天才・平賀源内先生ゆかりの地巡り「平賀源内記念館」【香川】

平賀源内記念館
天才・平賀源内は、奔走学者・蘭学者・発明家・芸術家・小説家──と名刺が肩書きでびっしり埋まってしまいそうな才能の持ち主。源内先生の生誕の地、香川県さぬき市を訪ねました。

2009年03月オープン

平賀源内記念館
平賀源内(1728~1780)生誕の地・香川県さぬき市志登。2009年03月にオープンした平賀源内記念館(ひらがげんないきねんかん)です。ここでは平賀源内の幼少期から晩年にかけての足跡を、ゆかりの品々、タッチパネル、映像で学ぶことができるんですよ。

源内先生のレアグッズがずらり

平賀源内記念館
残念。内部はこの体験コーナ以外は撮影禁止。源内先生が11歳で発明したという、お顔の色が変わる掛け軸・御神酒天神、薬草学で使用した薬箪笥(くすりだんす)や27歳の時の発明品・量程器(万歩計)などレアグッズが見られるのに~。

蛍光灯チカチカ!ゑれきてる

平賀源内記念館
ゑれきてるは日本で初めて電気を発生させた、摩擦による静電気発電装置です。木で再現したものと、内部の構造が分かりやすい大型ゑれきてるが展示してあります。以前「スチームパンク大百科」の記事でレプリカを作ったことがあるんですが、記念館のは蛍光灯もジジジジと光る大がかりなものですよ。

奇人!? 天才!?『大人の科学マガジン 平賀源内とエレキテル』
『大人の科学マガジン22号』のふろくは平賀源内が江戸時代に復元したエレキテルの模型です。火花が散るなかなか本格的なもの。平賀源内の生涯とエレキテルについてご紹介します。

天狗小僧・四方吉少年

平賀源内記念館
平賀源内記念館がオープンするまでは、平賀源内の生家で展示をしていました。今も源内先生の家が残っているなんて感激ですね。当時の先生の幼名は四方吉(よもきち)君。その神童ぶりから「天狗小僧」なんて呼ばれてたんですよ。

薬草であふれたお庭

平賀源内記念館
少年の頃から近所の草花を観察して記録をつけていた四方吉君。大人になっても病気で亡くなる人を少しでも救えるようにと、薬草の分類、研究、栽培に力をいれていました。お庭には薬草が所狭しと植えられています。

ハーブティーですっきり

平賀源内記念館
ういきょう、せんりょう、さんしょうにしゃくやく──。ハーブの香りが満ちていて、ここを散歩するだけで癒されそう。館内では無料の薬草茶(ハーブティー)をご馳走になりました。本日の薬草はペパーミント。すっきりさわやかな清涼感。鎮静作用や消化作用があるんですよ。

平賀家の子孫の方と握手!

平賀源内記念館
そ・し・て! なんとなんと、ワタクシ平賀家7代目御当主の平賀一善さんとお会いできました~。ずうずうしくお写真と握手までしていただいたり。感激であります! 品格のある面長なお顔が、なんとなく教科書で見た源内先生似? なーんてね。

陶芸家・平賀源内の源内焼

平賀源内記念館
旧館では平賀源内が陶法を開発した源内焼の絵付け体験もできるんですよ。名刺に陶芸家の肩書きも加えなくちゃね。庭の一角に炉もあります。源内焼鮮やかな色合いが特徴。新館の方でいくつか作品が見られます。

天才でも間違える?

平賀源内記念館
旧館の前にあるのはホルトノキ。紀州湯浅の寺で平賀源内が発見して苗木を持ち帰り、植えたものだと言われています。実は源内先生、この木をオリーブの木だと思い込んでいたみたい。確かに葉っぱは似てるけど……。こんなそそっかしいところもあったのね。

銅像は絶好の撮影ポイント

平賀源内記念館
旧館から50メートルほどのところにある、源内先生の銅像。ファンの方はぜひ一緒に記念撮影をどうぞ。先生の足下にあるのは、もちろんゑれきてる。歌舞伎役者のようなきりりとしたポーズが決まってますね。

先生の名言を読みながら散歩

平賀源内記念館
新館、旧館のあたりは源内通りと呼ばれています。店先や壁などあちこちに源内先生のイラストや彼の名言が書かれたパネルがありますよ。この旗にはうなぎをつかんでいる源内先生のイラストが。説明するまでもありませんが、土用の丑を発案したのも源内先生だからです。

公衆電話には源内先生のブラックジョーク

平賀源内記念館
左下の公衆電話の写真「馬鹿孤ならず、必ず隣り有り。目の寄る所たまが寄る」と書いてあります。これは『論語』の「徳孤ならず、必ず隣り有り」のパロディ。バカな人は寄り集まりやすい……っていうブラックジョークです。

蔵の用心のための石灯籠

平賀源内記念館
これは平賀家ゆかりの石灯籠。平賀家は年貢米を保管する蔵を管理していた、お役人の家でした。この石灯籠は源内の死後70年ほどたって、蔵の見張り・用心のために建てられたもの。かつてあった蔵や、米俵を運んだお堀を偲ばせます。

源内先生のお墓参りも

平賀源内記念館
もちろん最後は源内先生のお墓にもお参りしなくちゃね! 四国八十八ヶ所、第86番札所・志度寺にお墓があるんです。新館の平賀源内記念館からは歩いて15分ぐらいかな。

平賀源内のお墓が二つ!?

平賀源内記念館
でも一般的に源内の墓として知られているのは東京台東区のお墓ですよね。実は源内先生のお墓は二つあるんです。志度寺の方は元々平賀家の菩提寺で、源内の死後に平賀家を継いだ、妹の婿が建てたもの。

ちょっとかわいそうな源内先生

平賀源内記念館
一方東京の方は杉田玄白が建てたもの(※)。平賀源内は投獄中に亡くなったために遺体が引き渡されなかったからなんです。ちょっぴりしみじみ……。源内先生安らかに。(2009年05月06日訪問)【麻理】

台東区の源内の墓は総泉寺にあったが、1929年に総泉寺は板橋区に移転したため、現在の源内の墓は月に数日しか公開されていない。なお墓の中には源内の着物と履物が埋葬されている。また獄中死したのではなく逃げ延びたという説もあり、源内の最期は謎に包まれている。

参考文献

地図&情報

平賀源内記念館(ひらがげんないきねんかん)

住所 :香川県さぬき市志度587-1
電話 :087-894-1684
休館日:月曜 年末年始
時間 :09:00~17:00
入館料:記念館と旧邸共通券 大人500円
駐車場:無料
関連URL:平賀源内記念館 Hiraga Gennai Memorial Museum

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