山梨県の昇仙峡宝石園は洞窟・陰陽木・昭和レトロ──とB級てんこ盛り。珍スポットとしてパーフェクトなたたずまいです。残念ながらオーナーが亡くなったことで閉鎖されました。
かつては東洋一の水晶宝石博物館
甲府は宝石の産出地として有名です。あちこちに宝石関係の施設がありますが、この昇仙峡宝石園はかつて東洋一の水晶宝石博物館と言われていました。そう「かつて」。お土産売り場に入ると古びたショーケースが並ぶだけ。そのショーケースにもほとんど商品が入っていません。
オーナーさんにお話をうかがいました
奥からオーナーのおじいさんがいらっしゃいました。ショーケースの数少ない宝石を見ていると「お勉強しますよー」とニコニコ。でもネックレスも指輪もホコリをかぶって真っ白。えーと、すみません。遠慮しておきます。でもいろいろお話をうかがうことができましたよ。
普段は明かりをつけていないみたい
シャッターは下ろしてあるし看板はボロボロ。もう閉館しちゃったのではと思いつつも、博物館を見学したい旨を伝えると、真っ暗な室内へ入って明かりをつけてくれました。どうもお客さんが来る時だけ電気をつけているみたい。入場料は400円。
古い自販機やゲーム
宝石作りの機械が展示してあります。電気のない昔は足踏みミシンみたいな研磨機を使ってたのね。古い自販機にはおもちゃの宝石が当たる「ジュリーゲーム(ジュエリーのことかな?)」と書いてありました。この俳優さん誰だろう。
招福御珍木も必見
招福御珍木(しょうふくおちんぽ)という陰陽木も。望月仁左衛門なる人が近隣の水晶峠の山中から発見したもので、子宝に恵まれ幸せな生涯を送ったそうです。夫婦木神社の御神木のミニ版って感じ。ニョロリ~。
二階は宝石博物館
二階は宝石に関する博物館です。写真は黄ばんでしまってるし宝石はホコリをかぶってるし。中にはきっと価値ある宝石もあると思いますが警備とかしなくて大丈夫かしら。
古びているけど愛が感じられる
今はなき「西ドイツ」の文字が歴史を感じさせますね。ドイツも宝石の算出で知られているのだと初めて知りました。古びてはいますが宝石への愛が感じられる展示です。
昇仙峡宝石園のメイン・宝石洞窟
一階に戻って屋外に出るとその先に水晶洞窟があります。これが昇仙峡宝石園のメイン。パンフレットには
宝石がキラキラ光る水晶洞窟を通り、宝石の間を滝がおちる庭園を歩き……
とありますが、滝はもはや流れていません。
年代物の宝石洞窟内
かなりの年代物なので足場は悪いし手すりはボロボロ。壁に一応紫水晶などが貼り付けてあるのですが、覆いの金網もやぶれて泥で汚れています。
お化け屋敷状態だけどそれがまた良い味に
宝石がキラキラ光るようなゴージャスなイメージとはほど遠い、寂れたお化け屋敷状態。でもそのたたずまいがいいんですよね。ひび割れたコンクリートがいつ落ちてくるかヒヤヒヤしながら見学しました。
みんな、昇仙峡宝石園へ行こう!
。またお店に戻ってちょっとおじいさんと話したりしたんですが、私が帰るときにはまた電気を消して扉を閉めていました。私はこんなスポットが大好きなんですが、ホントお客さん来ないのね。みんな宝石園へ行こうよ!(2007年04月14日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
(閉鎖)昇仙峡 宝石園(しょうせんきょう ほうせきえん)
現在閉鎖している施設です。ご注意ください。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。
住所 :山梨県甲府市高成町1023
電話 :055-251-8126
休業日:火曜
時間 :10:00~17:00
入場料:400円
駐車場:無料