江戸時代の大阪にタイムスリップ!「大阪くらしの今昔館」【大阪】

大阪くらしの今昔館
ようこそのお運びで、毎度ばかばかしいお噺をきいていただきます(桂米朝師匠の声で)。大阪くらしの今昔館(こんじゃくかん)は江戸時代の大阪へタイムスリップできるスポットです。

ビルの中に江戸時代の町をまるごと再現

大阪くらしの今昔館
ここは大阪市北区の大阪くらしの今昔館(こんじゃくかん)。近代的な住まいの情報センター8Fに江戸時代の浪速の町が再現されています。しかも人間国宝の落語家・桂米朝師匠が音声でガイドしてくれるってんだからぜいたくですよねー。

落語ファンにお勧めのスポット

大阪くらしの今昔館
私も落語は大好きでiPodにいろんな落語家さんの噺を300席ほど入れて空いた時間に聴いてます。私のようなにわか落語ファンも、古参の落語マニアもぜひ来ていただきたいのがここ。古典落語の様々なシーンを思い出すはずですよ。

古典落語を思い出す

大阪くらしの今昔館
長屋の一部屋には『らくだ』がころがってそうだし、風呂屋は大改造前の『芝居風呂』、『へっつい幽霊』のへっついさんってこれなのね。おっと嬢ちゃん、洗い張りした着物、触ったらあきまへんで。

へっついとは「かまど」のこと。洗張は着物の糸をほどいて布状にして洗う洗濯方法のこと

音声ガイドがあれば大丈夫

大阪くらしの今昔館
お店の並ぶ大通りや、長屋がひしめく裏通りなど、ぶらぶら歩いているうちに気分は江戸時代のなにわっ子。あまり落語に明るくない人でも大丈夫。米朝師匠のゆったりした語り口で昔の浪速の文化を学ぶことができますよ。

江戸時代の浪速の1日を体験

大阪くらしの今昔館
照明が徐々に変化して、早朝から昼、夕暮れ時など、江戸時代の1日を早回しで体験できるのも凝ってます。これは夕暮れ時の風景。提灯に明かりがついて、祭りのお囃子も聞こえてきました。季節によって町の飾り付けが変わるそうです。

「ウルユス」ってな~んだ?

大阪くらしの今昔館
ここで問題。この看板「ウルユス」があるお店は何屋さんでしょう? 「ウ」「ル」「ユ」とぐっと縮めて書いてみてくださいな、「空」という字になりますね。つまり空(から)にする→体の中の悪いモノを出してを空っぽにする、下剤の薬を売っている、薬屋さんでした

トイレももちろんチェック

大阪くらしの今昔館
もちろん江戸時代の厠(かわや)・雪隠(せっちん)もきっちり再現されています。長屋の共同トイレと薬屋さんのトイレは結構違うなど発見がありました。

江戸の町と浪速の町くらべ

大阪くらしの今昔館
江戸時代の町を再現した博物館としては東京の深川江戸資料館もありますが、あちらは江戸の町、大阪くらしの今昔館は浪速の町。江戸の湯屋と大阪の風呂屋の作りが違っているように、マニアックな落語ファンは文化の違いを比べてみるのも楽しいのではないかと。

近代の大阪をジオラマで展示

大阪くらしの今昔館
8階には明治、大正、昭和と近代大阪の町をジオラマで展示しています。この模型が非常に素晴らしいんです。ちっちゃな人形それぞれに人生があるような丁寧な作り。こちらも見ておくんなはれ(←米朝師匠の声で)。(2008年08月17日訪問)【麻理】

追記:2015年03月20日

大阪くらしの今昔館
人間国宝の落語家・桂米朝さんが、2015年03月19日兵庫県尼崎市内の病院で肺炎のため亡くなりました。89歳。師匠、こっちは寂しなるけど、天国のみんな喜んではりまっせ。ようさん笑わしたってください。【麻理】

上方落語界の大御所で、落語家で初めて文化勲章を受章した人間国宝の桂米朝(かつら・べいちょう)さん(本名・中川清=なかがわ・きよし)が19日午後7時41分、兵庫県尼崎市内の病院で肺炎のため亡くなった。89歳。衰退していた上方落語を復活させ、故6代目笑福亭松鶴さん、故5代目桂文枝さん、3代目桂春団治と「四天王」と呼ばれた。テレビの司会やラジオの語りでも親しまれた。

上方落語救った「神様」桂米朝さん肺炎で逝く 89歳 – 芸能 : 日刊スポーツ(2015年3月20日)

参考文献

地図&情報

住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔館(おおさかくらしのこんじゃくかん)

住所 :大阪府大阪市北区天神橋6-4-20
電話 :06-6242-1170
時間 :10:00~17:00(入館16:30まで)
休業日:火曜、年末年始(臨時休館あり)
入館料:大人600円
駐車場:なし
関連URL:住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔館

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