8千万年という気の遠くなるような年月をかけて作られたあぶくま洞。1969年9月に発見され、1973年から一般公開。見つかった時期が最近なので、手付かずの鍾乳石が楽しめます。
観光客も戻りつつあるあぶくま洞
福島県田村市。震災の影響は大丈夫かしらと心配していましたが、早くも2011年4月29日から営業を再開しています。洞窟自体は原発30キロ圏外にあるのですが、震災以降一時期は客足が10分の1まで落ち込んでしまったそうです。でも最近はまたお客さんも増えてきたみたいで良かった!
一般コースと探検コース
あぶくま洞の見学ルートは2種類あります。一つは一般コース。600メートルほどを30〜40分かけて歩きます。もう一つは探検コース。入り口から150メートルの地点で分岐があり、720メートルほどを40〜50分かけて探検。1キロもないの? 小っさ。というのは早計。実は洞窟の総延長は3300メートルもあるんですよ。
地震の時もそれほど揺れず
さてここは例の分岐地点。一般コースの方は左へ、探検コースの方は右へ行きます。もちろん私は探検コース。
係の方に「地震の時洞窟内はどうでした?」と聞いてみると、「いや、たいして揺れなかったよ」。8千万年も無事だったんだから、そりゃ大丈夫ですよね。でも中にいたお客さんは相当びっくりしたでしょうが……。
なめちゃいけない探検コース
これまで行った日本各地の洞窟探検と違ってヘルメットを渡されなかったため「探検コースとは言え、たいしたことないだろ」となめてたんですよ。狭い石の間をいざりながら進んだり、腰をかがめながら通ったり、丸太のはしごを上ったり……。こりゃ意外に大変。暗い場所も多いので、マグライトがあるといいですね。
健康な方でしたら大丈夫
急な梯子階段を昇る場面もあり、小さいお子さんや高齢者はちょっと無理かなという感じ。普通に運動できる健康な大人でしたら大丈夫です。アドベンチャー気分を味わえますよ。自然に手をつなぐこともできますので付き合いたてのカップルの方におすすめしたいです。
心洗われる神秘の「洗心の池」
探検コースの最初にある洗心の池。地下水が流れ込んでいる終点地。青いライトで照らされていてとても神秘的。まさに心が洗われるようです。地底湖みたいでワクワクします。
バラエティに富んだ鍾乳石
鍾乳石は1センチ成長するのに70年から100年がかかると言われています。床に落ちた水の石灰分がたけのこのように堆積した石筍(せきじゅん)、天井から滴る水の石灰分が残ってできたつらら石。石筍とつらら石が合体した石柱。バラエティに富んだ鍾乳石がカラフルな照明で演出されていて飽きません。
滝根御殿は大迫力!
何と言っても一番の見所は滝根御殿と呼ばれるスポットでしょう。高さ30メートルのあぶくま洞最大のホール。ドレープカーテンのような鍾乳石が天井から下がり、地面にはキラキラ光るサンゴのような石筍。まるで滝がそのまま石化したかのような迫力あるフローストンは高さ20メートルもあって大迫力です。あまりに巨大で写真に全部収まりません。
おみやげにご当地ワインも
洞内の平均気温は14℃前後と一定した環境なので、ご当地ワイン・あぶくまワインが保存されています。売店でも売られていますよ。夏だと肌寒く感じますし、洞窟探検で肌を傷つけないように上着を持って行くのが吉。それと毎回言っていますが、女性はミニスカ&ハイヒールで行くのは絶対やめましょう。(2013年11月26日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
あぶくま洞(あぶくまどう)
住所 :福島県田村市滝根町菅谷東釜山1
電話 :0247-78-2125
時間 :08:30〜17:00(03月〜11月)08:30〜16:30(12月〜2月)
入場料:1200円(探検コースは+200円)
休業日:年中無休
駐車場:700台(無料)
関連URL:あぶくま洞