見たか聞いたか伊勢の国~心ウキウキ噂の館♪ かつて東海地方では秘宝館のCMが流れていたという驚くべき事実。日本最大級を誇る三重県の元祖国際秘宝館です。2007年に閉館。
元祖国際秘宝館テレビCM:秘宝館小唄
テレビで流れていたCMがこちら。imagedive さんが貴重な映像をアップしてくださっています。秘宝館のCMがテレビで流れるとは牧歌的な時代でしたねー。昔のテレビの倫理規定ってすごすぎ!
性風俗に関する文物を収蔵した施設
ウィキペディアによると秘宝館とは
性風俗に関する古今東西の文物を収蔵した施設のこと。元来は、性風俗に限らず歴史的に重要な古今東西の珍品・秘宝を収蔵した施設のことを指していたと思われるが、性風俗を扱った『○○秘宝館』という名前の建物が次々に開設され、現在では『秘宝館』といえば主に性風俗を扱った施設について用いられる
だそうで。大人のための施設ですが、お城みたいな外観なのでドライブでご家族連れが通りかかった時に子供は無邪気に「あれなーに?」と聞きそうです。気まずい。
一世を風靡した秘宝館も今は昔
70年代から日本全国あちこちに建てられた秘宝館。しかし昭和の時代が過ぎた後に衰退の一途をたどり、閉鎖・閉館された秘宝館も少なくありません。以前このブログでもお話しした生態博物館や鳥羽SF未来館も今は昔。
日本で最初の秘宝館
その秘宝館の先駆けとなったのが三重の元祖国際秘宝館。元祖の文字が冠につくのもそんな理由です。その規模たるや! 十数億の巨費を投じて世界各国から種集したコレクションが約1万点。敷地はなんと6万平方メートル。
秘宝館の父・松野正人氏
もともとは松野正人氏が趣味で集めていたコレクションをドライブインの隅に展示したのが始まりです。そして元祖国際秘宝館は1972年10月にオープン。1980年には1日の来館者が2000人を越えたと言います。
残念! 館内撮影禁止
この館の内部はどうなっているのか? でもここは館内撮影禁止。大変残念です。外観のみの写真しかお見せできずに申し訳ない。こちらはシロナガスクジラのメスの生殖器ホルマリン漬け。
迫力ある展示品の数々
館内は次々と建て増ししたような作りで、広くて見応えがあります。ピンクのライトに照らされて裸体をさらすなまめかしい女性、恐ろしい陵辱の現場、迫力ある動物たちの交尾剥製像。くすっと笑える場面も、ぞっとするような場面も。しかしエロというよりは牧歌的でのどかな風景に思えます。
老朽化が激しい館内
ただあまりに古くなっていることに唖然としたのも事実です。天井にはシミ、階段部分は穴が開いており、マネキン人形は表面がボロボロになってしまっているものもあります。壁の展示パネルは日に焼けて文字が判別できない部分も。
閉館の前に急げ!
地元の方からの情報によると「つぶれるという噂は昔からあるが、なんとか生き延びている」ということでしたが、公式ガイドブックの中の後継者・松野憲二氏のインタビューには閉館についての言及が。いつかは分かりませんがどうも閉館は決定しているようです。
観光客の少なさがもったいない
そりゃ、ネットなら無修正の動画を無料でダウンロードできますよ。でもあえて、この時代に古き良き時代のエロを懐かしんでもいいじゃないの! みんな、レトロでキッチュ、サイケでポップな元祖国際秘宝館に行こう! (2006年11月25日訪問)【麻理】
参考文献
地図&情報
(閉鎖)元祖国際秘宝館(がんそこくさいひほうかん)
2007年03月に閉館した施設です。ご注意ください。大変残念です。楽しい想い出をありがとうございました。
住所 :三重県度会郡玉城町世古345番地
電話 :0596-25-1251
休園日:年中無休
時間 :10:00~20:00
料金 :大人2100円
駐車場:無料
関連URL:大竹敏之氏のAll About Japanの記事『B級の殿堂・元祖国際秘宝館が3月末で閉館』