（閉鎖）かつて一夜限り一国一城の主になれた城「道後城」【愛媛】

愛媛

2009.11.022022.01.01

愛媛県のお城と言えば松山城。でもこのお城・道後城は2009年に土地と建物まるごとヤフーオークションに売りにだされたという変わり種。実はこのお城はラブホテルだったのです。

現在閉鎖している施設です。道後城は立入禁止のため、道路から見られる範囲で写真撮影をしています。廃墟への侵入は違法ですのでお気をつけください。

実は閉鎖したラブホテル

土地の面積は1万4995平方メートル、瓦葺きの二階建て、四階建て、そして五層の天守の3棟。見事な五層の天守を持つお城の形のラブホテル。道後城はYahoo!オークションで競売にかけられました。

愛媛県が差し押さえの元ラブホテル「道後城」、ヤフオクで競売へ

愛媛県庁は10日、県税滞納者から差し押さえた元ラブホテルについて、「Yahoo!オークション」の「官公庁オークション」において競売を実施すると発表した。元ラブホテルは城の形をしており、5層の天守がある。土地付きで最低売却価格は1億4,500万円となっている。

競売にかけられるのは、愛媛県松山市にある元「レストホテル道後城」。ラブホテルとして、5～6年前まで営業していたという。

土地の面積は1万4,995平方メートルで、建物は、鉄骨造り瓦葺の2階建、同4階建、同5階建の3棟ある。

（中略）

愛媛県庁税務課では、「用途としては、ホテルや別荘が考えられるのではないか」と話しており、入札を呼びかけている。

（マイナビニュース　[2009/02/12]）

一泊50万円で殿＆姫気分

なんでも一泊50万円の部屋があったとか、地元の若者の間では心霊スポットとして知られているとか……。県税の滞納によって数年前に愛媛県に差し押さえられてしまった物件だそうです。40年近く前からあったので、地元の方なら誰でも知ってる有名建築なんでしょうね。あーあ、一度泊まってみたかったなあ。

住宅街から全景が見渡せる

でもここがつぶれてしまったのは分かる気がしました。ここは結構な山の中。松山市内に入ってグルグルクルマを走らせたのですが、場所がさっぱり分からない。地元の方に「住宅街側から上って高台の上からだと全景が見えるよ」という情報を聞いてようやくたどり着けました。

地元住民は複雑かも

ラブホテル城が丸見えになっている高台はおしゃれで大きな家が並ぶ新興住宅街です。小さいお子さんがいらっしゃるご家庭は特に「ママー、あのおしろなあにー？」なんて聞かれたら苦い顔でしょう。地元住民にとってはちょっと困った物件かもしれません。

ヘタなテーマパークのお城より立派

外観はしっかり作られていてヘタなテーマパークのお城なんかよりずっと立派に見えました。やっぱ、あれだろうか。ここに泊まったカップルは「あれ、殿、おたわむれを～」「うわははは、回れ、回れ～」みたいなことしちゃったりなんかしちゃったりして（広川太一郎氏の声で）。

入札者は一人もいないまま終了

一見してラブホテルには全く見えない道後城。唯一の残り香が門の前の看板でした。「心身（ともに）（リ）フレッシュ」「サービスタイム　なが〜くいてもおなじだよ〜」の文字が侘びしい。結局道後城オークションは入札に応募した人は一人もおらず売れなかったみたい。

お城ラブホテル、買い手なし　愛媛県、あて外れがっかり

愛媛県がネット公売に出品した天守閣付きの城の形をした建物と土地＝松山市

松山市郊外で6年前までラブホテルとして営業し、税滞納で差し押さえられた天守閣付きの城の形をした建物と土地を、愛媛県がネット公売に出品したが、10日の入札期限までに応募者が一人もいなかったことが分かった。

少しでも財政難解消を狙った県のあてが外れた形。県が設定した最低価格は1億4500万円で、担当者は「残念な結果。値段が高すぎたかもしれない」と肩を落としている。

県税務課によると、鉄骨造り3棟と土地約1万5000平方メートル。1980年代に建てられ、2003年ごろまでホテルとして営業したが、所有者が不動産取得税を滞納して県が差し押さえた。

県は広く買い手を募るため、官公庁の公売も多いヤフーオークションへの出品を決定。専門家の鑑定で最低価格を決め、2月13日に出品した。しかし、今月3日から10日午後1時までの期限内に入札は一件もなかったという。

（~~共同通信　[2009/03/10]~~　※リンク切れ）