人骨が散らばる神秘の洞窟探検へ「ヤジャーガマ洞窟」【久米島】

ヤジャーガマ洞窟
沖縄県久米島ヤジャーガマ洞窟。かつては風葬が行われており、洞窟内に人骨が入れられた瓶が数多く安置されています。あまりに神秘的な風景を前に、呆然と立ち尽くしてしまいました。

久米島ホタル館さんにお世話になりました

ヤジャーガマ洞窟
久米島ホタル館の洞窟探検ツアーに参加することにしました。ツアーと言っても単独です。なのに久米島ほたる館のスタッフの方お二人に同行していただき恐縮しきり。ヘルメットに長靴、フラッシュライトを装備。準備万端です。

遊歩道なし・ライトアップなし

ヤジャーガマ洞窟
洞穴入り口の階段を下っていざ探検! 私は地下に潜るのが大好きなので日本各地の鍾乳洞を訪れているのですが、ここはいいわゆる「観光洞窟」ではありません。遊歩道もなければ、ライトアップもなし。物見遊山で行くと怪我したり大変なことになりますよ。

洞窟入り口の注意書き

ヤジャーガマ洞窟
洞窟の入口には、こんな注意書き。

【1】通路はすべりやすく、また洞窟内は暗く危険ですのでご注意ください。
【2】自然環境を維持するため極力、人工的な管理整備は避けておりますので、ご理解のうえ十分にご注意ください。
【3】見学の際の事故・損害等はすべて自己責任となります。町は一切責任を負いません。

マジです。だから軽装で面白半分に単独で入らないこと!

並んだ瓶の中には人骨

ヤジャーガマ洞窟
入ってすぐにたくさんの瓶が並んでいます。ほとんどの瓶は心ない輩に叩き割られているのですが、中には白いものが……。これは人骨。ヤジャーガマ洞窟は明治時代まで風葬の習慣があったのです。完全に骨だけになっていますので怖くはありませんが、ちゃんと手を合わせてから進みましょう。

頭に注意しながら洞窟を進む

ヤジャーガマ洞窟
スタッフのTさんの説明を聴きながら洞窟内部を進んでいきます。全長は約800メートルほど。洞窟独特の湿った空気。寒くもなく暑くもなく。内部は広いので屈んで歩くことはありませんが、鍾乳石がところどころ垂れ下がっているので頭をぶつけないように注意します。

洞窟内のコウモリ

ヤジャーガマ洞窟
天井にライトを向けると何匹かコウモリがつかまっていますよ。洞窟というとコウモリ──というイメージですが、実は意外に日本の洞窟でコウモリを見かけることはないのです。自然そのままが残されているヤジャーガマ洞窟ならではですね。

絶滅の危険性があるコウモリたち

ヤジャーガマ洞窟
洞窟内にはオキナワコキクガシラコウモリ、リュウキュウユビナガコウモリが生息しています。これらのコウモリはレッドデータブックにより、絶滅危惧IB類に指定されています。

たった3匹になってしまったリュウキュウユビナガコウモリ

ヤジャーガマ洞窟
オキナワコキクガシラコウモリは昔は1000匹もいたというのに、1980年代にはたった10数匹、リュウキュウユビナガコウモリはたった3匹しかいなくなってしまったそうです。なんてこった……。

様々な種類の鍾乳石

ヤジャーガマ洞窟
床に落ちた水の石灰分がたけのこのように堆積した石筍(せきじゅん)、天井から滴る水の石灰分が残ってできたつらら石、石筍とつらら石が合体した石柱。様々な鍾乳石を見ながら洞窟内を歩きます。

ホタルのように闇にキラキラと輝く鍾乳石

ヤジャーガマ洞窟
ライトを当てるとキラキラと光る鍾乳石。まるでホタルが飛び交っているかのような風景。結晶がランダムに光を反射しているのです。なんて美しいのでしょう!

なんと10センチのカマドウマに遭遇!

ヤジャーガマ洞窟
鍾乳洞は大きな食物連鎖環境がないので、生物を見かけることはあまりないのですが、かなりラッキーなことにこんなカマドウマを見ることができました! 写真ではわかりにくいですが実は10センチ近くあるんですよ。虫が嫌いな人は悲鳴あげちゃうかも。

ホンモノの暗闇は不思議な感覚

ヤジャーガマ洞窟
洞窟の中で一度ライトを消してみることに。カチっ……。
……。
……。
目をつむっているのか開けているのかもわからないほどの真の暗さ。1分ほど黙ってたたずんでみたのですが、何も聞こえず、何も見えず。私自身も「ここにいる」という実感が薄れていくような不思議な感覚でした。

洞窟の奥から光が──

ヤジャーガマ洞窟
さらに奥に進むと光が漏れてきました。しばらく真っ暗の洞窟内にいたので光の洪水に目が痛いほど。そして洞窟から外に出ると……。

ここは極楽浄土か!?

ヤジャーガマ洞窟
ここは極楽浄土かと思うような光景が! 天から降り注ぐ光。垂れ下がった鍾乳石にからまる植物。あまりに荘厳な風景に胸がしめつけられるような思いがしました。

戦争中には防空壕として使われた洞窟

ヤジャーガマ洞窟
昔はこの先の海にまで洞窟がつながっていたそうですが、現在は緑の木々に覆われているのでここが最深部となります。戦時中には防空壕として活用されていたヤジャーガマ洞窟。戦火に怯えていた方々も、この風景に少しは心を癒やされたりしたのでしょうか。

【動画】神秘の洞窟空間を動画でどうぞ


ぜひこの風景を動画でごらんください。お話をしてくださっているのが久米島ホタル館のTさん。垂れ下がっているものはツタではなく、ガジュマルの根なんだそうですよ。

瓶の中の人骨が散乱

ヤジャーガマ洞窟
そしてここにも瓶に入った人骨がたくさん散乱しています。久米島の人々にとってヤジャーガマ洞窟は神聖な場所なのです。厳かな気持ちで手を合わせました。

歴史的にも大変貴重な洞窟

ヤジャーガマ洞窟
ヤジャーガマ洞窟は、貝塚時代後期の土器や、グスク時代初期の食器、貝製品、須恵器、炭化米などが出土しています。そして戦時中の防空壕として使われた跡も。ここは自然だけでなく歴史が残されている大変貴重な洞窟なのです。

危険なのでなるべくツアーに参加しましょう

ヤジャーガマ洞窟
洞窟内に単独で入ることは違法ではありませんが、真っ暗で危険な場所もありますので自己責任でお願いします。できるだけ地元のツアーに参加されることを強くおすすめしますよ。冒険者の魂を持ったあなたはぜひ久米島で洞窟探検してみませんか?(2013年11月03日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

久米島ホタル館(くめじまほたるかん)
住所 :沖縄県島尻郡久米島町字大田420 ※久米島ホタル館の住所
電話 :098-896-7100
時間 :08:00〜17:30
休館日:月曜・火曜
料金 :詳細は久米島ホタル館にお問い合わせください
関連URL:久米島ホタルの会
※情報修正2017年10月

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