内部だそうです。昔のB級なテイストはなくなり、こざっぱりした雰囲気に変わってしまいました。珍スポット的にはちょっと残念。Iさん、写真をありがとうございました!【麻理】
参考文献
地図&情報
磨洞温泉 涼風荘(まどうおんせんりょうふうそう)
住所 :三重県津市半田2860-1
電話 :059-228-8413
時間 :要問い合わせ(要予約)
関連URL:【三重県津市】旅宿磨洞温泉涼風荘、旅館、宿泊、ビジネス出張、合宿遠征、ご宴会