中から見上げよう!名古屋駅のぐるぐる「『飛翔』内部見学ツアー」【愛知】

名古屋駅・ぐるぐる・飛翔
これどーこだ? 愛知県民ならすぐに分かるでしょうね。ここは名古屋駅前にあるオブジェ「飛翔」。2021年7月26日に飛翔の内部見学ツアーが開催されました。くじ運の良い私は見事ツアーに当選しましたので参加してきましたよ。

名古屋駅のシンボルのぐるぐる巻きオブジェ

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名駅(地元民は名古屋駅をめーえきと略して呼んでいます)の顔と言えばこのぐるぐる巻きです。名古屋市制100周年の平成元年(1989)、世界デザイン博覧会の開催にともなってこの巨大なオブジェが作られました。設計者は伊井伸(いい しん)さん。

建設当時は光る噴水タワーでした

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高さは23メートル、底面の直径は21メートル。2001年までは内部に設置されたホースから水が噴出していました。イルミネーションで飾られていた時期もありましたね(その後内部の配線が壊れてしまいました)。デザインは縄文土器の縄をイメージして、名古屋の街が渦巻きのように上昇する願いが込めて「飛翔」と名付けられました。

コロナで延びていたさよならイベントに参加

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そんな名古屋市民に愛されていた飛翔がリニア中央新幹線開業に向けて、駅前広場を整備するために解体されることになりました。今回は飛翔のさよならイベントとして開催された内部見学ツアーに参加しましたよ。本来は2ヶ月前の5月開催予定でしたが、コロナ禍で延び延びとなっていたのでした。

普段は立入禁止の場所へワクワクの潜入

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集まったのは抽選に当選した30名ほどの皆様。午前10時15分に名駅地下街のユニモールに集合して、飛翔まで連絡通路を歩きます。この通路は災害の時の一時避難場所になっているそうです。普段は立入禁止の場所へ行くのはワクワクしますね。

近くで見ると意外に大きくて驚く

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頭をぶつけないように飛翔のパイプの間から潜り込みます。構造を支えるパイプが上に向かって16本、飾りの化粧パイプは96本あります。普段は遠くから眺めるだけなので、人が通れるほどの隙間があるようには見えませんでしたが、意外に大きくてびっくり。

市の職員さんの解説もありました

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市の職員さんから説明がありました。1989年のできたばかりの飛翔の様子。30年以上も名駅の前にあったので、なくなってしまうと思うとしみじみしますね。ご説明によりますと噴水が出なくなった理由は、水しぶきがロータリーを走る自動車にかかるからだったそうです。確かに駅前はタクシーがお客さん待ちしてたり、送り迎えのクルマが満載ですもんね。車体がビショビショになっては困ります。

普段と違った角度から見る不思議な風景

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内部から見あげる飛翔はなんとも不思議な感覚でしたね。これまでの30年以上、一般人は中に入ることができなかったので、こんな風景があったのかと新鮮な感覚です。隙間から覗く名古屋の街も違っているように見えました。ツアー参加者の皆さんもたくさん写真を撮っていましたね。

解体後の名古屋駅はどうなるの?

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飛翔の解体後はどうなるのかというと、歩行者が歩ける道路を現在のロータリーまで広げて三差路に変更するそうです。そしてタクシーと一般車を分けて混雑を解消する計画です。確かにクルマ社会である名古屋の中心だけあって、タクシーと一般車と歩行者がぎっしりでいつも混み合ってましたからね。名駅地下街もダンジョンや迷宮のようになっているのですが、それも整備されるみたい。

この日だけ特別!で落書きOK

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このイベントでは、自由にメッセージを飛翔に残すことができました。普通公共の建築物に落書きなんてとんでもないことですが、解体前の今回に限ってOKなのでした。参加の皆さんは思い思いの言葉や名前、日付など書いていましたね。

今まで名前を知らなくてごめんね

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私も書いてきましたよ。実は今回のイベントに申し込む時点で初めてこのオブジェの名前を知りました。実は地元の方々は正式名称を知らず、「ぐるぐる」「うずまき」「うん●(ひどい〜!)」と呼んでたりします。ごめんね、飛翔。しっかり名前を頭に刻みましたのでどうぞご勘弁を。

撤去後の飛翔の行方は?

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そして撤去後の飛翔は、スクラップとして処理されてしまう──なんてことはなくて別の場所に移されます。予定地としては中村区のささしまライブが候補にあげられています。良かった。ゴミになってしまうのは寂しすぎますからね。新しく生まれ変わってまた飛翔できますように。(2021年07月26日訪問)【麻理】

参考文献

地図&情報

名古屋駅・飛翔(なごやえき・ひしょう)

住所 :愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1−4

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